【全起こし】窪田正孝、原作者・石田スイのオファーに「すごく救われた」映画『東京喰種トーキョーグール』キックオフイベント全文掲載

映画『東京喰種トーキョーグール』7月29日(土)の全世界公開に先がけ、6月2日(金)、六本木のYouTube Space Tokyoにて、プロジェクトの全容を世界中のファンに向けて報告するキックオフイベントを実施。出演者の窪田正孝、監督の萩原健太郎、大角正常務取締役映像本部長(松竹)、永江智大プロデューサー(松竹)が、イベントに参加した。今回はその模様を全文掲載でお届け。(一部省略している部分があります)

映画の舞台は、人を喰らう怪人“喰種(グール)”が潜む東京。内気で平凡な大学生だった金木研(窪田正孝)は、ある事件がきっかけで半喰種となり、もがき苦しむ中、喰種たちの世界にふれ、やがてこの世界のあるべき姿を模索してゆく。

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MC:それではゲストの皆さんにご登壇いただきましょう。窪田正孝さん、萩原健太郎監督、松竹株式会社 大角正常務取締役、同社 永江智大プロデューサーです。本日は肖像をお出しになられていない、原作者の石田スイ先生にもご参加いただきます。先生は今、福岡でこの中継をご覧になられていて、後ほどの質問にもお答えいただきます。質問のお答えは永江プロデューサーがお持ちのタブレットに届くということで、永江智プロデューサーからお答えいただけます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。それでは皆さまにひとことずつご挨拶いただきます。まず窪田正孝さんお願いします。
窪田:はじめまして、金木研役をやらせていただきました、窪田正孝です。今日、いよいよ『東京喰種トーキョーグール』がキックオフということで、ちょうど一年前くらいから撮影がスタートした作品なんですけども、CGがあってものすごく完成度の高いものとなりました。今日はよろしくお願いいたします。

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MC:続きまして、萩原健太郎監督、お願いします。
萩原:よろしくお願いいたします。もともと作る時から、世界中に原作のファンがいるということで、その世界中の人達が観て、楽しんでもらえるようなものを作りたいという思いがありました。そういった意味で今日のイベントで世界の方々を繋いで作品のことを少しでも知っていただける機会があるということは大変うれしく思っています。短い時間ではありますが楽しんでいただければと思います。よろしくお願いいたします。

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MC:ありがとうございます。続きまして石田スイ先生、お願いします。
永江:石田先生のメッセージは私の方からお伝えさせていただきます。「石田です…」
MC:え?それだけですか(笑)?
永江:以上です(笑)。
MC:(笑)、ありがとうございます(笑)。石田先生からいただきました(笑)。それでは永江プロデューサー本人からお願いします。
永江:プロデューサーを務めました、松竹の永江と申します。『東京喰種トーキョーグール』という作品は、原作が非常に多くの、世界中の方々が楽しんでもらっている作品ということで、映画化に関してもより多くの世界中の人々に届けたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

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MC:ありがとうございます。それでは最後に大角正常務取締役、お願いします。
大角:はい。皆さまこんにちは。今日はお忙しい中、こんなにたくさん集まっていただきましてありがとうございます。松竹の大角でございます。ここは六本木ということで、東京のど真ん中、ましてや後ろに東京タワーがあるというシチュエーションでYouTubeと会見しているわけですけど、ぜひ、この映画、ご期待下さい。

