MC:公開から3日が経ちましたが、ご覧くださった方からの反響などはいかがですか?
加賀:さきほどね、観てくれた70年来の、小学校の時によくケンカしてた友達が来てくれて、帰り際にメールをくれました。「映画館で、あんなに拍手したのも初めてなら、ウルッと来たのも初めてだった。加賀、良かったよ」って。嬉しかったです。
MC:塚地さんは、初日にお客さんと一緒にご覧になられていたという。
塚地:後ろの端っこの方で観させていただいて。温かい会場の雰囲気が作られているのも感じておりましたし、笑って頂けてるし、泣いて頂けてる感じでしたし、SNSの感想なんかも見させていただきますと、自閉症の子供を持つお母様が、息子さんと一緒に観に来てくれて、「映画を観て友達を見つけているみたいだった」というお話を笑いながらしていたという事を聞きまして。あと、劇場で出会った見知らぬ人と、ご飯に行ったりっていうお話も聞いたので、本当に嬉しい限りだなと思っております。
MC:監督は今のお気持ちはいかがですか?
和島:脚本と監督をさせていただいたんですけれども、撮影をしたり上映をして思うのは、自分が珠子や忠さんの心を全て理解しているわけではなくて、演じていただいている方と対話をしたり、観てくださった方の感想を聞かせていただいたりしながら、より深く理解していけるというか、そういうことが映画の素晴らしさだなと感じていて、上映の場を大切にすることで自分自身が人間のことをもっと知ることができるとか、社会と前よりもつながっていけるとか、そういうことを今はとても実感していて、今日ここにたくさんのお客さんが来ていただけていることにもすごく感謝していますし、全国で今ご覧いただいている方もたくさんいらっしゃるということで、本当にこの映画が上映できることをありがたく思っています。
MC:加賀さん、メディアの方からも感想などを聞かれているかと思いますけど、何か印象に残っていることはございますか?
加賀:やはり自閉症のお子さんを持った方が、取材をしてくださって。その方が、自分の身に置き換えてどうしてもご覧になるんでしょうね。「こういう映画を真っ正面から取り上げてくれたってことが、まっすぐ気持ちに突き刺さった」っておっしゃってました。
MC:塚地さんは何か印象に残っていることはありますか?
塚地:何より驚いたのは予告動画が350万回再生? 本来、イケメン俳優さんとかアイドルとかでないと回らない数字らしいんですよ。イケメンの仲間が入りできたなぁという(笑)。いやいや本当に作品の力を感じましたね。観たいって思ってくださる方が予告をたくさん観てくださって、そして公開されて今劇場に足を運んでいただいて、行列で並んでいただいて、満席でなんて。まさにお客さんのおかげだと思っています。
MC:全てが見どころだと思うんですけれども、ここは見逃さないで欲しいというシーンを教えて下さい。加賀さんからよろしいですか?
加賀:全部観て欲しいんですけど、観てらっしゃる方が、忠さんのことを好きになってほしいって、もうそればかり念じて私は画面の中にいました。それを感じていただければ嬉しいです。