オンライン動画配信サービスHuluが立ち上げた、35歳以下を対象とした新世代の映像クリエイター発掘&育成プロジェクトで、完成した短編が2022年春にHuluにて独占配信される「Hulu U35 クリエイターズ・チャレンジ」。そのファイナリスト作品に、近藤啓介作『脱走球児』、老山綾乃監督作『まんたろうのラジオ体操』、幡豆彌呂史監督作『鶴美さんのメリバ講座』、吉川肇監督作『瑠璃とカラス』、上田迅監督作『速水早苗は一足遅い』が選出され、近藤啓介作『脱走球児』に、注目の新人・櫻井健人と木戸大聖らが出演するなどの情報が明らかとなった。
「Hulu U35 クリエイターズ・チャレンジ」は、誰もがスマートフォン1つで簡単に映像作品を作り、発表できるようになった現代ならではの創造力に富んだ若きクリエイターたちとともに新しいエンターテインメント作品を発信することを目指し、Huluが新たに立ち上げた新プロジェクト。応募資格は「35歳以下であること」。本プロジェクトの特徴は、企画力と熱意があれば、プロ・アマを問わず参加可能であり、選考で選ばれた5名が実際に自分の企画を映像にすることができ、Huluでの配信までが約束されている。3度の選考を経て選出された5名のファイナリストは、制作費1000万円とプロの映画制作チームのサポートを受け、自ら企画し脚本を手掛けた作品の監督に挑戦する。完成した短編5作品は、ファイナリストたちの制作過程に密着したドキュメンタリーとともに2022年春にHuluで独占配信され、最終審査によってグランプリ作品を決定。グランプリ受賞者には賞金100万円と、Huluオリジナル新作の監督権が贈られ、さらなる活躍の場のサポートまでを約束される。
8月3日に実施された「ファイナリスト選考会」で、本プロジェクトの審査員である映画監督の沖田修一(審査員⻑)、女優の橋本愛、劇作家で小説家の本谷有希子、芸人・脚本家のシソンヌじろうの4名が、849の応募企画から審査を通過した10名の候補者のプレゼンを受け、ファイナリストを選出。ファイナリストは、近藤啓介(『脱走球児』)、老山綾乃(『まんたろうのラジオ体操』)、幡豆彌呂史(『鶴美さんのメリバ講座』)、吉川肇(『瑠璃とカラス』)、上田迅(『速水早苗は一足遅い』)の5名だ。
「ファイナリスト選考会」での選考後、映画制作のプロのサポートを受け、約2ヶ月にわたり、脚本づくりと制作準備を進めてきた5名のファイナリストたち。自らが監督・脚本を務め、Huluで配信する「短編作品」を完成させるため、トップバッターとしてクランクインしたのは『脱走球児』の近藤組。近藤啓介監督が描くのは、「真面目に練習に取り組めばレギュラーになれると信じ、日々努力を惜しまなかった強豪校の高校球児二人が、あるきっかけで『努力が報われない』ことに気がつき、野球以外の新しい⻘春を謳歌しようと寮から逃げ出す。今まで野球しかしてこなかった二人が、脱走した一日に体験した様々な出来事を通じて自分と向き合う姿をオフビートな笑いで紡ぐ⻘春ドラマ。「突然、自分に向いているのか?なぜこれを続けているのか?いまやっていることが本当に好きなのか?わからなくなる」という誰にでも、何歳でも起こりうる瞬間を肯定するような「⻘春応援映画」を目指したという。
近藤啓介は、1993年生まれ、大阪出身。大阪芸術大学映像学科を中退後、映画監督として活動し、ファイナリスト選考会では、審査員の満場一致で真っ先に選ばれた。最終選考のプレゼン時には下駄で登場、クランクイン前の安全祈願では、伸びた髪がハネていたり、ちょっと遅れ気味に到着するなど、全ての行動が天然でナチュラルであるがゆえに天才肌を感じさせる。本作撮影前に監督自身も坊主頭になって気合をいれ、本番撮影に挑んだ。スタッフには『ミッドナイトスワン』の撮影・伊藤麻樹、照明・井上真吾らが参加しており、映画のプロのスタッフと制作することについて近藤監督は、「本当にいい映画を作りたいという想いを持った方ばかりで、仕事と割り切らず自ら自分の首を絞めても、誰一人妥協しようとしないのが凄いなと刺激を受けています」と話す。
