石井岳龍「映画は、鑑賞体験も含めて関わる全員で創り上げるもの」MAD教授が仕掛ける映画の迷宮!『自分革命映画闘争』3月公開

『パンク侍、切られて候』(2018年)以来、5年ぶりとなる石井岳龍監督最新作で、映画創作研究活動の集大成にして原点たるハードコア精神に立ち返った石井岳龍最大の問題作にして意欲作『自分革命映画闘争』が、3月18日より神戸・元町映画館にて先行公開、3月25日より渋谷・ユーロスペースにて公開されることが決定した。併せて、予告編、メインビジュアル、場面写真がお披露目となった。

冒頭から突然の失踪。強烈な印象を残す「石井岳龍教授」を監督本人が演じ、さらに制作スタッフ全員がカメラの前に立ち、フィクションとドキュメントがせめぎ合ってゆきながら、映画を学び、作り上げていく混濁したプロセスそのものを、石井岳龍の脳内電気信号純度100%で出力した。40数年の監督史において常に表現のフロンティアを切り開いてきた石井岳龍による厳格な実験精神と秘めた獰猛さが結実したISHII映画の到達点たる2時間45分のインナートリップ。

予告編は、「石井岳龍教授」の姿はもちろんのこと、「自分革命闘争ワーク」なる謎のテロップ、漫画イラスト、ガスマスクの集団などが矢継ぎ早にあらわれ、あらゆる映像技法を駆使した本編映像の一部を垣間見ることができる。まったく予測不能な展開に期待は膨らむばかりだ。今なおハードコアに映画を突き進む石井岳龍の神髄に期待したい。

■石井岳龍(監督)コメント
今、改めて「映画って何だろう?」「映画館って何だろう?」と不思議に感じます。『自分革命映画闘争』は映画館で映画を体験する面白さ、マジックを描く映画です。映画は、鑑賞体験も含めて関わる全員で創り上げるものだと、私は信じています。

『自分革命映画闘争』
2023年3月18日(土)より、神戸・元町映画館にて先行公開
2023年3月25日(土)より、渋谷・ユーロスペースにて劇場公開
製作:石井岳龍 KDUF
監督・脚本:石井岳龍
出演:神戸芸術工科大学・映画コース関係者有志
配給・宣伝:ブライトホース・フィルム

【ストーリー】 神戸芸工大映画コース教授でありながら、自らの思想「自分革命映画闘争ワーク」の実践に駆られ狂的状態に陥り、突然失踪してしまう石井岳龍。彼が残した「個の想像力や認識の拡張、意志の強化を目指す内意識革命の為のワークテキスト」の扱いに、大学同僚の武田助教、助手谷本は困惑。葛藤後、任意の学生とワークの実践を試みる選択をし、同時に武田は失踪した石井の影を追い、やがてそれは謎の洞窟探検にまで至ることになる。学生たちはそれぞれが選択したテキストの実践をすることによって、まるで映画の中のような拡大した想像力と意識拡張の迷宮世界に迷いこむのだが…。

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