【全文掲載】藤ヶ谷太輔「自分よりも先にやられてしまうと…」クランクアップで“大人げなくはしゃぐ”監督にモヤモヤ?

MC:藤ヶ谷さんは、撮影中のエピソードについて、インタビューなどで「楽しい思い出がひとつもなかった」と。これ嘘ですよね?

藤ヶ谷:いや本当です。その言葉の通りで、楽しい思い出がひとつもないですし、なんか「LINEグループ作ろう」とか、そういうテンションも全然ないですし…。はい、以前やった舞台もそうでしたけど、振り返ると楽しい思い出はひとつもなかったです。

MC:監督からしたら楽しかったですか?

三浦:いや、楽しくはないです。楽しければいいってもんでもないですよね(笑)。

MC:何か楽しかったエピソードがありますか?

藤ヶ谷:まあなんかあのう…、あったら言えるんですけどね。なかなか…。

MC:じゃあ(笑)、監督に今だから聞けることはありますか?

藤ヶ谷:…どこが、楽しかったですか(笑)?

三浦:一回、焼肉食べたじゃないですか?

藤ヶ谷:ああ!焼肉屋の前の撮影の時に、20分ぐらいで食べたやつですね。ああ、ありました、ありました(笑)。でも、きっと自分の口から出なかったから、そんなに楽しくなかったからだと思いますね。でも、やっぱりお芝居をやるという意味では最高で、すごく楽しかったんですけど、エピソードとしては何も…ないんですよね。

MC:藤ヶ谷さんがなくても周りの皆さんがありますから、大丈夫です(笑)。

藤ヶ谷:ありがとうございます。頼りにしてます。楽しかったエピソードお願いします。

MC:前田さん、現場では和気あいあいではなかったんですか?

前田:そうですね。舞台の時は本当に何にも喋んないで終わった気がします。みんなそれぞれでしたよね。北海道に行っても、北海道に来た気が全くしなかったです。

中尾:そうねえ。北海道とか行ったら、普通みんなでロケ行ったら撮影終わった後、食事とかってなるんだけど、そういう作品でもないし、まあいい緊張感で臨めていたと思いますけど…。

前田:でも監督がモニターの前でずっと一緒に台詞を喋ったりとか、一緒に走っている雰囲気で吐息を出していたりとかっていうのは、すごい楽しかったですよ、観察していて。多分、監督は無意識なんですよね?

三浦:はい、よく言われますけど、そうなんですよ。

前田:役者と全く同じような感じでいました、モニターの前に。

MC:藤ヶ谷さん、知ってました?

藤ヶ谷:途中で前田さんに教えていただいて知りました。知らなかったです。前田さんの時も、三浦さんはモニターでご自分の声よりちょっとキーを上げてセリフ言ってました(笑)。

三浦:あんまり自覚がないんですよね。

前田:何人もいるときはどうするんですか?

三浦:全部言ってるんじゃないかなあ。だからたまに僕の声が大きすぎて、「うるさい」って言われたこともあるので。

藤ヶ谷:それがあって、もう一回というのもあったんですか?

三浦:それもあったんで、黙ってましたけど(笑)。没頭して。

MC:中尾さんは撮影中のエピソードはありますか?

中尾:僕はオフィスでパソコンを打ってるみたいなシーンが出てくるんですよ。まあ多分、映画の中で本当に2〜3秒のカットなんですけど、20テイクやりましたから(笑)。未だになんだったんだろうって思って。でも、そういう現場も無いじゃないですか。だから、そういう意味ではすごく貴重だし、こんなに時間も、もちろんお金も使えないので、本当に恵まれた環境でお芝居だけを考えて監督にOKをいただくことだけを考えて臨めたっていうのはすごく楽しかったので。僕は三浦さんの作品も好きだし、監督の熱量も大好きなので。

MC:豊川さんは覚えてらっしゃるエピソードはありますか?

豊川:アルフォートを100個ぐらい食べたぐらいですかね(笑)。

藤ヶ谷:出てきますので、この後(笑)。あるシーンで。大先輩が100個ほど食べられました。

豊川:カップそばも結構食ったもんね。

藤ヶ谷:はい、そのシーンも出てきますけれども、カップそばに関しては5杯ですね(笑)。

MC:原田さんはなにかありますか?

原田:そうですね。大変だったなと思って(笑)。

MC:これ以上聞かないほうがいいですね(笑)。香里奈さんはありますか?

香里奈:私の役自体が9割ぐらい怒っているので、その時点で楽しくないですし(笑)、監督が演出をたくさん求めてくるので、ずっと怒ってるんですよ。だからなんで怒ってるんだろうって途中で思えてきたりとか、監督が「こういうふうにやって」っておっしゃったものをやるじゃないですか。やっていったら最後の方で、「じゃあこういう感じでやってください」って言われたのがあって、「え、監督、それ最初にやったんですけど?」っていう感じで。「あれ、そうだっけ?」みたいな感じで(笑)。ほんとに憎めなくてずるいですよ。そういうのが監督の良さでもあるのかなと思いながら、私はそういう演出が初めてだったので新鮮だったし、大変だったんですけど、でも皆さんもそういう経験をされて、良いものができるって思わなきゃなって思って頑張りました(笑)。

MC:監督、皆さんから今のエピソードいかがですか?

三浦:いや、本当に申し訳なかったなと思ってます。だけど、皆さんの努力の結晶はスクリーンに刻まれると思いますので、ぜひ皆さん観ていただきたいなという思いです(笑)。

MC:監督が覚えてるエピソードはありますか?

三浦:そうですね。ええと…何ですかね。

藤ヶ谷:まさかの監督が一番覚えてなかったパターン(笑)。

三浦:あ、クランクアップしたときに、ちょっとはしゃいだ記憶あります。大人げなく。終わった瞬間に藤ヶ谷くんと抱き合って。

藤ヶ谷:確かにありましたね。自分がクランクアップした時なんですけど、これだけ過酷だったので、自分もどういう気持ちになるのか、涙が出るのか、喜ぶのか達成感があるのか終わった瞬間どういう気持になるのかと思ったら、僕よりもすごいテンションの高い監督が飛び跳ねて、「やった!やった!」って言って、僕に抱き付きに来てくれて(笑)。なんか自分よりも先にやられてしまうと、なかなか感情を表せなくて。それは覚えてますね。そういうところですよね、可愛くて愛くるしい三浦さんって。