コロンビアのメデジンを舞台に、著名な公衆衛生専門家の半生を息子の視点から描く『あなたと過ごした日に』7月公開!

アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『ベルエポック』や、アニメーション映画『チコとリタ』などで知られるスペインの巨匠フェルナンド・トルエバ監督最新作『El OLVIDO QUE SEREMOS(原題)』が、邦題『あなたと過ごした日に』として7月20日より公開されることが決定した。併せて、予告編、ポスタービジュアル、場面写真がお披露目となった。

本作は、70年代の麻薬カルテルが台頭するコロンビアのメデジンを舞台に、著名な公衆衛生専門家のエクトル・アバド・ゴメス博士の半生を息子の視点から描いたヒューマンドラマ。

原作は、手洗いの大切さを説き、貧しい地域の子供たちのために「Future of Children(子供達の未来)」というプロジェクトを立ち上げ、公衆衛生に人生を捧げ、自由を信奉し平等な社会の実現を目指し、医者としての責務を果たそうとしたエクトル・アバド・ゴメス博士の半生を、スペイン語文学の今を代表する作家であり息子のエクトル・アバド・ファシオリンセが息子の視点から綴った、世界20ヵ国以上で愛読される回想録。ノーベル賞作家のマリオ・バルガス・リョサが「近年で最高の読書体験」と絶賛したベストセラー作品だ。

監督は、カルロス・サウラ、ペドロ・アルモドバルらと並ぶスペインが世界に誇る巨匠フェルナンド・トルエバ。『ベルエポック』ではアカデミー賞外国語映画賞に輝き、アニメーション映画『チコとリタ』ではアカデミー賞長編アニメーション作品賞にもノミネートされた映像の魔術師。音楽は、セザール賞作曲賞を2回受賞しているポーランドの作曲家ズビグニエフ・プレイスネル。クシシュトフ・キェシロフスキ監督の『ふたりのベロニカ』、「トリコロール」三部作で世界的に有名な音楽家が、重厚さと力感に溢れた美しい調べで作品を彩る。

不屈の医師であり良き父でもあったエクトル・アバド・ゴメス博士を演じるのは、最優秀賞男優賞と助演男優賞、2度のゴヤ賞を獲得した個性派俳優ハビエル・カマラ。愛の奇跡を切なく描いたペドロ・アルモドバル作品『トーク・トゥー・ハー』で注目されたスペインを代表する名優だ。父を慕う少年時代の息子役に、新鋭ニコラス・レジェス・カノ。青年時代の息子役に、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督作『MEMORIA メモリア』でティルダ・スウィントンと共演したフアン・パブロ・ウレゴが扮する。

本作は、2020年アカデミー賞国際長編映画賞コロンビア代表作に選出され、2020年カンヌ国際映画祭正式出品、2021年ゴヤ賞最優秀イベロアメリカ映画賞を受賞した期待の一作。暴力とドラッグだけでない、21世紀に語られるべき新たな「ラテン映画」が誕生した。

『あなたと過ごした日に』
2022年7月20日(水)より、東京都写真美術館ホールほか全国順次公開
監督:フェルナンド・トルエバ
脚本:ダビド・トルエバ
出演:ハビエル・カマラ ニコラス・レジェス・カノ フアン・パブロ・ウレゴ パトリシア・タマヨ
配給:2ミーターテインメント(2MT)

【ストーリー】 父と同じ名を持つエクトルは、5姉妹に囲まれた唯一の男子として深い愛情を注がれて育つ。公衆衛生が専門の大学教授である父、エクトル・アバド・ゴメス博士(ハビエル・カマラ)の家庭は寛容と愛の心を育む教育により、活気と創造性に満ち溢れていた。そんな中、姉妹の一人が恐ろしい病魔に冒される。それをきっかけに、悲しみと怒りに突き動かされたアバド・ゴメス博士は、政治活動にのめり込んでいき、エクトルら家族の日常も次第に変化していく。分断されたメデジンの社会では、テロが多発し、自由を信奉する博士の声を封じようと準軍事組織の動きが加速していくが、家族の心配をよそにメデジン市長選への出馬を決意する…。

© Dago García Producciones S.A.S. 2020