MC:脚本の構成力の高さがすごいですよね。
成田:文字にすると、男ってどれだけ馬鹿な会話をいつもしてるんだろうっていうことが、ものすごく鮮明にわかる台本だったんで。アドリブもほとんど無いですし、書いてあることをみんなで読んでいったら、ああなったっていう(笑)。自然と楽しくなっちゃうんですけど、気づいたら台本を読みながら、ちょっとあれ?おかしいぞ?みたいな空気感が変わったりとかあるので、松居さんがすごいなとしか言いようがないですよね。感動しましたね。びっくりしました。
MC:からくりを知ってから観ると、ここにもこんな布石があったのかと。
成田:そうなんですよね。2回観ると気づくような、ちょっとした言葉が後から効いてきたりするので。
MC:若葉さんは、いろんな役柄を純朴な青年もやれば、オタクの役もやって、今回のこの役はどうやって作っていったんですか?
若葉:どうやって作っていった(笑)? えー、みんなで下ネタをしゃべってる時間にできていった感じはありましたけどね(笑)。時間を共有して、リハーサルとかもやったんですけど、ほとんど実はみんなそんなにやる気なくて。やってなくて(笑)。でもその後に飯食ったりとか、みんなでその時間を共有していく中で共通言語みたいなものを見つけていくうちに、ああいう風になっていったっていう感じですね。本を読み込んで、とかじゃないですけど。
MC:(成田と高良がコソコソ話)そこで、すごいコソコソ話をされてますが、大丈夫ですか? この感じですよね、若葉さん。こういう空気感で。
若葉:そうです、そうです。
成田:若葉くんがしゃべってるとき、コソコソ話をしちゃだめですね(笑)。
若葉:いや、こういう人たちなんですよ(笑)。こういう人たち。
MC:この空気感ですよ(笑)。そのまま映っていたと思います。浜野さんは、今回監督から何度かオファーをもらってたということですけど、以前から親交があったんですよね?
浜野:ずっと前にflashアニメの声優をやって。みんな多分知らないと思うんですけど(笑)。くされ縁みたいな感じで、同世代なのかな?なんか大学の友達みたいな感じの雰囲気があるんですけど。
前田:同い年ですか?
浜野:同い年じゃないよ、俺は39。
松居:あー35だから。ちょっと違う。
浜野:ちょっと違う。ごめんごめん。うるせえな!
松居:歳聞いて「うるせえな」!?(笑)。
浜野:(笑)。いや、ずっとやりたかったんで、松居組は。今回出られてすごいうれしかったんですけど、やっぱりいつもの松居君と、ダラダラだべってくれる松居君と随分と違くて。僕も結構緊張するメンバーというか、普通にファンなので。(成田凌や若葉竜也が出演する)『愛がなんだ』もここで観てるし(笑)。なので、やっぱりちょっと緊張するなって時があって、その時に松居君のところに寄ると、松居君は松居君で緊張してるんで、「お前に割く時間はない」みたいな態度をされて(笑)。でも楽しかったですね。そういう松居監督もちょっと意外だったというか、グッときたというか。
MC:松居監督は、演出されるのに今回緊張感はあったんですか?
MC:緊張というか、楽しいものを楽しいまま撮るのももちろんそうですし、越えてはいけないラインがあったりとか、ちょっと締めるところとかは結構粘ったし、今話してると結構ずっと楽しかったのかなって思うんですけど、最初の長回しとか15回ぐらい撮ってるし。それでも感情を毎回出してくれるとかは、すごく助けられたし、だからこそ映画として成立させようっていうのは意識してました。
MC:そんなにテイクを重ねてたんですね!?
松居:そうですね。カラオケは8テイクぐらい。
成田:やったなぁ。いいんですよ。毎回いいんですよ。ちょっと人がかぶっちゃったりとか。「これいいなーいいなー、これ完璧じゃないか」っていうカットで、飯豊まりえちゃん自分の名前をミスるっていう終わり方をして(笑)。「ちょっと、1回みんな、シュークリーム食べよう!」みたいな(笑)。一回休憩挟んでから(笑)。
松居:あそこは一番撮りましたね(笑)。