是枝裕和監督「葛藤する彼らの切実さと向き合った」『ベイビー・ブローカー』本ポスタービジュアル&メイキングカット

ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ぺ・ドゥナが共演する、是枝裕和監督の最新作にして初韓国映画『ベイビー・ブローカー』が6月24日に公開される。このほど、本ポスタービジュアルとメイキングカットがお披露目となった。

本作は、子供を育てられない人が匿名で赤ちゃんを置いていくことができるように用意された“ベビーボックス”を巡って出会った人たちを描いた物語。

本ポスタービジュアルには、<赤ちゃんポスト>に預けられた赤ん坊を連れ去ったベイビー・ブローカーのサンヒョン(ソン・ガンホ)とその相棒ドンス(カン・ドンウォン)、2人の裏稼業を知ったことをきっかけに、彼らと共に養父母探しの旅に出ることになった赤ん坊の母親ソヨン(イ・ジウン)、そして彼らを現行犯逮捕しようと追いかける刑事のスジン(ペ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)の5人の登場人物が一堂に会している。全員が同じ方向を向きながらも、異なった表情を見せており、それぞれの知られざる背景と感情が交差する旅の先に一体何が待ち受けているのか、期待の高まるデザインとなっている。

本作について是枝監督は「脚本を書きながら、韓国で様々な取材を行い、ベイビー・ボックス出身の子どもたちの声にも触れました。“自分は生まれてきてよかったのか”と葛藤する彼らの切実さと向き合った時、その問いに答えられる作品にしなければいけないという思いが膨らんでいきました」と固い決意を胸にしながら撮影に挑んでいたことを明かしており、繊密なリサーチとそこで感じた思いとともに作り上げた渾身のストーリーにも目が離せない。

メイキングカットでは、<赤ちゃんポスト>で出会った5人が旅を重ねていく中で、それぞれに思惑を抱えながらも、どこか“家族”のような関係性を紡いでいくのも見どころの本作だが、撮影が順撮りで行われたということもあり、キャスト陣自体がシーンを重ねていく中で家族のような絆を育んでいった様子も。心から笑い合う仲睦まじい貴重なキャストたちの姿が切り取られている。

『ベイビー・ブローカー』
2022年6月24日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:ソン・ガンホ カン・ドンウォン ペ・ドゥナ イ・ジウン イ・ジュヨン
配給:ギャガ

【ストーリー】 古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョン(ソン・ガンホ)と、“赤ちゃんポスト”がある施設で働く児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨン(イ・ジウン)が“赤ちゃんポスト”に預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、二人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)は、是が非でも現行犯で逮捕しようと、静かに後を追っていくが…。“赤ちゃんポスト”で出会った彼らの、特別な旅が始まる。

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