渋谷という都会の喧騒と海の静寂を行き来する若者の“傷”と“再生”『ABYSS アビス』9月公開

『逆光』須藤蓮×渡辺あや共同脚本による待望の第二作品『ABYSS アビス』が、9月15日より公開されることが決定した。併せて、メインビジュアルがお披露目となり、監督&主演の須藤連よりコメントが寄せられた。

この物語は、主人公のケイが自殺した兄の元恋人であるルミに出会うことで動き出す。渋谷のクラブで働く23歳のケイは人生の目的もわからないままセックスとドラッグに溺れながらも、ルミに対して芽生えてしまった純愛に沈んでいく。誰しもが心の奥底にもつ破滅願望。それは希望となり“海の目”へと導く。観るものを圧倒する鮮やかな映像美と音楽で体感する、残酷なほどに純粋な魂の恋物語。

2021年夏、広島・尾道から上映を開始し、初週歴代一位の動員数を記録、異例の大ヒットを生んだ完全自主制作映画『逆光』。その成功も記憶に新しい中、須藤蓮監督の次回作への期待が高まった。実は『逆光』に先駆けて企画が進んでいた『ABYSS アビス』。東京の渋谷を舞台にした本作はコロナ禍のため製作は志半ばで休止、そのため映画『逆光』が須藤蓮の初監督作となり世に出ることとなった。そして今、『ABYSS アビス』は須藤蓮の本当の処女作として完成。26歳・須藤蓮が等身大で描いた現代の渋谷。圧倒的な映像美と、若手天才音楽家辻田綺菜による音楽で魅せる、須藤蓮らしい感性が光った勢いのある作品となった。

今回も監督・主演は須藤蓮自身がつとめる。ヒロイン役は期待の新人、『私の知らないあなたについて』で映画初主演を果たしたばかりの佐々木ありさが圧倒的な透明感と体当たりの演技で魅せる。周りを固める俳優たちの骨太な演技にも注目だ。

■須藤蓮(監督・脚本・出演)
自分の全てを1時間45分に叩き込みました。僕の渾身の監督作「ABYSS」を全国、そして世界に届けたいです。そして今年は監督作と共に、”恋”がテーマの映画フェスを全国各地で立ち上げてアツくて、誰もみたことがない、体験を作り上げたいです。願わくば、触れたあなたの世界が輝きその結果、映画界や日本の未来が拓かれる。そんな活動がしたいと思ってます。どうぞ応援よろしくお願いします!

『ABYSS アビス』
2023年9月15日より渋谷シネクイントほか全国ロードショー
監督:須藤蓮
脚本:須藤蓮 渡辺あや(共同脚本)
出演:須藤蓮 佐々木ありさ 夏子 松本亮 浦山佳樹 三村和敬 二ノ宮謙太
配給:FOL

【ストーリー】 兄のユウタが死んだ。それは突然の知らせだった。主⼈公のケイは23歳、渋谷のバーやモデルの仕事をしながらフラフラと暮らしていた。⾃分に暴⼒を振るっていた兄はしばらく行方不明で音信不通だったが、故郷の海で自殺したらしい。着慣れない喪服に⾝を包み、葬儀に参列すると、ただ一人ひたすら泣いている⼥性に出会う。彼⼥は死んだ兄の元交際相⼿で、名前をルミといった。かつて兄に乱暴されていたその女にケイは強く惹かれる。葬儀のあと、ケイは香典袋にあったルミの携帯電話へと連絡をとり、二人は夜の海辺を散歩しながら死んだ兄の思い出話をする…。

©2023『ABYSS アビス』製作委員会