プーチン政権を批判する“反体制のカリスマ”を襲った毒殺未遂事件の真相を暴く『ナワリヌイ』6月公開!

本年度サンダンス映画祭にてシークレット作品として上映され、あまりに衝撃的な内容で世界的な話題を集め観客賞とフェスティバル・フェイバリット賞をダブル受賞したドキュメンタリー映画『NAVALNY(原題)』が、邦題『ナワリヌイ』として6月17日より公開されることが決定した。併せて、メイン写真がお披露目となった。

ロシアの弁護士で政治活動家のアレクセイ・ナワリヌイは、インターネット上でのプーチン政権への批判で国内外の注目を集め、若者を中心とした反体制派から熱烈な支持を寄せられるカリスマだ。タイム誌の2012年版「世界で最も影響力のある100人」にも選出されたナワリヌイは、自らも政党を結成し、モスクワ市長選に出馬し大健闘。この選挙では政権側による開票の不正操作があったのではないかという疑惑が持ち上がるなどして大きな注目を集めたが、やがて政権の最大の敵となった彼は、不当な逮捕を繰り返され、徐々に見えない巨大な力に追い詰められていく。そして2020年8月、彼は移動中の飛行機内で毒物によって昏睡状態に陥った。機体は急遽緊急着陸し、搬送された病院でもナワリヌイは意識不明となっていたが、やがて病院側の反対を振り切ってドイツの病院へ移送され、そこで奇跡的に回復を遂げた。様々な憶測が飛び交う中、体調が戻り始めた彼は、自ら調査チームを結成。自分に毒を盛ったのは一体何者なのか?暗殺未遂事件の影に潜む勢力を、信じられない手法を用いて暴いていくのだった…。

監督は、2019年トロント国際映画祭にて『ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった』がカナダのドキュメンタリー映画として初めてオープニング上映され絶賛を集めた、ビジュアルアーティストとしても活躍するダニエル・ロアー。暗殺未遂事件の直後からナワリヌイや家族、調査チームに密着し、本作を極秘裏に製作した。事件の背後に何があったのか、そしてその後ナワリヌイがどんな手段を用いて自分を抹殺しようとした力を暴いていくのか。その全てをカメラは克明に記録していた。

全米ではワーナー・ブラザースほかが劇場公開、ヨーロッパ各地でも6月以降に上映が決定するなど大きな注目を浴び、早くも来年のオスカーへの期待も高まる本作。5月9日現在、全米批評サイト・ロッテントマトでは100%フレッシュという驚異の高評価を獲得。連日ロシアによるウクライナ侵攻の惨状が世界中で報じられる一方、戦争反対の立場を表明したロシアの国内メディアは政府の圧力により次々と活動停止に追い込まれている。政府に抗議の声を上げることがいかに危険かというアクチュアルな実態に切り込んでいく本作は、ナワリヌイを支持して抗議デモに参加する市民の姿も映し出し、ロシア国内にも平和と正義を求め行動を起こす人々が確かにいるのだということを観る者に訴えかける。

ナワリヌイは本作中で、「もし私が殺されることになったら、それは私達がそれほど彼らにとって脅威だということだ。諦めてはならない」とメッセージを発する。強大な権威主義国家に立ち向かう闘いを捉えた、絶対に今観るべきドキュメンタリーの一つである。

『ナワリヌイ』
2022年6月17日(金)より、新宿ピカデリー、渋谷シネクイント、シネ・リーブル池袋ほか全国公開
監督:ダニエル・ロアー
プロデューサー:オデッサ・レイ ダイアン・ベッカー メラニー・ミラー シェーン・ボリス
製作総指揮:エイミー・エンテリ コートニー・セクストン マリア・ペヴチク
音楽:マリウス・デ・ヴリーズ
出演:アレクセイ・ナワリヌイ ユリヤ・ナワリヌイ マリア・ペヴチク クリスト・グローゼフ レオニード・ボルコフ
配給:トランスフォーマー

【ストーリー】 2020年8月、シベリアからモスクワへ向かう飛行機が緊急着陸した。乗客の1人、プーチン政権への痛烈な批判で“反体制のカリスマ”として支持を集めるロシア人政治活動家のアレクセイ・ナワリヌイが突然瀕死の状態に陥ったのだ。ナワリヌイはベルリンの病院に避難し奇跡的に一命を取り留めるが、何者かによって彼の飲み物にロシアの毒物“ノビチョク”が混入された毒殺未遂事件であったことが発覚する。プーチン大統領は即座に一切の関与を否定するが、ナワリヌイは自身の命を狙う者の正体を暴くべく、チームと命がけの調査を開始。緊迫の調査現場に極秘密着したカメラは、ナワリヌイが切り込む政府の強大な闇を映し出していく…。

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