東出昌大、唐田えりか、濱口竜介監督が登場!『寝ても覚めても』第71回カンヌ国際映画祭レポート

東出昌大と濱口竜介監督がタッグを組み、芥川賞作家の柴崎友香による同名恋愛小説を映画化した『寝ても覚めても』が9月1日に公開となる。このほど、5月8日から開催中の第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に本作が正式出品されたことを受け、フランス現地時間5月14日に公式上映とレッドカーペットイベントが行われ、主演の東出昌大、唐田えりか、濱口竜介監督が登場した。

朝から雨と曇りを繰り返したこの日のカンヌだったが、レッドカーペットのタイミングだけ暑いほどの青空が広がった。そこへ、ディオールの黒いスタキシードに身を包んだ東出と、アルマーニの黒のシースルードレスを着こなした唐田、そして濱口竜介監督が登場。3人は緊張以上に映画祭を楽しんでいる様子で、レッドカーペットを歩むうちにドレスが靴に引っかかった唐田を東出が優しくエスコートする場面も。場内に入ると大きな拍手で迎えられ、現在、『ハッピーアワー』がフランスで公開中なためか、「Hamaguchi!」の声が何度もかかった。

上映終了後、エンドロール中から始まった大きな拍手は10分以上続いた。場内が明るくなった時には多くの観客が監督、キャストへ「Beatiful film!」の声を投げかけ、二階席からは身をのりださんほどに拍手を送る観客の姿も。この大きなカンヌの歓迎に唐田は涙を流して感激し、東出と濱口監督も目を潤ませた。鑑賞後の観客たちからは「ライトでヘビー、今まで見たことのないラブストーリー」「amazing film!今回のコンペ作品内で一番好き」などの声が上がった。授賞式は、フランス現地時間5月19日(日本時間5月20日)から行われる予定だ。

公式上映直後のコメント

■濱口竜介監督
観客の好むものかわからなかったけど、こんなにあったかい拍手をもらえると思いませんでした。カンヌで伝わってとても嬉しい気持ちです。ふたりにありがとうと伝えたいです。

■東出昌大
万感の思いで受け止めました。いろんな愛が伝わったと思います。2000人もの席の会場で自分の出演映画が上映されたのは初めてで、入ってすぐに天井を見てその広さに驚きました。さすがカンヌだと思いました。上映が終わって、二階席から身を乗り出して拍手してくれた人がいたんです。映画の思いが届いたんだと思ったけど、その人たちへ感謝を伝える言葉が浮かばず、拙いフランス語でメルシーと言いました。

■唐田えりか
貴重な経験をすることができました。この場所にいるのが奇跡のようです。濱口監督、東出さんはじめ、かかわったひとたちへの感謝、みんなへの感謝と愛が溢れました(号泣)。『寝ても覚めても』に関わってくださった方々と見てくださった方々への感謝が溢れて、そして、こんなに大きな舞台でこれだけの声援を受けさせていただいて感謝の思いでいました。

『寝ても覚めても』
9月1日(土) テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
監督:濱口竜介
原作:柴崎友香「寝ても覚めても」(河出書房新社刊)
音楽:tofubeats
出演:東出昌大 唐田えりか 瀬戸康史 山下リオ 伊藤沙莉 渡辺大知 仲本工事 田中美佐子
配給:ビターズ・エンド、エレファントハウス

【ストーリー】 東京。カフェで働く朝子は、コーヒーを届けに行った先の会社で亮平と出会う。真っ直ぐに想いを伝えてくれる亮平に戸惑いながらも朝子は惹かれていき、ふたりは仲を深めていく。しかし、朝子には亮平には告げていない秘密があった。亮平は、かつて朝子が運命的な恋に落ちた恋人・麦(バク)に顔がそっくりだったのだー。

©2018 映画「寝ても覚めても」製作委員会/ COMME DES CINÉMAS
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