MC：田中さんは、いかがでしたか。青木家の撮影は。

田中：撮影中は、夏目を演じているので「なんだこれは！？」と。シーンも異様な雰囲気になるじゃなですか。（その時は）夏目をやってたので、青木夫婦がどっちも怖かったんですよ（笑）。

ともさか：だって一言もしゃべらなかったですよね？ 圭さんとセリフ以外にお話した記憶が無くて…（笑）。

田中：すいません、ビビっていて…（笑）。

ともさか：ですよね（笑）。すいません本当に…。

田中：でも、夏目の役から離れて、完成した映画を観たときに、あそこのシーンから一気にグーンと引っ張っていかれたぐらい、それまで流れていた緩やかな空気から、ひとつギアチェンジしてくれているという、すごく大事なシーンだなと思って、すごいケラケラ笑ってましたけど（笑）。

MC：ともさかさんは、改めて本編をご覧になって、どのように感じられました？

ともさか：そう言ってくださって良かったなと思います。すごく若くて美しい方たちのキラキラした真っ直ぐな好きが描かれている中で、ちょっととんでもない人が出てきちゃったなぐらいの（笑）。この映画の空気をぶち壊しているのではないかと、ちょっと心を痛めていたので、報われました（笑）。良かったです（笑）。

MC：ありがとうございます（笑）。それでは最後になりますが、田中さん、そして今泉監督より、一言ずつメッセージをいただきたいと思います。まずは監督から、お願いいたします。

今泉：本日はご来場いただき、本当にありがとうございます。たくさんの映画が公開されているなか、お選びいただきありがとうございます。この作品は思いを伝える伝えないもそうなんですけど、例えば女性同士の恋愛が出てきたりとか、結婚していても誰かを好きになる人が出てきたり、不登校の女の子がでてきたりとか、ともすれば誰かが咎めるような関係性がいっぱい出てくるんですけど、そのことを誰も咎めずに、なんなら夫もそれを許すみたいな人が出てきますけど（笑）。そういう優しい空気に包まれた、いろいろなことを認めるということが、今は大事だと思いますので、そういう部分も意識して作った映画です。この作品が、多くの方に届いていけばと思いますので、ぜひ周りの方にもおすすめいただければと思います。本日はご来場いただきありがとうございました。

MC：ありがとうございました。最後は田中さん、お願いします。

田中：この作品が今あることっていうのを、考えちゃったりも、僕はしてしまう性格ではあるんですけど。人が誰かを思ったりすることの温かさだったりとか、思うということがどれだけ温かくなれるかとか、人のことを考えられるすごく良い作品だと思います。マイナスといったら変なんですけど、そういう人たちが誰かを思うだけで温かい気持ちになるっていう、誰かを好きになったりとか、誰かに興味を持つことの温かさを教えてくれている映画だと思いますし、今皆さんはきっとほっこりした気持ちに、メロウな気持ちになっていると思うので、そしてたぶん半分以上の人が、この後ラーメンを食べに行こうと思っていると思うので（笑）、ぜひ温かい気持ちでラーメンを食べて、本屋さん…。本屋さんじゃないわ（笑）。最後に誰かのことを思って花屋さんに寄ってお花を見てくれたらいいなって思います。本当に今日は短い時間でしたけど、初日ありがとうございました！

『mellow』
2020年1月17日（金）より、新宿バルト9・イオンシネマ シアタス調布ほか全国公開
監督・脚本：今泉力哉
音楽：ゲイリー芦屋
主題歌：並木瑠璃「花になる」
出演：田中圭　岡崎紗絵　志田彩良　松木エレナ　白鳥玉季　SUMIRE　山下健二郎（三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE）　ともさかりえ　小市慢太郎
配給：関西テレビ放送　ポニーキャニオン

©2020「mellow」製作委員会