『東京喰種トーキョーグール』公開記念! 窪田正孝のターニングポイントとなった出演作5選

「東京喰種」メイン写真

石田スイによる人気コミックを実写映画化した、7月29日公開の『東京喰種トーキョーグール』。人間の姿をしながら人肉を喰らうことで生きる怪人“喰種(グール)”が潜む東京を舞台に、ある事故で重傷を負った際、喰種の体の一部を移植され、半喰種となってしまった大学生・カネキの苦悩と葛藤、喰種を駆逐しようとする人間たちとの戦いを描く。
原作者からのラブコールを受け、主人公のカネキを演じることになったのは、人気若手俳優の窪田正孝。ここでは、半喰種になったことを転機に、全く違う人生を歩むことになる主人公を描いた『東京喰種トーキョーグール』にちなみ、窪田正孝のターニングポイント的作品となったドラマ&映画5作品を紹介する。

『東京喰種トーキョーグール』
2017年7月29日全国公開
監督:萩原健太郎 原作:石田スイ 「東京喰種 トーキョーグール」 集英社「週刊ヤングジャンプ」連載 出演:窪田正孝 清水富美加 鈴木伸之 蒼井優 大泉洋
配給:松竹

©2017「東京喰種」製作委員会 ©石田スイ/集英社

「ケータイ捜査官7」

06年にドラマ「チェケラッチョ in TOKYO」に主演し役者デビューを飾って以降、窪田にとって2作目の主演作となったドラマ。ある事件をきっかけにネットワーク犯罪を捜査する組織・アンダーアンカーのエージェントとなった高校生のケイタが、携帯電話から変形する小型ロボット、フォンブレイバー「セブン」のバディとしてサイバー犯罪に立ち向かう姿を描く。
三池崇史を総監督に、金子修介、押井守など多数のクリエイターが参加し、本格的なCG描写や、アクション・サスペンス・ホラー・コメディーなど、さまざまな要素をはらんだストーリー展開が話題となった本作で、主人公・ケイタ役に抜擢された窪田。まだあどけない面影を残しつつも、シリアスからコミカルまで多彩な表情を使い分け、その後の活躍を伺わせる演技力を見せている。当時「10年後に窪田を選んだ理由がわかる」と三池監督が語っていたが、その結果は言わずもがな……となりそうだ。

『ガチバンMAX』

東京の西の外れに位置する若王子地区で最強と恐れられるヤンキー・黒永が、不良道を突き進んでいく姿を追うヤンキーアクション映画。本作は、08年から映画、オリジナルビデオ合わせて23作品が製作され、窪塚俊介、佐野和真、荒井敦史、柾木玲弥、陳内将らが主演を務める『ガチバン』シリーズの一本で、窪田はヤンキーの頂点を目指して戦う主人公・黒永役を熱演している。
本作で窪田は、笑うとくしゃっと破顔する笑顔に代表される、キュートなイメージを封印。喧嘩上等!のヤンキー・黒永を鬼気迫る存在感で熱演している。また、実は細身の外見からは想像もつかないほど、脱ぐと筋肉隆々の体を持つことでも知られる窪田が、のちに「HiGH&LOW」シリーズなどでもその実力を発揮することになるド迫力のアクションにも挑戦。劇中、惜しげも無く披露される魅惑の細マッチョと、シリーズを重ねるごとに進化していくアクションに注目!

「Nのために」

ある殺人事件の真相を軸に、全員がイニシャル「N」を持つ登場人物たちの愛の物語が明かされていく、湊かなえ原作の純愛ミステリー。
14年4月から放送された連続テレビ小説「花子とアン」で、主人公の女性を陰に日向に見守り続ける幼なじみ・朝市を演じ、一気に知名度を得た窪田。そんな彼が、同じ年の10月より放送された「Nのために」でもまた、高校の同級生だった、自身にとってかけがえのない女性を見守り支え続ける青年・成瀬慎司役を好演し、女性たちのハートを鷲掴みに。ドラマが大ヒットしたことはもちろん、窪田が演じる「成瀬慎司」自体に熱烈なファンがつき、先日放送された、同じ湊かなえ原作のドラマ「リバース」に同役でコラボ出演を果たした際にも注目を集めた。持ち前の演技力に加え、温かみのある大人な魅力を備えた窪田の魅力に胸を撃ち抜かれた女性ファンも多いはず。

「デスノート」

06年に映画化もされた漫画「DEATH NOTE」を実写ドラマ化。名前を書かれた人間の命を奪う死神のノートを手にした大学生・夜神月(ライト)と、世界一の名探偵・Lたちの頭脳戦を描く。
主人公を平凡な大学生とするなど、原作とは違うキャラクター設定とオリジナルストーリーが設けられ注目を集めた本作で、窪田は、悪人のいない世界を作り出そうとする歪んだ正義感から、次第に殺人鬼・キラへと変貌していく主人公のライトを怪演。その狂気をはらんだ緊迫感ある演技はじわじわと見る者の心をつかみ、原作ファンをもうならせた。すでに映像化された、しかも根強い原作ファンを持つ作品で主役を務めるというプレッシャーをはねのけ、その上で新たな印象もしっかりと残して演じ切った、窪田の役者魂が刻まれた一作だ。

『THE LAST COP/ラストコップ』

捜査中に事故に遭い、30年後に昏睡状態から蘇った破天荒な刑事・京極(唐沢寿明)と、草食系の若手刑事・望月(窪田)の凸凹コンビの活躍を描いたドラマを映画化。京極が自身の力に限界を感じ、自らの生き様を望月に託そうと考える中、最新鋭の人工知能が原因の事件が発生。京極にとって最大にして最後の事件を解決するため、2人が犯人に立ち向かう。
本作で窪田は、京極に振り回されながらも、やがて立派なバディへと成長していく望月を熱演。迫力満点のアクション・シーンはもちろん、コメディー色満載の作風が人気を得た本作で、ベテラン俳優の唐沢と息のあった掛け合いを見せるなど、笑いのセンスのよさも改めて披露した。

「デスノート」のようなシリアスな作品から、『THE LAST COP/ラストコップ』のような振り切ったコメディー作品まで、“カメレオン俳優”と評されるその実力を存分に発揮し、常に役者としてのふり幅を広げていく窪田。その今後の活躍からも、目が離せない。(深田尚子)