「大人ってそんなに強いんですか?」——多くの共感を呼ぶ“ヤングケアラー”の物語『嬉々な生活』劇場公開決定!

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024で〈審査員特別賞〉〈SKIPシティアワード〉のW受賞を果たした注目作『嬉々な生活』が、2025年8月29日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開されることが決定した。また、先行して8月9日(土)から大阪・第七藝術劇場にて1週間限定公開も行われる。

本作は、『凪の憂鬱』(2022)や『夜のまにまに』(2023)のプロデューサーを務めた谷口慈彦による劇場監督デビュー作。大阪の団地を舞台に、母を亡くし、心を閉ざして布団から出られなくなった父・賢介と、家族を支える中学生の長女・嬉々の日常が描かれる。元担任教師への交渉やバイト探しなど、家庭のために奮闘する嬉々の姿は、今の社会が抱える課題を静かに突きつけてくる。

今回解禁された予告編(YouTubeリンクはこちら)では、経済的困窮のなかで懸命に日々を過ごす嬉々の姿が映し出される。前半は母の死後の喪失感と家庭内の停滞を描き、後半では、嬉々が父を自転車に乗せて爆走するシーンや、弟妹と笑い合う姿など、希望の光も感じられる構成に。彼女の心の動きが繊細に、しかし力強く描かれている。

ポスターには、母の遺骨を抱えた嬉々の姿と、弟妹が描いた花の絵があしらわれており、「大人ってそんなに強いんですか?」というキャッチコピーが、彼女の内に秘めた疑問や葛藤を印象づける。可愛らしさと哀しみが同居するビジュアルが、作品の世界観を端的に表している。

映画監督・横浜聡子は「人間をしっかり描けば社会が浮かび上がる」と本作を称賛し、白石和彌監督は「おっさんの私でさえ走り出したくなる余韻」と語る。また、川瀬陽太や小川あんらも本作の感動を綴り、まさに“心を撃つ映画”として多くの支持を集めている。

▼予告編

■映画情報

タイトル:『嬉々な生活』
監督・脚本:谷口慈彦
公開日:2025年8月29日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開
※8月9日(土)より大阪・第七藝術劇場にて1週間限定先行上映
出演:西口千百合、川本三吉、渡辺綾子、毛利美緒、石橋優和、竹内大騎、中田彩葉、辛寿広美、デカルコ・マリィ、時光陸、内田周作
時間:91分/カラー/ステレオ/DCP
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
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