【全文掲載】香取慎吾「すごく鼻につくというか、嫌な感じなんですよ」岸井ゆきのも共感した監督の“口癖”とは?

MC:では井之脇さん、最後にお願いします。

井之脇:僕、潔癖症じゃないんですけど、すごい潔癖症って言われるので、やめて欲しいです(笑)。確かにマッサージとかが嫌いなんです。知らない人に触られるのが苦手で、そしたらすごい潔癖症扱いされて。「井之脇くん、潔癖症だもんね」みたいな。「温泉誘わないわ」みたいな。誘ってほしいのに(笑)。

MC:ありがとうございます。それでは最後に、主演の香取さんと監督から、映画をご覧になる観客に、メッセージをお願いいたします。

市井:すごい個人的なことではあるんですけど、映画を自主映画から初めてまして、映画を始めた時に、今まで自分が経験したダサかったこととか、ズルかったこととか、だらしなかったこととか、そういうマイナスの部分も、映画だけには限らないですけど、表現として映画にすることで自分の存在を肯定できたというふうにいつも思ってます。そこから映画作りにはまって、はまった時に審査員をしてくれたのが香取慎吾さんで、それをきっかけに、僕はお金を頂き映画を作れるようになりました。振り返ってみると、それは14年前のことなんですけど、そこからいつか慎吾さんと、あえて平凡な役をやってほしいなあと妻と雑談しながら言っていたことが本当に叶って。岸井さんや、井之脇くん、余さん、的場さんといった、いつかご一緒したいと思ってた方と、こうやってご一緒することができて、スタッフも自主映画の時の人たちと一緒にできて、新しい方ともいっぱいセッションできて、ずっと好きだった音楽家の方に曲を作っていただけて、いろんなことがつながってる。妻と色んなぐちゃぐちゃした喧嘩も、この映画で昇華できるというか、そういうことが本当に嬉しく思っています。あと、コールセンターが出てくるんですけど、それは僕が20年前に勤めてた会社だったりもします。そういったことが全部詰まって、全部肯定して、二度延期になったことも全部肯定して、結果自分が満足する自分が面白いと心の底から思える映画ができたと思っています。すごいパーソナルところから始まっている映画ではあるんですけど、この192館とこの劇場と、実際公開になったら200館オーバーになるんですけど、こんなパーソナルなのが、パーソナルだからこそ、強い思いで作ったので、たくさんの方に届いてほしいなあと思ってます。本日はありがとうございました。

香取:本日は皆さん、ありがとうございました。こんなふうに映画に出演させていただいて、こうやって舞台挨拶で劇場にたくさんのお客様の足を運んでくださって、本当に幸せで。コロナが始まってからだいぶ長く続いていて、始まった頃に僕はエンターテイメントの世界でしか生きてきてないはずなのに、エンターテイメントって何なんだろうって僕でさえ考えさせられちゃったりして。でもこのままなくなっちゃうのは本当に寂しいし、そんなことはありえないって思っていて、でもそこからみんなで少しずつ前に進んで、こんな大きな劇場で舞台挨拶ができていて。さらにカメラの向こうには192館の劇場でこの映像を見てくれている方もいて、これから9月23日公開になったら、たくさんの人が足を運んでくれると思うと本当に嬉しいです。本当に幸せです。今ってスマホ一つでいろんなコンテンツがあって、何でも観られる時代だけど、こんなに大きな画面でこんなに大きなモニターで映画を観られる場所って、やっぱり映画館しかないと思うから、是非とも劇場に足を運んで好きな映画になってもらえたら嬉しいと思います。今日は本当にありがとうございました。

『犬も食わねどチャーリーは笑う』
2022年9月23日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督・脚本:市井昌秀
出演:香取慎吾 岸井ゆきの 井之脇海 中田青渚 小篠恵奈 松岡依都美 田村健太郎 森下能幸 的場浩司 眞島秀和 徳永えり 峯村リエ 菊地亜美 有田あん 瑛蓮 きたろう 浅田美代子 余貴美子
配給:キノフィルムズ/木下グループ

【ストーリー】 結婚4年目を迎える田村裕次郎(香取慎吾)と日和(ひより/岸井ゆきの)。表向きは仲良し夫婦の二人だったが、日和がこっそり投稿していたSNS「旦那デスノート」をきっかけに、少しずつ小さなすれ違いがつまびらかになっていく。二人にとって大切な関係を取り戻そうとする裕次郎と日和だったが…。

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