今泉力哉監督「答えが一つにならない終わり方を意識している」毎作品SNSで盛り上がる理由について!

田中圭を主演に迎え、街で一番オシャレな花屋と廃業寸前のラーメン屋を舞台に巻き起こる恋愛模様を描く、今泉力哉監督の最新作『mellow』(読み:メロウ)が、1月17日より公開される。それに先立ち、1月12日にイオンシネマ シアタス調布にて今泉力哉監督特集上映会が行われ、監督作である『パンとバスと2度目のハツコイ』と本作が上映された。イベントには、『mellow』のヒロイン岡崎紗絵、『パンとバスと2度目のハツコイ』のヒロイン深川麻衣、両作品に出演の志田彩良、そして今泉監督が登壇した。

はじめに、今泉監督は「『パンとバスと2度目のハツコイ』が良い映画になったということで、同じプロデューサーチームで『mellow』を作るという経緯がありました。『パンバス』が無かったら『mellow』は作られなかったと思います」と本作が出来るまでを語った。また、MCから公開間近となった今の気持ちを聞かれた岡崎は、「先行試写会で見てくださった方々が、SNSに感想を書いてくださっていて、“あたたかかった”“優しい気持ちになれた”と作品の空気感が皆さんに届いてるんだなと思うと、とても嬉しく思います」と笑顔でコメント。そして今回が『パンバス』の36回目の舞台挨拶となる深川は、「まさか36回目があるなんて思っていなかったのでとても嬉しいです!今回は2作続けて見られるからこそ、『あっ!』って気づく所もあったかなと思います」と『パンバス』ファンには嬉しい繋がりもあることを明かした。

オリジナル作品を作る上で意識していることについて、今泉監督は「主人公が何かを乗り越えたり、成長するというよりは、ちょっとした変化くらいの日常を描くことを意識しています」とコメント。さらにMCから毎作品SNSで盛り上がりを見せる現象について聞かれ、「終わってからも、この後どうなるんだろうと想像できるよう、答えが一つにならない終わり方を意識しているからですかね」と監督作品ならではの工夫を語った。

今泉監督作品の撮影時を振り返り、深川は「今泉監督作品が映画初出演だったので、右も左もわからないことだらけだったけど、恥ずかしがらず知らないことは分からないので教えてください!と言って素の部分を大切にしていました」、岡崎は「話し方やセリフの言い方など日常感を大切にしていました」と回答。監督と今回で5度目のタッグとなる志田は、5作品の共通点について、「監督の現場は、毎回普通は気づかないんじゃないかという細かい所までこだわっていて、主人公だけでなく毎回一人一人にストーリーがあり、現場でも全員に向き合ってくださるところですかね。今泉愛を監督の愛を感じます」と監督への愛を嬉しそうに口にした。

最後に、『パンバス』の感想を聞かれた岡崎は「姉妹のシーンが凄く好きで姉妹にしかない空気感やじゃれあいにニヤニヤしちゃいました!」、同様に『mellow』の感想を聞かれた深川は「考えてなかったけど、よく考えてみたら『確かに!』と思うような言葉や疑問を投げかけてくれる台詞が多く、掛け合いなども凄く面白かったです」と絶賛。両作品さながらの穏やかな優しい雰囲気に包まれながらイベントは幕を閉じた。

『mellow』
1月17日(金)より、新宿バルト9・イオンシネマ シアタス調布ほか全国公開
監督・脚本:今泉力哉
音楽:ゲイリー芦屋
主題歌:並木瑠璃「花になる」
出演:田中圭 岡崎紗絵 志田彩良 松木エレナ 白鳥玉季 SUMIRE 山下健二郎(三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE) ともさかりえ 小市慢太郎
配給:関西テレビ放送 ポニーキャニオン

©2020「mellow」製作委員会