加賀まりこ「結構冷たく。ムカッとくるぐらい」今でも撮り直したいシーンを告白!

加賀まりこが54年ぶりに主演し、塚地武雅と親子役で初共演を果たした『梅切らぬバカ』が、11月12日より公開される。このほど、11月4日にスペースFS汐留にて完成報告会が行われ、キャストの加賀まりこ、塚地武雅、和島香太郎監督が登壇した。

母親の珠子役を演じた加賀は、初めの挨拶で「今朝一番の電話で、上映館が65館に増えたというのを聞いたのがとても嬉しい」と笑顔。「当初は、東京と大阪と愛知の3館だけ」の上映予定だったことを明かし、「宣伝した結果かもしれないし、もちろん作品のおかげですけど、嬉しいですね」と喜びを噛み締めた。

珠子の息子・忠男役の塚地は、「予告動画の再生数が330万回とか。イケメンとかアイドルが出てないと、そんなに観られないらしい」とコメント。続けて「たくさんの方が予告を観て『良かった』と言ってくださったので、ぜひとも本編も観ていただきたい」と訴えた。

撮影中に涙がこみ上げる場面が何度もあったという加賀は、「意図してるわけではないのに、こみ上げてきて。そうすると監督がすごく嫌がるんですよ。『もう一回やってください。涙いりません』って、結構冷たく。ムカッとくるぐらい」と撮影時の本音を告白。「自分の気持を落ち着かせて、でもやれなくて。今でも、撮り直せるなら撮り直したいぐらい気になる」ことを明かした。

同じシーンについて塚地も「僕も(加賀のセリフを)聞いちゃうと、こみ上げちゃうし、表情に出ちゃいそうだったので、本番はなるべく遠くから聞こえるように。聞いてるけど心を大きく動かさない」ようにしていたという。これに対して加賀は「難しかったよね。私が忠さんだったら泣いちゃうもん」と、撮影を振り返っていた。

『梅切らぬバカ』
11月12日(金)より、シネスイッチ銀座ほか全国公開
監督・脚本:和島香太郎
出演:加賀まりこ 塚地武雅 渡辺いっけい 森口瑤子 斎藤汰鷹 林家正蔵 高島礼子
配給:ハピネットファントム・スタジオ

【ストーリー】 山田珠子(加賀まりこ)は、息子・忠男(塚地武雅)と二人暮らし。毎朝決まった時間に起床して、朝食をとり、決まった時間に家を出る。庭にある梅の木の枝は伸び放題で、隣の里村家からは苦情が届いていた。ある日、グループホームの案内を受けた珠子は、悩んだ末に忠男の入居を決める。しかし、初めて離れて暮らすことになった忠男は環境の変化に戸惑い、ホームを抜け出してしまう。そんな中、珠子は邪魔になる梅の木を切ることを決意するが…。

©2021「梅切らぬバカ」フィルムプロジェクト