ニューヨーク国際映画祭のディレクターを務めるケント・ジョーンズが、“映画の教科書”と評されるインタビュー本「定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー」を題材に撮ったドキュメンタリー。マーティン・スコセッシほか名立たる10人の監督がヒッチコックについて語る。ヒッチコック映画は観たことないっていう人も、このドキュメンタリーをきっかけにヒッチコック映画に触れてみるのもありかも。
twitter.com/hitch_truffaut/media
ヒッチファンのバイブル『映画術』のインタビュー音声と映画の名場面、ヒッチに影響を受けた映画監督たちのインタビューで構成されてて、想像していたことだけど全編ヒッチコック賛美。そして今ものすごくヒッチコックの映画を観直したい欲求に駆られてる。
ヒッチックの映像作家性を見出したトリュフォーの彼との著名な対談本音声を中心にするものの、基本は名だたる現役監督たちが語るヒッチコックから受けた影響や映像術の魅力を語るインタビュー映像集。特にデヴィッド・フィンチャーが饒舌、熱く語るのが印象的。
ヒッチコックを〈映画作家〉たらしめたのが一冊の本だという事実を噛みしめる。『めまい』の変態性に迫る瞬間がいい。トリュフォーのヒッチコックへの尊敬とあこがれ、それを一瞬で正確に伝えるフィリップ・ハルスマンの写真が最高に素晴らしい。
満席!のカリテ。大袈裟でなく、たしかにちょいと泣きそうになる。パンフ(必須!)のみすたぁのインタビューがまた”悪魔的”で、これだけで二、三時間突っ込みたくなるような。今すぐにでも朝ヒッチ、昼ヒッチ、夜ヒッチしたい。ヒッチ俳句。
監督:ケント・ジョーンズ
出演:アルフレッド・ヒッチコック フランソワ・トリュフォー マーティン・スコセッシ デヴィッド・フィンチャー ウェス・アンダーソン リチャード・リンクレイター アルノー・デプレシャン 黒沢清 オリヴィエ・アサイヤス ピーター・ボグダノヴィッチ ポール・シュレイダー ジェイムズ・グレイ