【全文掲載】小松菜奈、服を脱ぐシーンで「ボタンを外すのは繊細だし、戸惑いも。もっとラブな…」“シャツを破る”監督案に猛反発!

MC:どうもありがとうございました。完成した作品をご覧になってどうでしたか?

林:僕は撮影の中、虫のイメージの映像だったり、CG部分だったり、どういう仕上がりになるのか分からない部分がたくさんあって。出来上がった映像を観て、本当に柿本さんの腕というか抜群のセンス、いろんな演出に感動をしたというか。ラブストーリーじゃない部分の映像美だったり音楽だったり、いろんな面で楽しめる作品になったなと感じました。

MC:小松さんどうでしたか?

小松:脚本の段階で、まだCGの部分とかも分からなかったので、作品が完成した時にどんな風になっているのかなというのはすごく楽しみだったんですけど、実際に私たちの役柄は、高坂は潔癖症で私は視線恐怖症という見えないものとの苦しみを抱えているけど、この映画も柿本さんの手によって体感できるというか、CGの部分でその人の状況を感じられて、すごく新しいなと思いましたし、それがポップに描かれている部分もあり、一人一人の登場人物の抱えている気持ちだったりお互いがぶつかり合う部分の繊細な美しさだったり、冒頭の遣都さんとCGが本当に美しくて、観ている私も見入ってしまうような美しさがスクリーンの中で広がっていて、目の保養というかすごい美しいなあと思いながら見入っちゃいました。

MC:監督、お二人の感想を聞いていかがですか。

柿本:僕はこれまではもうちょっと低予算のバジェットのものとかは経験があったんですけど、ここまでの規模の映画は初めてで。原作にある一番大事な部分を、原作は原作としてちゃんと完成されているものだなと思っていて、それをいざ普段長編のドラマをやってない僕が、どういう形で再現したり、または完成されている原作とは違うところにアップデートしようかなと思ったときに、この話は基本的には大事な部分がすべて目に見えないものなので、その目に見えないものをどうビジュアル化して多くの人に届けるかを入念に考えて挑みました。僕が他の映像の仕事で積んできた経験を、どうやってそこにつぎ込んでいくかが、この映画にとって良い個性になるかなと思って。あえてチャレンジしてみました。

MC:お二人は初共演なんですよね?共演されていかがでしたか?

林:楽しかったですね。とても接しやすくて。勝手にお会いする前まではクールなイメージを持っていたんですけれども、すごく接しやすくて、とにかく周りの人に愛される方で。撮影中の菜奈ちゃんのことを思い出すと、いつもスタッフの方と談笑しているイメージというか、遠くから見ると誰が菜奈ちゃんか分からないくらいの、今のお姿と現場で人と接する時の姿のギャップみたいなものがあって、素敵だなぁと思っていました。接しやすいお方だったので、お芝居のことに関しても何の遠慮もなくいろんな相談をしながら、一緒に関係性を作っていくことができたなぁと思っていて、とても心強かったです。

MC:そう言われてますが?

小松:嬉しいですね(笑)。さっき舞台袖でみんなで話したときに思い出したんですけど、現場が始まる前に、ラブストーリーでもあるのでどうやって遣都さんと距離を縮めていこうかって考えたときに、あだ名をつけようと思って。そのあだ名を、“ケント・デリカット”にしようと思って(笑)。最初にそう呼んだら「それ、もう別人じゃん!?」ってすごい笑ってて(笑)。それでも私は“負けない!”と思って、ずっとそう呼んでいたら、「だんだんクセになってきたかも」って言っていて(笑)。それが、嬉しいのかどうなのか見えないんですよね。嬉しかったのかどうかは分からないんですけど(笑)、喜んでもらえたのかなとか。距離を縮める方法が小学生男子みたいになっちゃったんですけど(笑)。現場では遣都さんのお芝居に対するアプローチとか姿勢だったり、すごく真面目な方なので自分が戸惑った時、「このセリフをどう言えばいいかな?」という時も、全部話せる人だったので、遣都さんが家に持ち帰ってくださって、「僕は考えたんだけ、こう思うんだよね」って考えて来てくださったりとか。本当に優しいなぁと思って、すごいこの現場で救われたというか、いろいろ助けていただいたなぁという感じです。