映画ポスター史上“最多”57キャラを描写!園子温監督がワークショップを通して製作!『エッシャー通りの赤いポスト』

園子温監督が監督・脚本・編集・音楽を手掛け、『地獄でなぜ悪い』に続き2度目となる第49回モントリオール・シネヌーヴォー映画祭で観客賞を受賞した『エッシャー通りの赤いポスト』。今秋公開予定であったが、公開日が12月25日に決定し、併せて、ポスタービジュアルがお披露目となった。

園子温節全開のオリジナルストーリーで、個性豊かな登場人物たちの物語が“赤いポスト”を起点に展開していく本作。鬼才のカリスマ映画監督・小林正の新作のオーディションに有名無名の女優たちが集結。興味本位で応募してきた者、夫の意思を継ぎ女優を目指す若き未亡人、「小林監督心中クラブ」のメンバー、浴衣姿の劇団員、やらせの有名女優、殺気立った訳ありの女…。一方、小林監督はエグゼクティブプロデューサーの無理な要望に苦悩し、シナリオ執筆もうまく進まない。そんな時、昔の彼女が監督の目の前に現れるが…。

これまで一度もワークショップを行ったことがなかった園子温監督がワークショップを行うらしいという噂は、役者の間に瞬く間にひろがり、ワークショップの応募としては異例となる697人の志願者が殺到。すべての応募書類に園子温監督が目を通し、書類選考を通過した478人の役者の面接を実施、第一次演技面談で95人に、第二次演技面談で最終51人が選ばれた。その選抜51人と3日間にわたる濃密なワークショップを行い、その後、制作準備期間を経て、怒涛の映画撮影がはじまった。

園監督がワークショップを行うと決まった当初から、最終的に映画作品が作られることは決まっており、劇中でもオーディションのシーンを軸に描かれることから、参加した役者たちは、ワークショップの面接時から「すでに本編撮影がはじまっている?」と錯覚してしまう環境にあったという。本作で、カリスマ映画監督・小林役を務める山岡竜弘は、ワークショップの面接時点から、本来、園が座る“監督席”に座り「園子温」として面接を行わされ、監督本人は清掃のおじさんを装って現場で様子をうかがっていたというエピソードも。

撮影は、園子温監督のハリウッドデビュー作、10月8日公開の『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』の撮影前となる2019年8月に行われ、『エッシャー通りの赤いポスト』に出演し、可能性を見出された役者たちの中には、その流れから『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』に出演、ハリウッドデビューを果たすことになった者も。『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』に出演した山岡は「まさか、ニコケイとソフィア・ブテラと共演することになるとは」とワークショップに参加してからの激変した役者人生に、今も興奮と驚きを隠せない様子で話した。

ポスタービジュアルは、役者選抜51人が演じたキャラ含む総勢57人をイラスト化した超大作。映画ポスター史上“最多”の57キャラが記載されたビジュアルに仕上がった。

『エッシャー通りの赤いポスト』
12月25日(土)より、渋谷・ユーロスペースほか全国順次公開
監督・脚本・編集・音楽:園子温
出演:藤丸千 黒河内りく モーガン茉愛羅 山岡竜弘 上地由真 縄田カノン 鈴木ふみ奈 藤田朋子 田口主将 諏訪太朗 渡辺哲 吹越満
配給:ガイエ

【ストーリー】 鬼才のカリスマ映画監督・小林正の新作のオーディションに有名無名の女優たちが集結。興味本位で応募してきた者、夫の意思を継ぎ女優を目指す若き未亡人、「小林監督心中クラブ」のメンバー、浴衣姿の劇団員、やらせの有名女優、殺気立った訳ありの女…。一方、小林監督はエグゼクティブプロデューサーの無理な要望に苦悩し、シナリオ執筆もうまく進まない。そんな時、昔の彼女が監督の目の前に現れるが…。

©2021「エッシャー通りの赤いポスト」製作委員会