成田凌「死ぬまでにやっておきたいこと」を聞かれ、「結婚ですかね。子どもほしいなぁ」

今からおよそ100年前、楽士の奏でる音楽とともに独自の“しゃべり”で物語をつくりあげ、観客たちを映画の世界に誘い熱狂させる活動弁士、通称“活弁”(カツベン)が活躍していた時代を舞台に描く、成田凌主演、周防正行監督の5年ぶりとなる最新作『カツベン!』が、12月13日より公開される。それに先立ち、11月2日に開催された青山学院大学学園祭・青山祭のトークイベントに成田凌が参加した。

成田が舞台に登場すると詰め掛けた約560人もの学生からの黄色い声援が飛び交い、青学の印象を聞かれた成田は、「実は学食を食べに来たこともありますよ。印象は…、勉強するところですよね(笑)」と述べた。「またフラッと来るかもしれませんよ?」と言うと、会場は大興奮。冒頭プロフィール紹介では、2つ上の兄との関係をはなし、一度も喧嘩をしたことがないと述べると、「お兄ちゃんが僕を好きすぎるんです」と笑う。また高校時代はサッカーに没頭し、あまり華やかな世界には縁がなかったと述べる。「今日ミスコンとかやってましたが、そういうのにかすったことがないんですよね」とのこと。また運動が好きで最近までサッカーをやっていたそうだが、「サッカーをやっていて、『カツベン!』撮影前にあばらを痛めてしまって。カツベンって、声を張るから結構痛くて。薬を飲んでごまかしてましたね」と裏話を教えてくれた。プライベートでは美容師免許を持っている成田だが、なぜ美容師を目指そうと思ったのか聞かれると、「本当に勉強したくなくて。でも入学したら、めちゃめちゃ座学が多くて(笑)」と学生時代を振り返る。ただ美容師免許を持っているおかげか、俳優をはじめてすぐに美容師役をいただいたそうで、「いつか、主役で美容師の役をやりたいなぁ」と夢を語った。

質問コーナーでは、学生から募集した質問に回答、「毎日後悔しないためにしていることはありますか」と言う質問に、「結構後悔しますよ。例えば昨日は久しぶりにお休みだったんですけど、ベッドとソファーの往復だけで。で、気づいたら17時になっていて後悔(笑)」と回答し、学生たちの笑いを誘った。さらに「でもどんなに仕事が遅くなっても、帰ってきたらバラエティー番組は観ます」と意外な私生活が見えた。2つ目の「お母さんの料理の中で一番好きなものはなんですか?」という質問には、「お雑煮です!お餅が好きで、お正月とかはずっとお雑煮食べてます」と餅好きを披露。また「おいしい」というとずっとその料理を毎日作るお母さんで、成田家のハンバーグにはひじきが入っているとのこと。しかし成田は、「僕はすきじゃないんですよね~(笑)」と言い、成田家の食卓事情をこっそり教えてくれた。最後に、「死ぬまでにやっておきたいこと」を聞かれると、「うーん、結婚ですかね」と意外な回答が。「男友達3人で恐竜博物館に行ったんです。そしたら子どもがいっぱいで、子どもほしいなぁってみんなで思いました」と述べた。

本作について成田は、「周防監督とお仕事が出来るっていう喜びもあるし、何より“初主演”ということが周防監督の作品で出来るというのは、役者をやっている人は誰もが羨むことだと思うので、ただただ嬉しかった」と周防組での初主演が決まった時の心境を教えてくれた。また現場は非常に楽しかったそうで、「ベテランの俳優さんたちみんなが口をそろえて“楽しい”って言ってくださることって本当に珍しくて、周防監督も“今までで一番楽しかった”と言っていて、それはすごく嬉しくて。その結果こんなにも素晴らしい作品が出来て、日本を代表する作品になる気がしている」と述べ、「この作品は宝物です。最初で最後の“初主演”ですしね」と冗談を交え、『カツベン!』への並々ならぬ愛を語った。

次に学生がカツベンにチャレンジする「カツベンチャレンジ」なのだが、準備中になんと成田が「カツベン」をサプライズ披露。劇中のカツベンを少しだけ披露したが、会場からは割れんばかりの拍手がなり、観客のボルテージはMAXに達した。成田が温めたステージに、1人目のアナウンサーを目指す青学生が登壇し、映画のメイキング映像に合わせたオリジナルのカツベンを披露。1人目からアナウンサー志望らしいカツベンに成田は、「すごい!鳥肌が立ちました」と驚きを隠せない様子。また2人目の挑戦者は三線を使ってカツベン。心の声を面白くアレンジし、最後は映像カットに合わせて三線での演奏も披露。「これぞカツベン!って感じですね!声色を変えて観客を笑わせて、すごい」と成田は感想を述べた。3人目はお笑いコンビをやっているという女性2人がカツベンを披露。メイキング映像をテーマパークに行ったカップルに見立ててカツベンをした。すべての学生のカツベンを聞いた成田は、「1つの作品をいろんな物語にできるのが、カツベンの良さです!」と語った。

プレゼントコーナーでは、なんと1人目に当てた人が不在というハプニングからスタート。次に選ばれた幸運な学生は、成田に直接壇上で名前を書いてもらいサイン入りプレスを手渡ししてもらった。2人目の学生には、学生の私物にサインをプレゼント。登壇した学生は成田を前にして、「もーー、本当に緊張です!この世の美を全て結集したようなかんじです」と大興奮。惜しまれながらもイベントは終了時間を迎え、成田は「楽しかったです!カツベンをここで披露したいなとも思いました。初めての学園祭で1時間ももつかなと思っていたけど、実際は足りないね」と笑顔で話し、名残惜しそうに舞台を後にした。

『カツベン!』
12月13日(金)より全国ロードショー
監督・脚本:周防正行
エンディング曲:奥田民生「カツベン節」
出演:成田凌 黒島結菜 永瀬正敏 高良健吾 井上真央 音尾琢真 竹野内豊 竹中直人 渡辺えり 小日向文世 池松壮亮 成河 酒井美紀 山本耕史 草刈民代 城田優 上白石萌音 シャーロット・ケイト・フォックス
配給:東映

【ストーリー】 一流の活動弁士を夢見る青年・俊太郎(成田凌)は、小さな町の映画館「靑木館」に流れつく。隣町のライバル映画館に客も、人材も取られて閑古鳥の鳴く靑木館に残ったのは、「人使いの荒い館主夫婦」、「傲慢で自信過剰な弁士」、「酔っぱらってばかりの弁士」、「気難しい職人気質な映写技師」と曲者揃い。雑用ばかり任される俊太郎の前に突如現る大金を狙う泥棒、泥棒とニセ活動弁士を追う警察、そして幼なじみの初恋相手!俊太郎の夢、恋、青春の行方は…!俊太郎の活弁がうなるとき、世紀のエンターテイナーの物語がはじまる。

©2019 「カツベン!」製作委員会