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MC:ありがとうございます。それでは私の方からいくつか質問をさせていただきます。世界的人気を誇る本作を映画化するに至った経緯をぜひ教えてください。永江さんからお願いします。
永江:まず最初に、この「東京喰種トーキョーグール」のコミックスを読ませていただいた時に、非常にリアリティといいますか、主人公のカネキくんの等身大の物語に、心を打たれるものがありました。さっそく私も大ファンになって、ぜひ実写化したいという気持ちが日々高ぶっていきまして、そこで石田先生はじめ、出版社の皆さんにプレゼンをさせていただきまして、気持ちが伝わったのかなと考えております。
MC:ありがとうございます。続きまして大角常務、自社企画、製作配給ということですが松竹にとってはどのような位置づけにある作品なんでしょうか?
大角:まあ松竹だけじゃなしに、映画興行会全体の中で、ひとつのポジションを得たいと思っています。いま日本では世界中の映画が1150本ぐらい公開されています。その中で強いのはアニメの作品が日本では非常に強いと言われています。したがいまして、松竹が目標にしてるのが本年度の実写映画のベスト5に入るというのを狙っています。
MC:ありがとうございます。それでは、石田先生、実写化のお話があったときは、どのように思われましたか?
永江:はい、私の方からお答えします。えー…「映画の場合、主演のカネキをもし、窪田さんでお願いできるのであれば観てみたいなと思いました。初めて窪田さんを拝見した時に、喰種の映画はやるつもりないけど、万が一実写化するならこの人がいいなと感じたので、そこが自分の中での映像化する意味だったのかなと思います」
MC:ありがとうございます。それでは萩原監督。監督は、どういう経緯で、本作を監督することになったのですか?そしてオファーを受けた時のお気持ちも教えてください。
萩原:最初は松竹さんの方からオファーをいただきました。その時、僕はまだ原作を知らなくて、名前からしてものすごく怖そうな話だなと、最初は思いました。で、早速漫画を買って、読んでみたところ、ものすごく面白くて。読みながら自分だったらこう撮りたいってうアイデアがいっぱい浮かんできました。で、この漫画の実写化を絶対に自分がしたいと思って、自分で演出プラン、イメージボードみたいなものを作って、プロデューサーの永江さんにプレゼンして、選んでもらえたという流れですね。
MC:ありがとうございます。そして窪田さん。主人公カネキ役のオファーがきた時のお気持ちはいかがでしたか?
窪田:サプライズ!(一同笑い)僕も監督と一緒で、オファーをいただいた時に初めて原作を知りました。彼にとっては悲劇だけれども、コミックだったり、引いて見れば、すごく人の悲劇って喜劇になる。そんな瞬間をすごく感じられて、人間の美しさもそうだし。やっぱりすごく人間って、綺麗に生きていることを許されているんだなっていう。すごく現実世界に突き詰めた問題をエンターテイメントという形にして、メッセージがあったので、その部分をやらせてもらうからには、誠心誠意、責任を込めてやりたいなと思いました。
MC:カネキ役は原作者の石田スイ先生からのリクエストということでしたけど、その点に関してはどうお感じになられましたか?
窪田:やっぱり生みの親である先生にオファーを直々にいただけることって、本当に光栄です。コメントを出した時にも書いたんですけど、本当にビビっていて、でも先生がああいうコメントを出してくれるからこそ、すごく救われた部分がたくさんありました。

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MC:ありがとうございます。そして監督、現在完成に向けて編集作業中ということなんですけども、実際の自信のほどはいかがでしょうか?
萩原:自信はあります。もちろんVFXとか、サウンド面などで、邦画ではなかなかできないチャレンジングなことはしてます。それよりも、いちばん自信がある点というか、おすすめしたい点は、俳優部の方たちがものすごくいいです。漫画原作もののキャラクターを演じるのってものすごく難しいと思うんですね。原作のイメージを保ちつつ、リアリティを持たせないといけない。この世界に本当に存在している人に見せないといけない。それを両立するのが難しいと思うんですけど、窪田くんをはじめ、皆さん素晴らしい演技をしてくれました。窪田さんにおいては、ギリギリ、リアリティを保つラインというか、バランスがものすごく上手いなと思って、見ていていつも想像を超えてくる。想像を超えて、「こういうことをして来るんだ?」って。でもそれがすごく見ていて楽しいし、それだけでもずっと見ていられるような、芝居をしてくださいました。

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MC:ありがとうございます。完成を心待ちにしたいと思います。そして最後に永江プロデューサー、ここYouTube Space Tokyoの特設スタジオで、YouTubeクリエイターの方々が、本作をコラボレとーションする動画制作プロジェクトも進行していますけど、ぜひ期待の声をお聞かせください。
永江:はい。早速ですね、クリエイターの方々何名かと、先日打ち合わせをさせていただいて、皆さん本当に「東京喰種」愛が爆発しそうな勢いの発想、企画を投げかけてくれまして、今から完成が待ち遠しいぐらい楽しみにしています。
MC:ありがとうございます。さて、ここで大角常務より世界での配給国の最新情報を発表していただきます。
大角:現在、23カ国です。アニメ以外でこの規模の配給が決まっているということは、非常に珍しいことです。場所については、北米とヨーロッパ、アジアが決まっています。なぜ本編が完成していないのに、この規模になったかというと、海外の配給会社が、海外に「東京喰種」のファンがたくさんいるってことを知っているからなんですね。だからこの映画を自分たちの国で公開したらヒットするであろうということで、すでに手を付けてきたというのが現状です。
MC:ありがとうございます。続きまして、スタッフ、特に音楽について、さらには主題歌も解禁いたします。永江プロデューサー、お願いします。
永江:はい。今回、この映画にたくさんの世界の第一線で活躍しているスタッフの方々が、集結していただけました。まず、はじめに劇中の音楽を担当しますのは、ドン・デイヴィスさんです(『マトリックス』3部作など)。続きまして、劇中の特に今回重要になる喰種の赫子(かぐね)の音や、CCG喰種捜査官が持っているクインケの音の効果を担当してくださったのが、ニコラス・ベッカーさん(『ゼロ・グラビティ』など)。そして、この映画の主題歌を担当してくださったのが、RADWIMPSの野田洋次郎さんのソロプロジェクト、illionです。タイトルも決定しまして、「BANKA」というタイトルになります。

