【全文掲載】北村匠海「正気か、この人!?」阿部寛の“効果不明な配慮”に驚愕!?

MC:続いて安田さんですけれども、これは…?

安田:あのね…家族の写真はこっぱずかしいからやめようと思って(笑)。母が最近ハマってる押し花ですね。数年前に体調崩されてから、自分家の庭に咲いている花をこういう形でずっと残すことにハマっちゃって、毎日のようにずっとずっと作り続けてるんですよ。今70いくつかな。左側の「私の絵手紙」っていうのは、北海道のとある新聞が掲載してくださったみたいで、私の母の押し花をね。いつも自分が出る側で、いつも見てくださって応援してくださってありがたかったんですけど、身内が何かに載るとか出るってすごい嬉しいもんですね(笑)。「ウチのかーちゃん、新聞に載った!」って。もう70いくつになりますけど、花の命ってものをこういった形で残す作業を今、毎日のようにやってるんですけれども、なんか逆にすごく誇らしい母だなと思っております。

MC:ありがとうございます。そして大島さん、この写真ですが。

大島:これは父親とスキューバーダイビングをやってる写真なんですけど、うちの父親も銀幕デビューできたということですごく喜んでると思います(笑)。いつもニコニコしていて全部趣味が一緒ですね。ゴルフやったりハイキングやったりスキューバダイビングも60歳になってから始めたんですけど、それも私が趣味で始めた時に「一緒にライセンスを取りに行きたい」って言って、取りに行った写真なんですね。生きてるうちにやれるだけのことはやろうっていう風に多分思ってるのか、すごく活発でいらっしゃいますね。

MC:素晴らしいです。ありがとうございました。お時間も迫ってまいりました。ここで監督と阿部寛さんより締めのご挨拶をいただければと思います。まずは監督からお願いします。

瀬々:映画『とんび』は血のつながりとか地域のつながりとか、そういうつながりをテーマにして描いていった映画です。今こういう状況でなかなか人と人がダイレクトにつながっていくことが難しい状況だと思いますが、そんな中でも人と人が出会ったり悲しみを共有したり喜びを共有したり、そういう大切なシーンがたくさんある映画です。是非、今こういう状況の中でも、人との関係性を感じてもらって、また新たな僕たちの世代のつながりを意識した新しい時代が迎えられればいいなと思ってます。そういうことの助けにもなればと思ってます。ただ何回も言いますが、この映画は間違いなく面白いです!期待してください。よろしくお願いします。

阿部:瀬々監督がそう言ってくださるのは、本当に嬉しいですね。試写でもそう言ってくださっていて、本当に瀬々さんとやってよかったなって改めて思うんだけども、現場では瀬々さんが親父で、スタッフと我々キャスト全員、瀬々さんについて行くっていう感じだったんですけど、誰もが親になった瞬間から1年生で、いろんなことを悩んで子供を育てて、楽しいこともあれば大変なこともたくさんあって、時には泣いたり笑ったり、自分を責めたりいろんなことがあると思うんですけど、ヤスという男は、周りの力も借りながら、がむしゃらに子供を一生懸命愛して育てていく、そういう姿が人の心を打ち、これがきっと泣けるものになったと思うんでね。皆さん、これから観ると思いますけど、もしよかったら色々とSNSなどでつぶやいてください。よろしくお願いします。

『とんび』
2022年4月8日 全国公開
監督:瀬々敬久
原作:重松清「とんび」
脚本:港岳彦
主題歌:ゆず「風信子」
出演:阿部寛 北村匠海 杏 安田顕 大島優子 濱田岳 宇梶剛士 尾美としのり 吉岡睦雄 宇野祥平 木竜麻生 田中哲司 豊原功補 嶋田久作 村上淳 麿赤兒 麻生久美子 薬師丸ひろ子
配給:KADOKAWA イオンエンターテイメント

【ストーリー】 昭和37年、瀬戸内海に面した備後市。運送業者で働くヤス(阿部寛)は、今日も元気にオート三輪を暴走させていた。愛妻・美佐子(麻生久美子)の妊娠に嬉しさを隠せず、姉貴分のたえ子(薬師丸ひろ子)や幼馴染の照雲(安田顕)に茶化される日々。幼い頃に両親と離別したヤスにとって家庭を築けるということはこの上ない幸せだった。遂に息子・アキラ(北村匠海)が誕生し「とんびが鷹を生んだ」と皆口々に騒ぎ立てた。しかしようやく手に入れた幸せは、妻の事故死で無残にも打ち砕かれてしまう。こうして、父子二人きりの生活が始まる。母の死を理解できないアキラに、自分を責めるヤス。和尚の海雲(麿赤兒)は、アキラに皆が母親代わりなってやると説き、「雪が降っても黙って呑み込む広い海のようにアキラに悲しみを降り積もらすな、お前は海になれ」とヤスに叱咤激励するのであった。親の愛を知らずして父になったヤスは、仲間達に助けられながら、我が子の幸せだけを願い、不器用にも愛し育て続けた。そんなある日、誰も語ろうとしない母の死の真相を知りたがるアキラに、ヤスは大きな嘘をついた…。

©2022『とんび』製作委員会