MC：ありがとうございます。本作は全編富山県で撮影が行われたということでございます。皆様は、ほぼ初共演のメンバーだったということで、撮影時のエピソード、そして共演者とのエピソードなどを聞かせて頂ければと思います。それではまずは風間さん。

風間：作品を観てもらったら分かりますが、何が現実で何が虚構なのか、観ていただいた方に答えがあるようなものなので、現場で、これは本当に現実なのか、竜也くん演じる津田が書いた物語の中なのかっていう、ふわふわした中で撮影をするという初めての経験だったんですけれども、それが何か奇妙な空気でとても面白くて、そして僕は竜也くんと初共演だったんですけど、会って一緒にお芝居できるのをすごい楽しみにしていて。そしたら竜也くんの役が、まくしたてるようにしゃべっていて、僕はマイペースに淡々としゃべるという、混じり合わない2人がシンパシーを感じながら、どこか違うペースでしゃべり続けるっていう、今までにないお芝居の感覚を楽しんでいたような現場でした。

MC：そういった意味では土屋さんも、藤原さん作品を数多くご覧になってきて、今回共演してみていかがでしたか？

土屋：本当に、竜也さんのお芝居を観て育って来て、舞台のDVDも拝見させて頂いたり。ドラマの隣のスタジオで、竜也さんが映画の撮影をされていて握手してくださって、打ち上げで「這い上がってきたね」と言ってくださり、もっと這い上がろうと思って、ここに今立っているんですけれども。これから観てくださるので、内容は言えないんですけども、バーでのシーンが多いんです。竜也さんと掛け合いをさせていただくことが多いんですけれども、竜也さんのセリフのスピード感、リズム感っていうのが、私自身も目の前にいてドキドキハラハラするんですよね。舞台のような感覚になるというのも見どころの一つだと思っております。

MC：カメラが回っている時以外の現場でのお話などはありましたか？

土屋：私はバーが好きなんですけど、竜也さんが教えてくださった富山のバーがあって、早く終わったからマネージャーさんとワクワクして行ったら、竜也さんがもう座ってらして（笑）。

藤原：ちょっと待ってください（笑）。これは、僕が失礼ですよね？「ここに行ったら良いんじゃないか？」って教えたにも関わらず、普通行かないじゃない？ 行ってるんですよね、僕（笑）。太鳳ちゃんを待ってるかのように…（笑）。

風間：別に失礼じゃないですよ（笑）。竜也さんに勧められたバーに行ったら、もうすでにいるって、さすが常連というか。

土屋：そうです（笑）！ すごく馴染んでいらっしゃって。さっきまで撮影してたのに、また撮影に戻ってきたみないな感覚になりました（笑）。

MC：撮影現場もバーでしたからね。竜也さんは富山にも行き付けのバーが？

藤原：行き付けのバーじゃないんですけど（笑）、長期の滞在だったので、良いお店を見つけておいて太鳳ちゃんに教えたりしてたんですよね。

風間：行き付けじゃないけど、行き付けにしたんですね？

藤原：そう。無理やりね（笑）。行き付けにしたんですよね（笑）。でも撮影が早く終わった時とか、コロナの前だったので、みんなでいろんなお店行って楽しい時間を過ごせましたけれど。

MC：西野さんは、役作りや現場の雰囲気はいかがでした？

西野：沼本と津田のシーンで私が結構緊張していたので、監督が（藤原と西野の）距離感を縮めるために、「ハグすれば？ お姫様抱っこしてみれば？」と、無理やり物理的に距離を縮めてくれて、ほぐしてもらったみたいな（笑）。

MC：実際に距離は縮まったんですか？

西野：どうだったんしょうか（笑）？ 照れちゃって。でも気持ちは確かに緊張してたのは、ゆるっとなったので（笑）。

タカハタ：縮まったと思いますよ。

MC：いろいろな監督のアプローチがありますけど、藤原さんはいかがでしたか？

藤原：テストを一回もやらずにぶっつけでカメラを回すことが多くて。僕らはより緊張感の中、やらせてもらったんですけど、非常に良い効果があったのではないかと思います。もちろん、ちゃんと確認しなければいけないことは決まりごととして、何度ものリハーサルを重ねますけど、わりと行けるところは行っちゃおうという監督の思いがあったので、僕らとしてはそれが功を奏したというか。