ブレイディみかこ、西村賢太、鈴木邦男、PANTAら著名人より絶賛コメント!『金子文子と朴烈』予告編

韓国で235万人の動員を記録し、大鐘賞映画祭2017にて5冠を達成した、イ・ジェフン、チェ・ヒソW主演で贈る大ヒット映画『金子文子と朴烈』(読み:かねこふみことぱくよる)が、2019年2月16日より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となり、併せて各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられた。

本作は、大正期の日本に実在した金子文子と朴烈の愛と闘いの物語。舞台は、1923年の東京。社会主義者たちが集う有楽町のおでん屋で働く金子文子は、「犬ころ」という詩に心を奪われる。この詩を書いたのは朝鮮人アナキストの朴烈。出会ってすぐに朴烈の強靭な意志とその孤独さに共鳴した文子は、唯一無二の同志、そして恋人として共に生きる事を決意する。ふたりの発案で日本人や在日朝鮮人による「不逞社」が結成されるが、同年に日本列島を襲った関東大震災によって、ふたりの運命は大きなうねりに巻き込まれていく。

監督は、『王の男』、『王の運命(さだめ) -歴史を変えた八日間-』などを手掛けたイ・ジュンイクが務める。朴烈を演じるのは、『建築学概論』、『探偵ホン・ギルドン ~消えた村~』のイ・ジェフン。演じるにあたり外見を変え、日本語を学んだほか、朴烈の人生についても調べ、若きアナキストの信念を懸命に表現した。文子には、イ・ジュンイク監督のミューズとして『空と風と星の詩人~尹東柱(ユン・ドンジュ)の生涯~』で注目された新鋭チェ・ヒソ。本作で大鐘賞映画祭新人女優賞と主演女優賞をダブル受賞したほか、韓国映画評論家協会賞、青龍映画賞などでも新人女優賞を獲得、一躍人気女優となった。

撮影には、多くの日本人と在日韓国人俳優が参加。布施辰治を演じた山野内扶やミン・ジウン、韓国を拠点に活動する在日コリアンの俳優キム・インウ、そして金守珍をはじめとした劇団「新宿梁山泊」のメンバーが顔を揃え、日韓両国の実力派俳優による共演も見どころである。本作は、大鐘賞映画祭で監督賞をはじめ5冠を達成、計10冠を記録し、2017年大阪アジアン映画祭ではオープニングで上映され圧倒的に支持された。

著名人 絶賛コメント

■ブレイディみかこ(ライター)
金子文子は自分の足で立ち、自分の頭で思考し、愛し、抗い、自分自身を生きた。百年前の日本に、こんなクールな若い女性がいたことを、日本の人々こそ知るべきだ。

■岩井志麻子(作家)
私は犬だといえるほど気高く誇り高い人達にとって、地を這いながら抵抗することは屈辱ではなく命を燃やし未来を輝かせることだった。

■西村賢太(小説家)
それぞれの思想とそれぞれの立場により、どのような観かたをしても勝手であるに違いない。ここに描かれた“個”における自由と、他者への愛の崇高さを胸に刻みつけてさえおけば――。

■福島泰樹(歌人・福島泰樹歌集「うたで描くエポック 大正行進曲」より)
テロリストの烙印を押す前に問え大逆事件、鮮人の意味。さわやかな風吹く午後を駆けてゆく朴烈なにもしていないよう。

■森元斎(哲学・思想史研究)
犬ころの存在はかき消されたとしても、そして一切の現象は現象として滅しても、永遠の実在の中に存続する――そう、金子文子と朴烈は今もなお、私たちの中で生き続けているのだ!

■鈴木邦男(評論家・元一水会顧問)
大正時代の方が思想弾圧は厳しいのに、朴烈と金子文子はのびやかに闘い恋愛をしている。法廷でのあの自由な態度。今の時代の方がよっぽど窮屈に感じます。すっかり二人に感情移入して、私の民族派の血が揺さぶられました。

■足立正生(映画監督)
ああ、朴烈と金子文子の、若い血潮に満ちた道行が何と美しいことよ。まさに、『赤き唇褪せぬ間に、恋せよ乙女』だ。<天皇制を爆砕せよ!悪の根源を撃て!>そう、一組の若い男女が、直線の純愛を生き抜こうとして、革命に向かって走り抜けた。ここには、草食派だろうが肉食派だろうが、閉塞社会の苦境を突き抜けようとするなら、現代の私たちが否応なく引き継ぎ、紡ぐべき愛の神話が語られている。

■PANTA(ミュージシャン)
素晴らしい凄まじいとてつもない映画と出会った。まるで現場に居合わせてねじ曲げられた歴史に拳を振るわせるように天皇制から連なるすべての差別、捏造されていく報道に鋭く食い込んでいく制作陣の思いはときに清々しくもある、キャストの素晴らしさなど語るより大正から昭和にかけた日本の真実に目を見開いてもらいたいものだ

『金子文子と朴烈』
2019年2月16日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督:イ・ジュンイク
出演:イ・ジェフン チェ・ヒソ キム・インウ キム・ジュンハン 山野内扶 金守珍
配給:太秦

【ストーリー】 1923年、東京。社会主義者たちが集う有楽町のおでん屋で働く金子文子(チェ・ヒソ)は、「犬ころ」という詩に心を奪われる。この詩を書いたのは朝鮮人アナキストの朴烈(イ・ジェフン)。出会ってすぐに朴烈の強靭な意志とその孤独さに共鳴した文子は、唯一無二の同志、そして恋人として共に生きる事を決めた。ふたりの発案により日本人や在日朝鮮人による「不逞社」が結成された。しかし同年9月1日、日本列島を襲った関東大震災により、ふたりの運命は大きなうねりに巻き込まれていく。内務大臣・水野錬太郎(キム・インウ)を筆頭に、日本政府は、関東大震災の人々の不安を鎮めるため、朝鮮人や社会主義者らを無差別に総検束。朴烈、文子たちも検束された。社会のどん底で生きてきたふたりは、社会を変える為、そして自分たちの誇りの為に、獄中で闘う事を決意。ふたりの闘いは韓国にも広まり、多くの支持者を得ると同時に、日本の内閣を混乱に陥れていた。そして国家を根底から揺るがす歴史的な裁判に身を投じていく事になるふたりには、過酷な運命が待ち受けていた…。

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