いくえみ綾、茂木健一郎、朝井リョウら著名人より応援コメント!東出昌大 × 濱口竜介監督『寝ても覚めても』

東出昌大と濱口竜介監督がタッグを組み、芥川賞作家の柴崎友香による同名恋愛小説を映画化した『寝ても覚めても』が9月1日に公開となる。このほど、いくえみ綾、茂木健一郎、朝井リョウら著名人より本作へ向けた応援コメントが寄せられた。

本作は、同じ顔をした二人の男性と、その間で揺れ動く女性・朝子の8年間を描く恋愛映画。主演の東出昌大が、同じ顔をしていながらも全くタイプの違う男性・麦(バク)と亮平という一人二役に挑み、唐田えりかがヒロインの朝子を演じる。このほか、瀬戸康史、山下リオ、伊藤沙莉、渡辺大知、仲本工事、田中美佐子の豪華キャストが脇を固め、tofubeatsが初の映画音楽を担当し主題歌を書き下ろした。メガホンをとるのは、『ハッピーアワー』でロカルノ、ナント、シンガポールはじめ数々の国際映画祭で主要賞を受賞した濱口竜介。監督自らが映画化を熱望して商業映画デビューを果たし、初の世界三大映画祭への出品でありながら、第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出されるという快挙を成し遂げた。

著名人 応援コメント

■いくえみ綾(漫画家)
朝子は「全てを捨てた」のか「その場にとどまった」のか 観終わった後も正直わからない。ただ、思い出すと夢の中にいるような、残酷で美しい映画。

■平野啓一郎(作家)
相手の、そして、自分自身の「わからなさ」を受け容れるところから、愛が始まる。静かに連なる場面の強度を、見終わったあと、振り返った記憶の中に感じた。

■武田砂鉄(ライター)
人はなぜ、その瞬間に、この瞬間が特別な瞬間になる、と気付けないのだろう。特別な瞬間ばかりの映画を観ながら、そのもどかしさについて考え込みました。

■相田冬二(映画批評家)
恋の正体がついにあかるみになった。永いため息も、甘やかな妄想も、すべてまぼろし。もう逃げるな。目をそらすな。恋は、一か八かの緊急事態である。

■コトブキツカサ(映画パーソナリティ)
愛の強度、運命の人、そして人生の選択を考えさせられたと同時に、朝子を中心とした恋模様に激しく心が掻き乱されました。

■蓮實重彥(映画評論家)
向かいあうこともなく二人の男女が並び立つラスト・ショットの途方もない美しさ。しかも、ここには、二十一世紀の世界映画史でもっとも美しいロングショットさえ含まれている。濱口監督の新作とともに、日本映画はその第三の黄金期へと孤独に、だが確実に足を踏み入れる。

■柴田元幸(翻訳家)
幽霊の脅威、友だちのありがたさ、猫の大事さ、自分のほんとうの望みを知ることの幸運。一度観ていい映画だと思い、二度観てすごくいい映画だと思った。

■茂木健一郎(脳科学者)
女が現実と仮想の間を揺れ動く時、愛しさが増幅する。立ち尽くす男の腕に残る、小さな希望のぬくもり。次の瞬間、何があるかわからないのが人生、そして映画。ずっとドキドキしながら見ていた。

■朝井リョウ(小説家)
目に見えるもの、見えないもの、心はどちらに向いているのか。感想がそのまま人生観の表明になり得る、美しい爆弾のような一作。

■山崎ナオコーラ(作家)
今、見ているのは、一瞬の美しさなのか、それとも時間の層なのか?小説や音楽、そして映画は時間を表現する芸術だ。「寝ても覚めても」は映画の特性を最大限に活かして、豊かな時間性を見せてくれる。

■新谷里映(映画ライター、コラムニスト)
心の揺れ動きが映像になっている、恋愛によって生まれる、相反する感情を感じとれる、それは心地良くもあり、悪くもあり、偶然のようで必然で、わがままのようで優しくて、酷くて、愛おしい。とても大好きな映画です。

■立田敦子(映画ジャーナリスト)
ヌーヴェルヴァーグを彷彿とさせる繊細で軽やかな200%の恋愛映画。神経を逆なでする草食世代のファムファタールを描ききった濱口竜介監督は、日本を代表する愛の語り手として大注目!

■今日マチ子(漫画家)
8年という時間は夢なのか、現実なのか。雨に濡れた草むらの緑を、こんなにも苦しく感じたのは初めてだ。

■飯沢耕太郎(写真評論家)
冒頭に牛腸茂雄の『SELF AND OTHERS』の写真が登場する。牛腸はポートレートの撮影を通じて「もう一人の人間」の影を追い求めていた。まさに、この映画のテーマと重なり合う。

『寝ても覚めても』
9月1日(土) テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
監督:濱口竜介
原作:柴崎友香「寝ても覚めても」(河出書房新社刊)
音楽:tofubeats
主題歌:tofubeats「River」(unBORDE/ワーナーミュージック・ジャパン)
出演:東出昌大 唐田えりか 瀬戸康史 山下リオ 伊藤沙莉 渡辺大知 仲本工事 田中美佐子
配給:ビターズ・エンド、エレファントハウス

【ストーリー】 東京。カフェで働く朝子は、コーヒーを届けに行った先の会社で亮平と出会う。真っ直ぐに想いを伝えてくれる亮平に戸惑いながらも朝子は惹かれていき、ふたりは仲を深めていく。しかし、朝子には亮平には告げていない秘密があった。亮平は、かつて朝子が運命的な恋に落ちた恋人・麦(バク)に顔がそっくりだったのだー。

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