富司純子「私がこの家から離れたら…」、シム・ウンギョン「お母さん、なぜ…」家族それぞれの思いが交差『椿の庭』予告編

サントリー、資生堂、TOYOTAなど数多くの広告写真を手掛ける写真界の巨匠・上田義彦が、構想から10数年の歳月をかけて完成させた初監督作で、富司純子とシム・ウンギョンがダブル主演を務める『椿の庭』の公開日が4月9日に決定した。併せて、予告編がお披露目となった。

本作は、椿が咲き誇る一軒の家に住む絹子と、絹子の娘の忘れ形見である渚、そしてそこを訪れる人々の一年間を描いた物語。庭に咲く色とりどりの草花に季節を感じながら日々を慈しみ生きる家族。それぞれに想いを秘め絹子の家を訪れる訪問者たち。登場人物たちの所作、佇まいなど、毎日を丁寧に生きる人々の姿を通して、観る者の心を潤す。

予告編は、絹子(富司純子)と渚(シム・ウンギョン)が、食卓で「いただきます」と言うシーンから始まる。年代もののよく手入れされた家で、慎ましくも穏やかな生活を送る祖母と孫。ときに絹子の娘・陶子(鈴木京香)がやってきては3世代で仲良く語らう時間も愛おしい。しかし、絹子の夫が亡くなった後にやってきたファン(チャン・チェン)は、絹子に家を手放すことを提案する。古い友人に「もし私がこの家から離れてしまったら、ここでの家族の記憶や、そういうもの全て、思い出せなくなってしまうのかしら」と不安を吐露する絹子、亡き母を想い「お母さん、最後に日本語で『ごめんなさい』って言ったの。だから私、ここにいるの」と自身がここにいる意味について考える渚。この家での残り僅かな時間の中で、家族はそれぞれの思いと向き合い始め、そして…。劇中での衣装にはこだわりがあり、富司は全編にわたり自身の所有する着物を着用。スーツや、スタイリッシュな装いが多いシムは、可憐さが際立つ女性らしいスカート、ブラウスに身を包み、今までの出演作のイメージとは違った役どころに挑む。家族それぞれの想い、わだかまり、そして、深い愛情が静かに交差する、春を待ちわびる予告編になっている。

『椿の庭』
4月9日(金)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
監督・脚本・撮影:上田義彦
出演:富司純子 シム・ウンギョン 田辺誠一 清水紘治 内田淳子 北浦愛 三浦透子 宇野祥平 松澤匠 不破万作 チャン・チェン 鈴木京香
配給:ビターズ・エンド

【ストーリー】 かつて夫と語り合い、子供たちを育てた家に、今は孫娘の渚(シム・ウンギョン)と住む絹子(富司純子)。夫の四十九日を終えたばかりの春の朝、世話していた金魚が死に、椿の花でその体を包み込み土に還した。命あるものはやがて朽ちる。家や庭で起こる些細な出来事、過去の記憶に想いを馳せ慈しむ日々の中、ある日絹子へ一本の電話がかかってくる…。

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