【訃報】『ギルバート・グレイプ』で引きこもりの超肥満な母を演じたダーレン・ケイツが69歳で死去

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Screen Rant

1993年のスマッシュヒット作『ギルバート・グレイプ』で、ジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオが演じた兄弟の、引きこもりで超肥満な母ボニー・グレイプという忘れられない役柄を演じたダーレン・ケイツが69歳で亡くなった。彼女の妹のシェリ・ケイツがフェイスブックで公表した。

「妻であり、母であるダーレン・ガスリー・ケイツが、3月26日の日曜日の朝に突然、幸せそうに眠っている間に天に召されたと報告するのは、とても悲しいことです」

ハリウッドの歴史の中で、アイコンとなるような役を生み出すことは、不可能に近いことだ。そうした一発屋の多くは子役が多く、大人の役者ではほぼあり得ない。しかし、その数少ない幸運な役者の中にダーレン・ケイツはいた。

米Peopleによると、ケイツは『ギルバート・グレイプ』の小説家であり脚本家ピーター・ヘッジズが、トークショーで体重についてトークバトルを繰り広げている彼女をたまたま見て発掘された。1985年に出演した番組では、ケイツは骨盤内感染症のせいで67.5㎏も太ってしまったと語っている。2012年には、ケイツは108㎏ほど痩せたのでまた演技を始めたいと取材で語っていた。

ラッセ・ハルストレム監督の『ギルバート・グレイプ』では、当時デビュー間もなかったレオナルド・ディカプリオが、ジョニー・デップ演じる食料品店の店員ギルバートの弟で精神的に障害を持つアーニー役に扮し、みごとアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。デップとディカプリオにとって『ギルバート・グレイプ』が重要な作品であることはもちろんだが、それは彼らの才能を引き出した女優の名演があったからこそだろう。