安田顕、手ごたえある撮影に「経験したことがない。代表作になる“かもしれない”」『愛しのアイリーン』公開記念舞台挨拶 レポート

「ザ・ワールド・イズ・マイン」「宮本から君へ」を手掛けた新井英樹の同名コミックを、安田顕主演、吉田恵輔監督で実写映画化した『愛しのアイリーン』が9月14日に公開初日を迎え、9月15日に有楽町・TOHOシネマズ シャンテにて行われた公開記念舞台挨拶に、キャストの安田顕、木野花、伊勢谷友介、吉田恵輔監督、原作者の新井英樹が登壇した。

本作の公開を迎え、MCから安田へ、これまでのインタビューで「自身の代表作になった」と発言していたことを聞かれると、安田は「撮影していた夏が終わった時に、手ごたえや現場の雰囲気、熱を考えて、こういうことを経験したことはないなと思って、ボソッと『ひょっとしたら、僕にとって代表作になる“かもしれない”』とは話しました。(代表作に)なるかならないかは、ご覧くださった皆様の評価ですので(笑)」と、代表作になることを期待しつつコメント。実際の周りの反応については、「すごくハマる方はハマっていて。“私はダメだ”という人はダメです」と答えていた。

岩男の母にしてアイリーンを追い詰める姑ツルを演じた木野は、「最近は優しいお母さん、おばあさんの役が多いので、“真逆もいい加減にしなさい”というところまでいっていて、とにかく驚かれています」と、その強烈なキャラクターへの反響を語った。

ヤクザの塩崎を演じた伊勢谷は、「現場で特に感じたのは、安田さんと(アイリーンを演じた)ナッツが熱くて、監督もそれを作っていることもあって、それにほだされたことを思い出しました。芝居合戦と言うか、高め合うような現場」と撮影を振り返った。現場での安田については、「朝は超テンション低い」と明かし、「小さい古い日本間で準備するんですけど、安田さんがタンクトップに髭面で、あぐらをかいて小さく端っこにいるんです。ひどい雰囲気で(笑)」と暴露。続けて、「でも映画ならではだし、かっこよかったですね」とフォローした。また、木野は「安田さん、こうやって見ると、いい男ですね」と隣の安田に話しかけ、会場は爆笑に包まれた。

本作が、原作者の新井が「世間は簡単に愛と言うけれど、愛なんて誰が見たことあるの?」という疑問から生まれたことにちなみ、MCより愛の定義とは?という質問が。安田は「100パーセントの献身は愛に近い」と答えたが、「これは愛だなぁと思ったのは、(地震で)北海道のすすきので停電になった時に、風俗店がお風呂を無料開放したこと」と会場の笑いを誘い、木野も「無償の愛だよね。たしかに」と納得していた。

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『愛しのアイリーン』
9月14日(金) TOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー
監督・脚本:吉田恵輔
原作:新井英樹「愛しのアイリーン」(太田出版刊)
音楽:ウォン・ウィンツァン
主題歌:奇妙礼太郎「水面の」(WARNER MUSIC JAPAN/HIP LAND MUSIC CORPORATION)
出演:安田顕 ナッツ・シトイ 河井青葉 ディオンヌ・モンサント 福士誠治 品川徹 田中要次 伊勢谷友介 木野花
配給:スターサンズ

【ストーリー】 寒村の地。久方ぶりに岩男(いわお)が帰省したその日は、死んだことすら知らなかった父親の葬儀中だった。しかも岩男はフィリピンで買って来た嫁、アイリーンを連れていた!42歳まで恋愛を知らずに生きてきた岩男に無邪気にまとわりつくアイリーン。騒つく参列者たちの背後から現れたのは、ライフルを構えた喪服姿の母親ツル。今、戦慄の来訪記が幕を開ける―。

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