青春小説の金字塔として、刊行から60年以上の時が経った今も世代を超えて愛されているJ.D.サリンジャー著「ライ麦畑でつかまえて」に心を奪われた青年の成長を描く青春映画『ライ麦畑で出会ったら』が、10月27日より公開される。このほど、各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられた。
メガホンを取ったジェームズ・サドウィズ監督の実体験を基に描かれ、長編監督デビュー作にして海外メディアからも高評価を獲得、世界各地の映画祭でも数々の賞を受賞し喝采を浴びた本作。学校生活に上手く馴染めず、現状に不満を感じている主人公ジェイミーは、サリンジャー著「ライ麦畑でつかまえて」に感銘を受け、小説を舞台化するため、原作者の許可をもらいにサリンジャー本人を探す旅に出る。
不器用ながらもまっすぐな主人公ジェイミーに抜擢されたのは、大ヒット作『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』でも注目された若手俳優のアレックス・ウルフ。謎に包まれた伝説の作家サリンジャー役には、『アダプテーション』でアカデミー賞助演男優賞を受賞した名優クリス・クーパー。そして、ジェイミーを優しく見つめるディーディー役を、『ラブリーボーン』のステファニア・オーウェンが演じる。
著名人 絶賛コメント
■上白石萌音(女優)
「好き」をピンポイントに刺激されて、終始くすぐったい気持ちでした。優しく、美しく、心に訴えてきて、気づけば一緒に笑って泣いていました。本と舞台と映画を愛する、全ての人に。
■川上洋平([ALEXANDROS])
学生時代に戻りたいと思った映画はたくさんあるけど、学生になりたいと思った映画はこれが初めてです。彼ほど真っ直ぐになれる自信はないけれど。何となく今の気分にぴったりの素敵な映画でした。
■南沢奈央(女優)
失敗をして落ち込んで、また進んで、転んで、立ち上がって、……こうして大人になっていくんだよなぁ。胸がチクチクしながら温かい気持ちになりました。わたしもこんな瑞々しい冒険と逞しい旅をしてみたい…!
■谷村志穂(作家)
クランプトン校の生徒たちみんなが、サリンジャーの描いた子どもたちに見えた瞬間があった。誰にも頑なに守りたいものがあって、“ライ麦畑”は、それを育ててきた小説だったと改めて感じた。
■青山南(翻訳家)
ホールデンはぼくだ、と共感する主人公の言動のひとつひとつがじつにホールデン的で、まるで『ライ麦畑』を観ているよう。かの名作はこういうふうに映画にすることもできたのか、と感銘。隠遁者サリンジャーの登場にもびっくりだ。
■東紗友美(映画ソムリエ)
―ライ麦畑の風が全身を吹き抜け、私を解放した。人はいつの間にか大人になり、冒険心は氷が溶けたオレンジジュースのように薄まって、どんどん日常に埋没していくけれど。この映画の力を借りれば、大胆な挑戦ができる気がする。
■辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
少年や少女が大人になるのは、性体験だけではないという、アメリカ映画の新機軸に心が浄化されました。何かに夢中になっている男子からはフェロモンが出ています。
■中江有里(女優 作家)
青春時代にきっと誰もが抱えた孤独、後悔、焦燥、そして夢……そんな感情をまざまざと思い起こした。主人公ジェイミーがサリンジャーを探し求める旅にひたすら胸打たれる。
■都甲幸治(翻訳家・早稲田大学教授)
誰も会えない作家、サリンジャーを探して高校生が見つけたのは、自分の心の真実だった。夢のように美しい田園を車で旅しながら、彼は愛や死に向き合い、大人になる。そのまっすぐな力に、僕は大きな勇気をもらった。
■加藤千恵(歌人・小説家)
どんな一冊も、一ページも、一行だって、青春や人生を変えるきっかけになる。あるいは本じゃなくたって。好きなものによって、もっと遠くまで行けるのだ。それをジェイミーがわたしたちに教えてくれる。
■加藤るみ(タレント)
いつの時代も女の子は男の子よりちょっぴりオトナ。ウブすぎる男の子にやきもきしちゃう。無我夢中に憧れを追いかけたあの頃。むず痒い青春の痛みを包み込んでくれる、優しい映画。
■山崎まどか(エッセイスト)
サリンジャーを探すティーンのロード・ムーヴィはもはや、アメリカ青春映画の一大ジャンル。中でもこの映画はハートウォーミングな一本。
『ライ麦畑で出会ったら』
10月27日(土) ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー
監督:ジェームズ・サドウィズ
出演:アレックス・ウルフ ステファニア・オーウェン クリス・クーパー
配給:東北新社
【ストーリー】 1969年、アメリカ・ペンシルベニア州。学校一冴えない高校生のジェイミーは、周囲ともなじめない孤独な生活を送っていた。そんなある日、若者のバイブル「ライ麦畑でつかまえて」に感銘を受け、演劇として脚色することを思いつく。しかし、舞台化には作者であるJ.D.サリンジャーの許可が必要だと知る。そこで、連絡を取ろうと試みるものの、隠遁生活をする作家の居所はつかめないまま。その最中、学校である事件が発生し、ジェイミーは寮を飛び出してしまう。そして、演劇サークルで出会った少女のディーディーとともに、サリンジャー探しの旅に出ることを決意するのだった。新たな一歩を踏み出したジェイミーが見つけた“人生のヒント”とは…?
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