“死刑執行数世界2位”のイランで上映中止に!冤罪で夫を失った妻が下した決断とは?『白い牛のバラッド』30秒予告編&メインビジュアル

第71回ベルリン国際映画祭で金熊賞、観客賞にノミネートされ、アスガー・ファルハディに並ぶ新たな才能と評されたイランの女性監督、マリヤム・モガッダムとベタシュ・サナイハが放つサスペンス傑作『白い牛のバラッド』が、2月18日より公開される。このほど、本作の30秒予告編、メインビジュアル、新場面写真がお披露目となった。

本作は、死刑執行数世界2位となるイランのタブーに斬り込み、本国では上映中止となった衝撃の冤罪サスペンス。愛する夫を死刑で失い、ろうあの娘を育てながら必死で生活するシングルマザーのミナ(マリヤム・モガッダム)。1年後に突然、夫の無実が明かされ深い悲しみに襲われる。賠償金よりも判事に謝罪を求める彼女の前に、夫の友人を名乗る男レザ(アリレザ・サニファル)が現れる。ミナは親切な彼に心を開き、3人は家族のように親密な関係を育んでいくが、二人を結びつける“ある秘密”には気づいていなかった…。罪と償いの果てに、彼女が下した決断とは。

30秒予告編は、最愛の夫を冤罪で失ったミナとろうあの娘ビタの元に、謎の男レザが現れるシーンから始まる。レザは「ご主人に借りた金を返しに来ました」といい、悲しみに暮れていたミナは親切な彼に次第に心を開いていく。続くシーンでは水浸しの部屋に佇むレザが映し出され、不穏な空気に一変。「愛する人を冤罪で失った時、あなたならどうしますか」という究極の問いかけとともに、「死刑」「犠牲」「過ち」の言葉が、二人の姿とあわせて映し出される。この男は一体、何者なのか?緊迫感溢れる展開に感情が揺さぶられ、タイトルにかかる最後の白い牛が印象に残る。

メインビジュアルには、「男はなぜ、私の前に現れたのか」というコピーとともに、涙を流すミナの横顔が収められ、その下には白い牛にこぼれたミルクがかかっている。男はなぜ彼女の前に現れたのか?彼女が下した決断とは?男と女のサスペンスフルな展開を予感させるビジュアルに仕上がった。

『白い牛のバラッド』
2022年2月18日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
監督:マリヤム・モガッダム ベタシュ・サナイハ
出演:マリヤム・モガッダム アリレザ・サニファル プーリア・ラヒミサム
配給:ロングライド

【ストーリー】 テヘランの牛乳工場に勤めるミナ(マリヤム・モガッダム)は、夫のババクを殺人罪で死刑に処されたシングルマザーである。刑の執行から1年が経とうとしている今も深い喪失感に囚われている彼女は、聴覚障害で口のきけない娘ビタの存在を心のよりどころにしていた。ある日、裁判所に呼び出されたミナは、別の人物が真犯人だと知らされる。ミナはショックのあまり泣き崩れ、理不尽な現実を受け入れられず、謝罪を求めて繰り返し裁判所に足を運ぶが、夫に死刑を宣告した担当判事に会うことさえ叶わなかった。するとミナのもとに夫の友人を名乗る中年男性レザ(アリレザ・サニファル)が訪ねてくる。ミナは親切な彼に心を開いていくが、二人を結びつける“ある秘密”には気づいていなかった…。