近藤監督が手掛ける『脱走球児』でダブル主演し、脱走する球児を演じるのは、『サイレント・トーキョー』、『風の電話』などに出演し、ドラマでは「メンズ校」、「美しい彼」などで存在感を示し注目される若手俳優・櫻井健人と、2018年から3年間NHKBSプレミアム「おとうさんといっしょ」にレギュラー出演し、今年春に同番組を卒業、ドラマや映画、舞台等に活躍の場を広げる注目の若手俳優・木戸大聖。そのほか、話題作『ベイビーわるきゅーれ』の浜岡一平役で、圧倒的な存在感を示し再注目される本宮泰風、女優として様々な作品に引っ張りだこの濱田マリ、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」の百音の同級生・三生役で出演した前田航基、『佐々木、イン、マイマイン』で佐々木を演じ評価される細川岳らが脇を固める。
▼スタッフ&キャスト コメント
■近藤啓介(監督・脚本)
とにかく全力でした。短い撮影期間でしたが、あまり覚えていないくらい全力でした。ただ撮影中にいっぱい笑ったことは覚えています。そんな日々の中。どういうわけか、自分でも手に負えないくらい変で特別なものができた気がします。⻘春ってそういうことな気もします。楽しみにしておいてください!
■櫻井健人(本田セイジ役)
『脱走球児』の撮影は、クランクアップしてから数週間経った今でも、撮影が続いている夢を見る程、濃密な時間でした。近藤監督の独創的なアイディアや諸先輩方の芝居に心揺さぶられ、ワクワクしながら熱く、全力で駆け抜けました。また、映画への愛が溢れる近藤組、企画に参加させて頂けたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。是非楽しみにして下さると嬉しいです。
■木戸大聖(遠藤まさお役)
毎日が“体力勝負”の撮影でした。公道や山道など、とにかく息を切らしながら沢山走りました。二人が外の世界に飛び出してから出会う個性豊かな共演者の方々とのお芝居も本当に楽しかったです。読み合わせ直後に監督が気合入れのために頭を坊主にした時は、この作品にかける監督の想いをストレートに感じて、僕も遠藤を演じさせてもらう以上、監督のその熱い想いに応えたいと思いました。決死の思いで脱走する二人、そして外の世界に出て二人がどうなるのかを楽しみに見ていただけたら嬉しいです。
■本宮泰風(野球部監督・好井役)
高校球児が主人公という事で、坊主頭にしたキャストが多くいた。すると監督も坊主頭で撮影現場に現れた。一瞬にして役者の信頼を得ることになる。若い監督にもこういう人間がいるのかと思った。こういう人間性は必ず映像の中に映し出される。賞金の使い道と監督権を得た作品のキャスティングが気になるところだ。
■濱田マリ(遠藤の母役)
競技人口の多い野球というスポーツでプロになりたい!と頑張る人たちの原動力ってなんだろう…何であんなに頑張れるんだろうと常々思っていたところに、素敵な回答をもらったような作品でした。いろんな球児クンがいて、とっても素敵。とってもキュート。登場人物のしぐさや癖に非常にこだわる、近藤監督の演出の癖が好きです。
「Hulu U35 クリエイターズ・チャレンジ」
2022年2月 Huluにて配信
2022年3月 最終審査・グランプリ発表・授賞式
『脱走球児』
監督:近藤啓介
出演:櫻井健人 木戸大聖 本宮泰風 濱田マリ 前田航基 細川岳
『まんたろうのラジオ体操』
監督:老山綾乃
『鶴美さんのメリバ講座』
監督:幡豆彌呂史
『瑠璃とカラス』
監督:吉川肇
『速水早苗は一足遅い』
監督:上田迅
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