松山ケンイチ「言葉や文章で説明できる作品ではない」、ムロツヨシ「今までの自分はいらない」『川っぺりムコリッタ』2021年公開!

『かもめ食堂』、『彼らが本気で編むときは、』の荻上直子監督が、松山ケンイチ主演、ムロツヨシ共演で贈るヒューマンドラマ『川っぺりムコリッタ』が、2021年に公開されることが決定した。

誰とも関わらず生きようと決め、川沿いのおんぼろアパートで暮らし始めた孤独な青年。だが、そこで底抜けに明るい住人たちと出会い、一緒に家族のような時間を過ごすうちに、青年の寂しかった人生は変わっていく。

監督は、『かもめ食堂』の大ヒット後、2017年の前作『彼らが本気で編むときは、』では日本映画初のベルリン国際映画祭テディ審査員特別賞ほか、多くの国際映画祭で受賞を果たした荻上直子。本作は、そんな国内外で高い評価を受けてきた荻上監督による、完全オリジナル脚本作品となる。家族のいない孤独な主人公が、社会との接点を見つけていく過程を活き活きと描き、荻上ワールドおなじみの「おいしい食」と共にある、ささやかな幸せの瞬間(=仏教用語で“ムコリッタ”)に包まれる、笑って涙する贈り物のようなあたたかい物語を映し出す。

主演は、荻上監督の脚本に惚れ込んだ、演技派の松山ケンイチ。そして個性派のムロツヨシが共演し、ありそうでなかった化学反応に期待が膨らむタッグが実現した。

▼スタッフ&キャスト コメント

■松山ケンイチ(山田たけし役)
脚本読んで今も思っていますが、この作品を人にうまく説明できません。言葉や文章で説明できる作品ではありませんでした。荻上監督とは撮影現場では会話というよりもお互いに何を感じていたかという話が殆どで他人に対してどう見えているかではなく自分が自分をどう見ているのかを大事にして現場にいました。あと、都市では得られない解放感や時間の流れを富山で堪能しながらカメラの前にいました。

■ムロツヨシ(島田幸三役)
今までの自分はいらない、と。今までの自分を捨てて、荻上さんが作られた世界に飛び込んでおります。経験してきたこと、してしまったこと。身についたもの、身についてしまったもの。全てを捨てないと、その世界で生きられないのです。しかしながら、そう簡単に捨てられる訳もなく、捨てられているのかどうか、考え動き、考え考え動き考えてます。荻上さんと戦いながら、荻上さんの世界で生きようとする日々。そして松山ケンイチと過ごす時間。『川っぺりムコリッタ』どうかご期待、お待ちください。映画館でお会いしたい。

■荻上直子(監督)
松山さんの隣の部屋にムロさんが住んでいる。想像しただけでオカシイけれど、その撮影は想像以上にシアワセなひとときでした。

『川っぺりムコリッタ』
2021年 全国公開
監督:荻上直子
原作:荻上直子「川っぺりムコリッタ」
出演:松山ケンイチ ムロツヨシ
配給:KADOKAWA

【ストーリー】 山田(松山ケンイチ)は、北陸の小さな街で、小さな塩辛工場で働き口を見つけ、社長から紹介された「ハイツムコリッタ(※)」という古い安アパートで暮らし始める。無一文に近い状態でやってきた山田のささやかな楽しみは、風呂上がりの良く冷えた牛乳。そして、お米が買える給料日を心から待ち望んでいた。ある日、隣の部屋の住人・島田(ムロツヨシ)が風呂を貸してほしいと上がり込んできた日から、山田の静かな日々は一変する。できるだけ人と関わらず、ひっそりと生きたいと思っていた山田だったが、なぜだかハイツムコリッタの住人たちと関わりを持ってしまい…。少しずつ友情のような感情が芽生え始める山田と島田。そんな楽しい日々の中、ある日山田が北陸の町にやってきた「秘密」が、島田に知られてしまい…。
※ムコリッタ(牟呼栗多):仏教の時間の単位のひとつ、1/30日=48分

© 2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会