「なぜ私を殺そうと?」プーチン政権を批判する男が、自らの毒殺未遂事件の真相を暴く『ナワリヌイ』予告編

本年度サンダンス映画祭にてシークレット作品として上映され、あまりに衝撃的な内容で世界的な話題を集め観客賞とフェスティバル・フェイバリット賞をダブル受賞したドキュメンタリー映画『ナワリヌイ』が、6月17日より公開される。このほど、本作の予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

ロシアの弁護士で政治活動家のアレクセイ・ナワリヌイは、インターネット上でのプーチン政権への批判で国内外の注目を集め、若者を中心とした反体制派から熱烈な支持を寄せられるカリスマだ。タイム誌の2012年版「世界で最も影響力のある100人」にも選出されたナワリヌイは、自らも政党を結成し、モスクワ市長選に出馬し大健闘。この選挙では政権側による開票の不正操作があったのではないかという疑惑が持ち上がるなどして大きな注目を集めたが、やがて政権の最大の敵となった彼は、不当な逮捕を繰り返され、徐々に見えない巨大な力に追い詰められていく。そして2020年8月、彼は移動中の飛行機内で毒物によって昏睡状態に陥った。機体は急遽緊急着陸し、搬送された病院でもナワリヌイは意識不明となっていたが、やがて病院側の反対を振り切ってドイツの病院へ移送され、そこで奇跡的に回復を遂げた。様々な憶測が飛び交う中、体調が戻り始めた彼は、自ら調査チームを結成。自分に毒を盛ったのは一体何者なのか?暗殺未遂事件の影に潜む勢力を、信じられない手法を用いて暴いていくのだった…。

予告編は、ナワリヌイが独自調査で辿り着いたロシアの政府関係者に自ら電話をかけ、危険を顧みず「ナワリヌイだ」と正体を明かしたうえで「なぜ私を殺そうと?」と問い質す、まるでスパイ映画のワンシーンかのような衝撃的な場面から幕を開ける。ニュース映像とインタビュー映像を織り交ぜながら、彼がこれまでいかにして反体制派のリーダーとして支持を集め、政府にとってその名前を出すことがタブー視されるほどの脅威となっていったのかが語られていく。平和と自由を求め戦争反対デモに参加する市民、打倒プーチンを掲げ団結を呼びかけるナワリヌイの力強い演説、毒物によって瀕死の状態に陥り緊急搬送された実際の速報映像などスリリングな場面が切り取られ、最後に彼がロシア国民に「諦めるな」という力強いメッセージを投げかける。ナワリヌイの決死の闘いを絶対に今目撃すべきだという緊急性を感じさせる、本編への期待が高まる映像に仕上がっている。

ポスタービジュアルのキーとなっているのは、“ロシア国家VSナワリヌイ”という迫力に満ちた構図だ。ロシア政府の象徴でありモスクワに位置する城塞・クレムリンが、まるでナワリヌイを突き刺そうとしているかのごとく天から鋭く迫る。重々しいその姿は、ナワリヌイが挑むプーチン政権という存在がいかに強大で危険なものであるかということを暗示し、彼の不屈の精神を宿したその背中が、強固な覚悟と信念を感じさせる。

『ナワリヌイ』
2022年6月17日(金)より、新宿ピカデリー、渋谷シネクイント、シネ・リーブル池袋ほか全国公開
監督:ダニエル・ロアー
プロデューサー:オデッサ・レイ ダイアン・ベッカー メラニー・ミラー シェーン・ボリス
製作総指揮:エイミー・エンテリ コートニー・セクストン マリア・ペヴチク
音楽:マリウス・デ・ヴリーズ
出演:アレクセイ・ナワリヌイ ユリヤ・ナワリヌイ マリア・ペヴチク クリスト・グローゼフ レオニード・ボルコフ
配給:トランスフォーマー

【作品概要】 2020年8月、シベリアからモスクワへ向かう飛行機が緊急着陸した。乗客の1人、プーチン政権への痛烈な批判で“反体制のカリスマ”として支持を集めるロシア人政治活動家のアレクセイ・ナワリヌイが突然瀕死の状態に陥ったのだ。ナワリヌイはベルリンの病院に避難し奇跡的に一命を取り留めるが、何者かによって彼の飲み物にロシアの毒物“ノビチョク”が混入された毒殺未遂事件であったことが発覚する。プーチン大統領は即座に一切の関与を否定するが、ナワリヌイは自身の命を狙う者の正体を暴くべく、チームと命がけの調査を開始。緊迫の調査現場に極秘密着したカメラは、ナワリヌイが切り込む政府の強大な闇を映し出していく…。

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