【全文掲載】アンセル・エルゴート「第二の故郷に」、山下智久「中から見ていた」、全編日本ロケで“東京”の見え方に変化が!

MC:伊藤英明さんにもお伺いします。現場はいかがでしたでしょうか?

伊藤:僕は先ほど日本語で挨拶したにもかかわらず、浮ついて何を言ってるのかわかんなかったんですけど、本当にアンセルさんの流暢な日本語であいさつを聞いて、自分は本当に情けなく思っているんですけど(笑)。こうやってアンセルさんは、いつも日本人の俳優に寄り添って現場を盛り上げて引っ張ってくれて、頼もしい存在で。僕自身はマイケル・マン監督の大ファンで、『コラテラル』のメイキングに関しては何十回と観て、まさかオーディションの話をいただいて、この役をいただけるなんて本当に嬉しかったんですけど。1回目のオーディションは、マイケル・マンに会えるっていう興奮で緊張せずにオーディションを受けられたんですけど、2回目のJ・T・ロジャースが同席しているオーデションで緊張してしまって、3回目のマイケル・マンとのオーディションは2人きりだったんですけど、「ビデオテープで送ってくれた時のエネルギッシュな英明はどこいったんだ?」と。もうすぐ役に手が届くと思うと、余計に緊張してしまって自分の良いパフォーマンスができなかったんですけど、「どうしたらお前は緊張せずに良いパフォーマンスができるんだ?」って言われた時に、マイケル・マンは「完璧にすべてを演じようとすると上手くいかないから、君がこの部屋から去るときに一つでも輝くところがあればいいんだ」ということを言っていただいて、オーディションを終えたんです。最後に「この役を本当にやりたいか? 良いパフォーマンスができるのか?」って言われたときに、「決めて頂けたら僕は最高のパフォーマンスを見せられる」って言ったら、マイケル・マンから「セットで会いましょう」って言われて、その時に役をもらえたんだなぁと思って。その時にマイケル前に言われたことが、今も本当に宝物になっています。ありがとうございました。

MC:続きまして笠松称賛お願いいたします。

笠松:僕の役は感情の起伏も激しいですし、楽しいシーンだったり過酷なシーンだったり、いろんなシーンに参加させてもらったんですけど、とってもエキサイティングっていう感じで。学ぶこともとても多かったですし、自分が持ってたコンプレックスだったり、将来への不安とか、そういうネガティブなマインドをマイケル・マン監督たちが全部取り除いてくれて、僕は本当にお芝居だけに集中することができたし、英語の壁っていうのももちろんあったんですけど、その時は本当にストレスを全部解消してくれたから、その時の悩みを全部取っ払ってくれて、より大きな悩みをくれたような現場でした。僕にとってはそういう作品でしたし、みなさんにも受け入れていただいて、皆さんにも一言一言、重い言葉をたくさんかけてもらって、これからの自分の人生がより好転していくように、この作品でいろんな人たちと出会えた事が、皆さんにとってもとても良いプレゼントになるような人になれるように頑張ろうって思いました。

MC:続いて山下智久さん。今回は全編、日本ロケのハリウッド作品でしたが、参加していかがでしたでしょうか?

山下:僕自身は東京をいつも中から見ていたんだなというふうに感じました。脚本のJ・T・ロジャースさんの視点だったりとか、ジェイクさんの視点だったり、外国から見た東京っていうものはこういう風に見えてるんだっていうことも学べましたし、僕自身も日本の東京というものを中からも外からも学ばせていただけたような気がしました。本当にいろんなカルチャーが一つの現場に混合していたんですけど、いい作品を作るぞっていう情熱みたいなものは世界共通なんだなっていうふうに改めて感じることができましたし、また本当に監督からのアドバイスだったり、役を作っていく過程で、自分は完璧じゃなくてもいいんだなと。格好悪くても、ミスがあっても、ありのままの自分でいることっていうのを認めていただけたような気がして、本当に僕自身はそんなに現場に行く回数は多くなかったんですけど、すごく心地よくて、日々1秒1秒を噛み締めながら現場に入ることができたなと思いました。謙さんとも二十何年ぶりに共演させていただいて、英明さんとも10年ぶりに共演させていただいて、またこうやって先輩と同じ現場に戻ってくることができたこともすごく嬉しかったですし、新しいアンセルくんとか、笠松さんとか、菊池さんとも、改めて素敵な方々に、尊敬できる方々に出会えたことを本当にうれしく思いました。本当にこの作品に僕自身も感謝していますし、実際にオンエアを観るのが今から楽しみです。ありがとうございます。