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MC:ありがとうございます。そして、本作のプレミアム上映について発表させていただきます。ワールドプレミアは7月3日、アメリカ・ロサンゼルスで行われますアニメエキスポの会場にて上映が決定いたしました。ヨーロッパプレミアは7月7日です、ドイツ、ベルリン。そしてジャパンプレミアは7月10日、東京丸の内ピカデリーに決定いたしました。これを聞いて、改めて窪田さんお気持ちはいかがですか?
窪田:野田さんがやられているillionというチームの歌を聞かせてもらったことがあって、すごくこの『東京喰種トーキョーグール』という作品の世界観を表してくれますので、今からものすごく楽しみです。世界ということで、どこまでが世界ってよくわからないけれども、ただ日本の文化としてアニメが世界で愛されているのがすごく今回でもわかりました。より、気を引き締めて皆んなで力を併せて、『東京喰種トーキョーグール』という作品を世界に、世界の『東京喰種トーキョーグール』というように伝わっていけたらいいなと思います。
MC:ありがとうございました。それでは、窪田さん、一般の方から質問です。金木を演じるにあたり、取り組んだこと、苦労したことがあれば教えてください。
窪田:初期の金木君はすごくいまどきというか、大人しい青年で、金木以外のキャストの皆さんのキャラクターがすごく強いので、人間側と喰種側、その両方に触れ合って彼は形成されているので、むしろニュートラルに受け止める方に徹していきました。あとはマスクが苦しかったです(笑)。
MC:ありがとうごさいます。続きまして監督、長編映画初ということで、苦労もおありだったと思いますが、現場はいかがでしたか?また、窪田さんと、役作りや演出にあたり、話し合いなどされたのでしょうか?
萩原:現場は、皆んな大変なんであれなんですけど。クランクイン前に、窪田さんと金木ってどういう人物なのかについては話し合いましたね。原作に描かれていな部分を読み解くというか、気がついたことがあれば、伝えたりとか、窪田さんも伝えてくれたりとか。現場の初日、金木の部屋のシーンから撮ってたんですけど、しゃべり方、声、トーン、間合い、含めて、原作に声がないじゃないですか。でもカネキそのものの姿がそこにあって、正直びっくりしましたね。
MC:ありがとうごさいます。そして、世界のファンの皆さんとも中継が繋がっています。まずはアメリカのブランドンさん。質問をどうぞ。
ブランドンさん:石田先生に質問です。「東京喰種トーキョーグール」は、どうしてこれだけ世界的に人気があると思われますか?
永江:えー、「(石田:)アニメのおかげです」(一同爆笑)「(石田:)映画でもよろしくお願いします」
ブランドンさん:センキュー(笑)!
MC:ありがとうごさいます。続きましてフランスからビクトールさんです。
ビクトールさん:窪田さんに質問です。コミックを実写映画のバージョンに持っていくのは苦労されましたか?
窪田:実際はそこになくて、現場は実際はアナログな撮影だったので、お芝居も想像の世界です。
ビクトールさん:ありがとう!
MC:ありがとうごさいました。それでは、最後に窪田さん、マスコミの皆さん、そしてカメラの向こうの世界の皆さんにメッセージをお願いします。
窪田:この原作は、コミックからはじまり、舞台化、アニメ化とされて、今回映画化となりました。たくさんの方に愛されていることは本当に重々承知しております。だからこそ、いっぱい宣伝活動を頑張ってますし、『東京喰種トーキョーグール』という作品が1人でも多くの方に、もっと世界の方に広まっていってほしいなと心から願っています。スタッフの皆さんで作ったこの2時間という集大成のものをですね、ぜひ皆さんにお届けできるように、これからも頑張っていきたいなと思いますので、ぜひ、『東京喰種トーキョーグール』よろしくお願いします。ありがとうございました。
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『東京喰種トーキョーグール』
2017年7月29日全国公開
監督:萩原健太郎 原作:石田スイ 「東京喰種 トーキョーグール」 集英社「週刊ヤングジャンプ」連載 出演:窪田正孝 清水富美加 鈴木伸之 蒼井優 大泉洋
配給:松竹

©2017「東京喰種」製作委員会 ©石田スイ/集英社