「セックスシーンは絶対に必要だった」Wレイチェルが女性同士のラブシーンを振り返る!『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』

レイチェル・ワイズとレイチェル・マクアダムスのダブル主演で贈る、『ナチュラルウーマン』で第90回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したセバスティアン・レリオ監督の最新作『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』が、2月7日より公開される。このほど、ワイズとマクアダムスがこだわり抜いたラブシーンの場面写真がお披露目となり、併せて、二人が本シーンについてインタビューで語った。

本作は、イギリス人作家ナオミ・オルダーマンの自伝的デビュー作に出会ったレイチェル・ワイズが、プロデューサーとして企画段階から深く入り込んだ自信作。厳格な超正統派ユダヤ・コミュニティで生まれ育ち、惹かれあっていたロニートとエスティ。ロニートはユダヤ教指導者の父と信仰を捨てて故郷を去り、残されたエスティは幼なじみのドヴィッドと結婚してユダヤ社会で生きることとした。月日が流れ、父の死をきっかけにロニートが帰郷し、再会した二人は信仰と愛の間で葛藤する。

トロント国際映画祭のプレミア上映時より、レイチェル・ワイズとレイチェル・マクアダムスのラブシーンは大きな話題となった。超正統派ユダヤ・コミュニティに生まれ、抑圧を感じながら生きてきたエスティ(レイチェル・マクアダムス)にとって、ロニート(レイチェル・ワイズ)とのラブシーンは解放を意味し、作品には欠かせないものであった。同じく女性二人の愛を描いた『アデル、ブルーは熱い色』と比べられることが多いが、本作はレイチェル・ワイズ自身がプロデューサーということもあって、女性二人のラブシーンを“女性の視点”で描いている点で高い評価を得た。

ロニートとエスティのラブシーンについて、当初二人ともがオーガズムに達するショットを入れる予定であった。しかし、「大切なのはエスティの方で、(ロニートもショットを入れたら)その重要性が薄れてしまう」とエスティに焦点を当てより強く印象を残すようにしたとワイズはインタビューで明かす。そして「あの瞬間、私たちは壊れそうなほど脆く、同時に二人の間には優しさがあった。男性の俳優がこのように考えるか分からないけど、女性は“このセックスシーンは本当に必要?”と思うことが多いの。でも今回は絶対に必要だった。それまでの抑制がこの瞬間に繋がっているから。特にエスティが感じた大きなエクスタシーは、彼女にとって精神的な解放でもあった。あれは自由を表していたの」と語る。同じくマクアダムスも「自らのキャラクターの成長にセックスシーンは欠かせなかった」と振り返る。「通常は(そのセックスシーンに)意味があるのかどうか迷う場合が多いの。でも今回のシーンは、ストーリーを前進させるには不可欠だった。エスティの心を開くために、彼女を解放させることが必要だったの。あのシーンでは、(男性との)他のセックスシーンではまったく感じたことのなかったエネルギーを感じた。とても最高だった。仲間意識のようなものがあり、二人とも安心感と解放感を得ていた。女性である喜びが、あのシーンには詰まっているわ」と口にする。

『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』
2月7日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
監督:セバスティアン・レリオ
プロデューサー:フリーダ・トレスブランコ エド・ギニー レイチェル・ワイズ
出演:レイチェル・ワイズ レイチェル・マクアダムス アレッサンドロ・ニヴォラ
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 厳格な超正統派ユダヤ・コミュニティで生まれ育ったロニート(レイチェル・ワイズ)とエスティ(レイチェル・マクアダムス)。惹かれあっていた二人を、コミュニティの掟は赦さなかった。ロニートはユダヤ教指導者の父と信仰を捨てて故郷を去り、残されたエスティは幼なじみのドヴィッド(アレッサンドロ・ニヴォラ)と結婚してユダヤ社会で生きることとした。月日が流れ、父の死をきっかけにロニートが帰郷し、再会した二人。封印していた熱い想いが溢れ、信仰と愛の間で葛藤する二人が選んだ道とは…。

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