リーアム・ニーソン「イーストウッドが1980年代初期に撮りそうな映画だと感じた」『マークスマン』ロングインタビュー映像

アカデミー賞ノミネートの実力を誇る演技派アクターであり、年輪を刻みながらもアクション俳優の地位も確立したリーアム・ニーソン主演最新作『マークスマン』が、本日2022年1月7日に公開初日を迎えた。このほど、リーアム・ニーソンが11歳の子役ジェイコブ・ペレスから学んだことや、本作の役作りの裏話などを語るロングインタビュー映像がお披露目となった。

全米で2週連続のNo.1ヒットを飛ばした本作は、元狙撃兵の男が凶悪麻薬カルテルと対峙するアクション・エンタテインメント。ジム・ハンソンは、メキシコの麻薬カルテルの魔の手から逃れようと国境を越えてきた少年を助けたために、追われる身になってしまう。ジムは、親戚が暮らすというシカゴに少年を送り届けるためにアメリカ横断の旅へ出かけるが、アメリカに不法侵入したカルテルは執拗に彼らを追撃する。果たしてジムは少年を守り、無事シカゴにたどり着けるのか?

現在69歳のリーアムは、撮影当時11歳のジェイコブ・ペレスをリスペクト。本作が長編映画デビューとなるジェイコブは麻薬カルテルに命を狙われる孤独なメキシコ人少年ミゲルを演じた。「彼は経験が少ないが、表情が実にすばらしかった。瞳の奥に悲しみが宿っている。年齢に合わない経験を積んでいるように感じる。ジェイコブから多くのことを学んだよ。彼の意識がすばらしい。非常に感傷的なシーンに挑む時でも、落ち着き払っていた。実にありのまま演じていて演技してないかのようだった」と天才子役だったと太鼓判を押す。リーアムは長いキャリアの中でジェームズ・キャグニーによる「部屋に入ったら役に没入し、ありのまま話せ」、ロバート・デュヴァルによる「演技とは聞くこと」という格言を胸に演技を続けているという。しかし天才子役ジェイコブに刺激を受けた結果「その経験を離れて、ただ彼の声に耳を傾けた。セリフがない場面も多かったから、なおさら言葉に集中した」とメソッドを変えて今作に臨んだという。

アクション映画への出演が近年際立つリーアムが今回演じたのは、元凄腕狙撃兵のジム。戦争の英雄である一方、心に傷を抱えるナイーヴな男でもある。役作りについては「ただひたすらたくさん本を読んだ。戦争体験と向き合っている退役軍人の話だよ。忘れられた戦争である朝鮮戦争やベトナム戦争の軍人だ。有名なアメリカの狙撃手の話もいくつか読んでみたんだ。ベトナム戦争に参加した人だ。読んで感銘を受けた」と戦争に従事した人たちに関する書物を通してリアルなイメージを膨らませた。監督のロバート・ロレンツは、長年にわたってクリント・イーストウッド監督作品に携わった弟子として知られている。それだけに「脚本を読んでイーストウッドが1980年代初期に撮りそうな映画だと感じたよ。ロバートの撮影スタンスもイーストウッドに似ていた。とても落ち着いていて物静かだ。撮影中に重圧を感じなかった。イーストウッドが監督の時もそうだ」とイーストウッドマインドを感じながらの撮影となったことを明かした。

『マークスマン』
2022年1月7日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開中
監督・製作・脚本:ロバート・ロレンツ
出演:リーアム・ニーソン キャサリン・ウィニック フアン・パブロ・ラバ テレサ・ルイス ジェイコブ・ペレス
配給:キノフィルムズ

【ストーリー】 愛妻に先立たれ、メキシコ国境付近の町で牧場を営みながら愛犬と暮らす元海兵隊の腕利き狙撃兵、ジム・ハンソン(リーアム・ニーソン)。ある日、メキシコの麻薬カルテルの魔の手を逃れ、越境してきた母子を助けたことから、彼の運命は大きく変わり始める。カルテルに撃たれた母親は、ジムに11歳の息子ミゲルを託して絶命した。ミゲルをシカゴに住む親類のもとに送り届けてほしい…日々の生活に手いっぱいのジムだったが、仕方なくこれを引き受ける。一方、米国に侵入したカルテルは執拗に彼らを追撃。迫りくる危機に、ジムは必死に抵抗する。果たして彼は、ミゲルを守り、シカゴにたどり着くことができるのか?命を懸けた戦いの火ぶたが、切って落とされた。

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