北村匠海「父に僕は、まだ“ありがとう”を言えていない」親子の不滅の絆を描く『とんび』長尺予告編&新場面写真

累計60万部を超える重松清の大ベストセラー小説を、阿部寛、北村匠海共演で初映画化する『とんび』が、4月8日に公開される。このほど、本作の長尺予告編と新場面写真がお披露目となった。

本作は、親子の不滅の絆を描く家族の物語。舞台は広島県備後市。ヤス=市川安男は、愛妻との間に待望の息子アキラ=市川旭を授かったが、ようやく手に入れた幸せは、妻の事故死で無残にも打ち砕かれてしまう。親の愛を知らずして父になったヤスは、仲間たちに助けられながら、不器用にも息子を愛し育て続ける…。

長尺予告編には、親子の絆から、親子をとりまく“町の人々”の温かな魅力が詰まっている。昭和37年。“町の名物男”であったヤス(阿部寛)は、愛する美佐子(麻生久美子)と結婚し、子宝を授かった。息子・アキラ(北村匠海)が生まれると、町の人々からは「とんびが鷹を生んだ」と囃された。未来への希望に包まれる中、妻は突然の事故で息子・アキラを庇い、命を落としてしまう。亡き妻への悲しみに暮れる暇もなく、父・ヤスは男手一つで、息子・アキラを育ててゆく。不器用だが懸命に、悲しみを背負いながら一歩一歩生きていく親子を、町の人々も“家族”のように愛し、見守っていた。「ヤス、お前は海になれ」と悲しみに暮れるヤスに愛のある言葉をかけるのは、ヤスの幼馴染・照雲の父・海雲(麿赤兒)。「アキラは皆の子じゃけえ」と、感情を露わにヤスに詰め寄る照雲(安田顕)。そして、母のような愛で二人を包み込むのは、小料理屋の女将・たえ子(薬師丸ひろ子)と、照雲の妻・幸恵(大島優子)だ。時に優しく、時に厳しく、大きな愛で見守る町の人々は、アキラにとって、血は繋がらずとも“家族の絆”で結ばれ、その絆が、アキラを大人へと育てていった…。そして、母の死の真相を知りたがる息子・アキラに、ヤスはたった一度の“大きな嘘”をついてしまう…。「お母さんは、お父さんを助けて死んだんじゃ」ヤスがついた嘘が明らかになるとき、さらなる“大きな愛”に気づき、涙する…。そして、ゆずによる主題歌「風信子」も、本予告編では使用されていなかったフレーズが新たに披露。映像ラストで、親子の永遠に続く“変わらぬ愛”を、より感動的に彩る。

新場面写真には、阿部と北村演じる親子が住む街・備後の人々の姿が収められる。

■阿部寛(ヤス役) コメント
Q:撮影を振り返って。
町の人々皆が支え合いながら生きていく姿が、この映画の魅力だと感じました。ヤスにとっての“家族”は、アキラだけではなく登場人物全員です。

■瀬々敬久(監督) コメント
Q:ヤスを取り囲む町の人々の魅力について。
ヤスを中心にしながらも、すべての登場人物が抱えている物語がどれも濃厚で、人の心を惹きつけます。誰を主人公にしても、一編の映画が出来るのではないでしょうか。

『とんび』
2022年4月8日 全国公開
監督:瀬々敬久
原作:重松清「とんび」
脚本:港岳彦
主題歌:ゆず「風信子」
出演:阿部寛 北村匠海 杏 安田顕 大島優子 濱田岳 宇梶剛士 尾美としのり 吉岡睦雄 宇野祥平 木竜麻生 田中哲司 豊原功補 嶋田久作 村上淳 麿赤兒 麻生久美子 薬師丸ひろ子
配給:KADOKAWA イオンエンターテイメント

【ストーリー】 日本一不器用な男・ヤス(阿部寛)は、愛する妻・美佐子(麻生久美子)の妊娠にも上手く喜びを表せない。幼い頃に両親と離別したヤスにとって、“家族”は何よりの憧れだった。時は昭和37年、瀬戸内海に面した備後市。アキラ(北村匠海)と名付けた息子のためにも、運送業者で懸命に働くヤスだったが、ようやく手にした幸せは、妻の事故死によって脆くも打ち砕かれる。悲しみに沈むヤスだったが、人情に厚い町の人々に叱咤激励され、彼らの温かな手を借りてアキラを育ててゆく。時は流れ、高校3年生になったアキラは、東京の大学を目指し合格を勝ち取る。だが、別居の寂しさを素直に伝えられないヤスは、「一人前になるまで帰って来るな!」とアキラを突き放す。そして昭和63年、久々に再会したヤスと大人になったアキラだったが…。

©2022『とんび』製作委員会