【全文掲載】小松菜奈、服を脱ぐシーンで「ボタンを外すのは繊細だし、戸惑いも。もっとラブな…」“シャツを破る”監督案に猛反発!

MC:そうとう体は柔らかくなったんですね?

林:もともとやってなかったので、硬くて。やればやるほどいい状態になってきますね。

MC:ありがとうございます。さあ小松菜奈さんは何でしょう?

小松:私は「恋する塗り絵」です(笑)。家でなにをしようかなと思って、「大人の塗り絵」っていうのがあって、色を塗るのがすごい好きなので、それが世界の名画とかの大人の塗り絵で、まず「大人の塗り絵」っていう響きがいいなって思って入って(笑)。そこから、ゴッホだったり、モネとかの作品を自分の想像で塗り絵をするみたいなのが今ハマッてて、無心になれるので2時間とか3時間とか、ずっとやりながら。良い時間だなぁと思って、それにすごくハマってます。

MC:原画通りの色ではなく、自分で想像しながら塗ってるんですか?

小松:そうですね。もう全然違います。顔とか緑で塗ってます(笑)。自分が描いた優越感みたいな? ちょっと嬉しくなるんですけど、集中力もすごく上がるので、その時間っていうのがすごく今は楽しいですね。

MC:いつかね見てみたいですね、林さん。

林:はい(笑)。いつか見せてください(笑)。

MC:ありがとうございました(笑)。いよいよ上映が近づいてまいりましたので、最後に一言ずつメッセージをいただきたいと思います。

柿本:この映画は心と体の所存がどこにあるかっていう文脈もあって、普通物語はフィジカルに人と出会ったりとか事件があって、それで心が変化していくと思うんですけど、タイトルにもある虫の仕業によってフィジカルな接触だったり事件とは別のところで心が動いていっちゃうっていう、最初に観ている時には「あれ、これどっちが本心なんだろうな?」っていうこととかが非常に分かりづらいというか、それが見えない線でずっと表面的な物語のラインと見えないラインが並行して走ってて、どこかでそれが交わったり追い越したりするんですけど、見えてるものの時間とそうじゃない水面下に流れてるものっていうのをちょっと意識しながら観ていただけると、実はすごく2人の気持ちの変化というのが上手に表れているんじゃないかなと思っています。そこら辺を注目して観ていただけると、すごく楽しめる物語になってるなと思っています。

小松:今日は本当にありがとうございました。約2年前ぐらいの撮影からコロナという得体のしれないものが来るっていうとき、何かを感じている時に、撮影も最後の方だったんですけれども、これで終わりだと思いながら、そういうものが来るなっていうのを感じながら、撮影を終えたんですけど。最初、台本を見たときに、マスク越しのキスとかっていうのも、その時はまだマスクをしない時期だったので、みんなに受け入れてもらえるのかな?というか、自分も読んでいて違和感があったんですけど、それが今となったら、ありえないことじゃないというか、そういう風になってきたなというか。今では不思議ですけど、この時代にそういう作品を一つ残すことができて良かったなと思いますし、この異色のラブストーリーだからこそ、新しいものを観たなという気持ちになってもらえると思いますし、この2人の惹かれ合っていく姿が切なくも愛おしく、そんなように映画の中で生きているので、ぜひそれも観ていただけたらうれしいです。今日は本当にありがとうございました。

林:今日は短い時間でした。ありがとうございました。この映画の登場人物が、撮影中はあんまり意識してなかったんですけど、映画を観たときにほとんど2人で(笑)。あとは井浦新さんと、石橋凌さんとメインは4人で。でもその登場人物の少なさにすごく意味があると感じまして。というのは、柿本さんの演出はとても秀逸というか、僕たち2人以外のエキストラさんだったり、2人で買い物に行く先の店員さんだったり、冒頭なんかはすごく大胆な演出が加わって僕たちが見ている対比がどういうものかというイメージの映像があったりして、それがすごく違和感のあるもので、それがあることによって2人の世界がとてもきらびやかに、愛おしく美しく見えるなと感じて秀逸だなと思ったんですけど。人と人との距離だったり物理的距離、心の面でも遠くなってしまいがちな世の中で、人それぞれの世界があって、誰しも必ず身近に小さな幸せが散りばめられていて、大切な人がいて、いなければ人でも動物でも自然でも何でもいいんですけど、そこに目を向けることを見失いがちなところに気づくことが大切なんじゃないかなぁって感じながら観ていただけたらと思います。公開までまだ少しありますが、今日観ていただいて素敵な映画だなぁと感じていただけた方がいらっしゃったら、広めていただけると幸いです。よろしくお願いします。

『恋する寄生虫』
11月12日(火) 全国公開
監督:柿本ケンサク
原案:三秋縋「恋する寄生虫」
脚本:山室有紀子
出演:林遣都 小松菜奈 井浦新 石橋凌
配給:KADOKAWA

【ストーリー】 極度の潔癖症で人と関わることができずに生きてきた青年・高坂賢吾(林遣都)。ある日、見知らぬ男から視線恐怖症で不登校の高校生・佐薙ひじり(小松菜奈)と友だちになって面倒をみてほしい、という奇妙な依頼を受ける。露悪的な態度をとる佐薙に辟易していた高坂だったが、それが自分の弱さを隠すためだと気付き共感を抱くようになる。世界の終わりを願っていたはずの孤独な二人はやがて惹かれ合い、恋に落ちていくが…。

©2021「恋する寄生虫」製作委員会