Netflixは、ポン・ジュノ監督最新作となるNetflixオリジナル映画『オクジャ』を、6月29日（木） より全世界オンラインストリーミング配信する。本作の配信開始を記念して、監督と共同脚本、そしてプロデューサーであるポン・ジュノと、主人公ミジャを演じた韓国の天才子役であるアン・ソヒョンが来日し、東京・六本木で記者会見を行った。

本作は『グエムル 漢江の怪物』、『スノーピアサー』など、韓国を代表する巨匠ポン・ジュノ監督とブラッド・ピットの製作会社プランＢが組んで制作されるNetflixオリジナルのグローバルアドベンチャー映画。ミジャという少女が、巨大な多国籍企業に追われる親友の “オクジャ”という巨大な動物を守るために、冒険を繰り広げる壮大な物語だ。

どのような思いで映画を制作したかを聞かれたジュノ監督は「隣にとても美しい少女、アン・ソヒョンさんがいらっしゃいますけど、大きくて従順な美しい動物と、可愛らしい少女の愛を描きたかった。僕としては初めてのラブストーリーとなるのですけど、動物と少女の愛を妨げる怖い世の中というのも映画の中には登場します。でも、あくまでも私は、ミジャとオクジャのラブストーリーを作りたいという思いで映画を準備しました」とコメント。ソヒョンは「ミジャにとってオクジャの存在と言うのは、ほとんど記憶にない両親と世間知らずの妹のようなイメージがあったんです。両親と妹が連れて行かれてしまうとしたら、助けない人がいるでしょうか？　後先を考えずにオクジャを助けるんだという気持ちで演じていました」と語った。

撮影での印象に残るエピソードを聞かれたソヒョンは「渓谷でオクジャが水の中に落ちるシーンがありました。そのシーンは波の波動を作らなければいけなかったので、水鉄砲を使ってこのシーンを撮りました。私はこれを20回以上も浴びました。こんなに浴びたらどんな魚も気絶すると思うんですけど…」と話すと、ジュノ監督が日本語で「ホント、スミマセン…。カントクはアクマです」と謝り、会場を沸かせた。

2100人以上の候補の中からソヒョンをミジャ役に選んだジュノ監督は「オーディションをしましたが、ソヒョンさんはたえず（候補者）リストのトップにいました。『その怪物』という作品で非常に印象的な演技を見せてくれました。まさに、この子なんだなという確信を保ち続けていました」と語り、ソヒョンは「これほどまでに俳優を気遣ってくれる、配慮の深い監督さんはいるだろうかと思うくらい。これからもいろいろな監督さんに出会うと思うのですが、ポン・ジュノ監督さんのような人はいないと思います」とお互いをリスペクトした。

ジュノ監督に対して、本作の登場人物は、宮崎駿作品に影響を受けているかという質問に、「『未来少年コナン』の女の子バージョンだと考えたことがある。『ベイブ』『ベイブ/都会へ行く』にもインスピレーションを受けましたし、パレードのシーンは押井守監督の『イノセンス』のパレードのシーンを参考にしました。このように、さまざな作品からインスピレーションを受けています」と話した。

日本でやってみたいこと、好きな日本の映画を聞かれたソヒョンは「この質問をいただいて、とても嬉しいです」と笑顔で前置きしながら、「私は日本の映画やアニメや歌が大好きで、アニメでは『ハウルの動く城』、『千と千尋の神隠し』、『となりのトトロ』も大好きで、何回も観ています。携帯に音楽のファイルがたくさん入っていますが、韓国の曲は一曲もなくて、すべて日本の曲。日本でやってみたいことは、女優として撮影をしてみたいです。『君の名は。』に出てくる主人公・三葉役のような声優をやってみたいです」と語ってくれた。

『オクジャ/okja』は、6月29日（木）より、Netflixで全世界オンラインストリーミング配信。

『オクジャ/okja』
6月29日（木）より、Netflixで全世界オンラインストリーミング配信
監督：ポン・ジュノ　出演：アン・ソヒョン