椎名桔平、カタルーニャ語で挨拶「みなさん元気ですか?僕は元気です。楽しんで!」

『愛のむきだし』、『ヒミズ』、『冷たい熱帯魚』、『恋の罪』など、日本を代表する鬼才・園子温が監督・脚本を務めるNetflixオリジナルシリーズ「愛なき森で叫べ」が、10月11日より配信される。このほど、本作がシッチェス・カタロニア国際映画祭2019 ニュー・ビジョンズ部門へ正式出品されたことを受け、現地時間10月6日にワールドプレミア上映舞台挨拶が行われ、主演の椎名桔平とプロデューサーの武藤大司が登壇した。

『自転車吐息』、『愛のむきだし』、『冷たい熱帯魚』など数多くの作品が海外の映画祭で熱狂を呼び、シッチェス国際映画祭2015ではそれまでの貢献を讃えられ「タイムマシーン賞」を受賞した園子温監督作品ということで、既に上映前から集まった350人の観客からの期待で熱気に包まれた会場。

上映前の舞台挨拶に椎名と武藤が登場すると、会場からは大きな拍手が送られた。ヨーロッパで開催される映画祭に初参加となる椎名が、開催地の公用語であるカタルーニャ語で「みなさんこんばんは!みなさん元気ですか?僕は元気です。今日は楽しんでください!」と挨拶をすると、観客席は大盛り上がり。続いて武藤が「残念ながら私は園子温監督ではありません。監督も大変、この映画祭に来たいという気持ちがあったのですが、新作映画の制作で欠席となりました」と冗談を交えながら監督不在の理由を伝えた。

上映中には、これまでの園監督作品を彷彿とさせるシチュエーションと、監督ならではのユーモア&バイオレンスに溢れたシーンに拍手や笑いが起き、世界の園子温ファンからは配信を待ち望む声が聞こえた。

Netflixオリジナルシリーズ「愛なき森で叫べ」
10月11日(金) Netflixにて全世界配信
監督・脚本:園子温
出演:椎名桔平 満島真之介 日南響子 鎌滝えり YOUNG DAIS 長谷川大 真飛聖 でんでん

【ストーリー】 舞台は1995年。上京したばかりのシン(満島真之介)は、ジェイ(YOUNG DAIS)とフカミ(長谷川大)に声をかけられ彼らの自主映画制作に参加。ジェイたちの知人である妙子(日南響子)と美津子(鎌滝えり)に出演を依頼する。彼女たちは高校時代、憧れであったクラスメイトが交通事故で急逝するという衝撃的な事件から未だ逃れられずにいた。引きこもりとなっていた美津子に村田(椎名桔平)から電話がかかってきたのは、世間が銃による連続殺人事件に震撼していたころ。村田は「10年前に借りた50円を返したい」という理由で美津子を呼び出し、巧みな話術とオーバーな愛情表現で彼女の心を奪っていく。だが、村田は冷酷な天性の詐欺師だった。自身の姉も村田に騙されていた妙子によって彼の本性を知ったシンたちは、村田を主人公にした映画を撮り始める。やがて村田は、美津子の父・茂(でんでん)や母・アズミ(真飛聖)をも巻き込み、事態は思わぬ方向へ転がり始める。