写真家・操上和美&アニメーション作家・山村浩二が、76歳ダンサー田中泯を捉える!『名付けようのない踊り』ポスタービジュアル2種

『ジョゼと虎と魚たち』『メゾン・ド・ヒミコ』『のぼうの城』などで知られる犬童一心監督が、世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追った映画『名付けようのない踊り』が、2022年1月28日より公開される。このほど、本作のポスタービジュアル2種がお披露目となった。

1978年にパリデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現、そのダンスの公演歴は現在までに3000回を超える田中泯。映画『たそがれ清兵衛』から始まった映像作品への出演も、ハリウッドからアジアまで広がっている。そんな独自の存在であり続ける田中泯のダンスを、『メゾン・ド・ヒミコ』への出演オファーをきっかけに親交を重ねてきた犬童一心監督が、ポルトガル、パリ、東京、福島、広島、愛媛などを巡りながら撮影した。同じ踊りはなく、どのジャンルにも属さない田中泯のダンスを、息がかかるほど間近に感じながら、見るものの五感を研ぎ澄ます。

ポスタービジュアルは、アートディレクターの町口覚によって、「身体を映さずにあえて顔だけで“踊り”を表現する」というコンセプトのもと写真家・操上和美と、アニメーション作家・山村浩二に撮影と描き下ろしを依頼し、田中泯の魂が舞うその一瞬を捉えた2枚が完成した。

1枚目のビジュアルの圧倒的な表情は、85歳の写真界の巨匠・操上和美と76歳の世界的ダンサー・田中泯の二人の撮影の中で生まれたもので、田中泯は立ち尽くしたまま、表情だけで踊って魅せた。田中泯の視線は宙を舞い、やがて恍惚とした表情に変わった奇跡的な瞬間を、操上のカメラが捉えた。撮影を終えたばかりの田中泯は、「操上さんとのセッションは、レンズの存在を感じさせない。私はそこに居ながら、心は遠くへ放たれていた。幸せな瞬間でした」と語った。写真の色は、操上和美が田中泯を表現する色として選んだブロンズ色で、田中泯の圧倒的な存在感と表情を際立たせたいという想いが込められている。

もう1枚のポスタービジュアルの、アニメーション作家・山村浩二による色鮮やかな田中泯の画は、集中力が極限に高まった「踊る前の表情」を切り取ったもので、「胸が騒ぐ」「五感が覚醒する映像体験」のコピーと共に力強い視線がこちらに向けられる。山村浩二の作風といえば、米国アカデミー賞短編アニメーション部門に、日本人で初めてノミネートされた『頭山』や、NHK「おかあさんといっしょ」のイラスト等の温かいタッチを連想するが、今回のビジュアルは従来とは印象の異なるタッチで描かれ、田中泯の内なるエネルギーを感じさせる。

■操上和美(写真家) コメント
田中泯さんはカメラの前に立ったまま旅をしている。その目は何億光年先を見つめているのか…。やがて魂がその肉体に宿った瞬間にシャッターを切らないと本当の田中泯を逃してしまう。

■山村浩二(アニメーション作家) コメント
映画制作時は、泯さんの幼少期の一枚の写真から、子供時代の泯さんを想像して描いていました。ポスターでは、操上和美さんの写真イメージを参考に描き、現実の泯さんに初めて対峙することができました。皮膚の皺、顔の筋肉、髭、眼球、それぞれが沸き立ちながら、ギリギリで全体を構成している泯さんの表情を、なんとか捕まえようとした痕跡です。

『名付けようのない踊り』
2022年1月28日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9、Bunkamura ル・シネマほか全国公開
監督・脚本・エグゼクティブプロデューサー:犬童一心
アニメーション:山村浩二
音楽:上野耕路
出演:田中泯 石原淋 中村達也 大友良英 ライコー・フェリックス 松岡正剛
配給:ハピネットファントム・スタジオ

【作品概要】 1978年にパリデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現し、そのダンス歴は現在までに3000回を超える田中泯。映画『たそがれ清兵衛』から始まった映像作品への出演も、ハリウッドからアジアまで広がっている。40歳の時、田中泯は“畑仕事によって自らの身体を作り、その身体で踊る”ことを決めた。そして74歳、ポルトガルはサンタクルスの街角で踊り、「幸せだ」と語る姿は、どんな時代にあっても好きな事を極め、心のままに生きる素晴らしさを気付かせてくれる。そんな独自の存在であり続ける田中泯のダンスを、『メゾン・ド・ヒミコ』への出演をきっかけに親交を重ねてきた犬童一心監督が、ポルトガル、パリ、山梨、福島などを巡りながら撮影。また、『頭山』でアカデミー賞短編アニメーション部門に日本人で初めてノミネートされた山村浩二によるアニメーションによって、田中泯のこども時代が情感豊かに点描され、ぶれない生き方が紐解かれていく。

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