バリアフリー社会人サークル“colors”の500日を切り取ったドキュメンタリー『ラプソディ オブ colors』5月公開!

障害がある人、ない人、グレーな人たちの十人十色な“生”がほとばしるバリアフリー社会人サークルcolorsの500日を切り取った“人間まるだし”スーパーカラフルドキュメンタリー映画『ラプソディ オブ colors』が、5月29日より公開されることが決定した。併せて、予告編、キービジュアル、場面写真がお披露目となった。

障害がある人、ない人、グレーな人たちが集まるバリアフリー社会人サークルcolors。彼らが開催する毎月10本ものイベントには、年間800人が来場する。大学教授の講義や音楽フェス、いい加減な飲み会など。発達障害、身体障害、音楽家、写真家、ただの呑んべえ、食いしん坊ほかカラフルな参加者たちの“生”がほとばしる。

本作はそんなcolorsの500日間を映したドキュメンタリー。2018年から始まったcolorsの撮影は予定を遥かに超過し、次から次へと現れる色々な人物や色々な出来事をカメラに収めた。難病の百人一首シンガーの野望、脳性麻痺の元デリヘル嬢が悩むエッチと介助、実録・ガイドヘルパー物語e.t.c…。さらには、colorsが入居する建物の突然の取り壊しが決まり、まさかの閉鎖へ。colors代表と参加者たちの日々は、色々な人たちの色々な世界は…何色に染まる!?誰もが複雑なグラデーションの中にいることに気付かされる。

colors代表・石川悧々さんは、頚椎損傷と脳の血腫による障害者であり、DET(障害平等研修)のトップファシリテーターとして活躍。強烈な個性で聖女とも魔女とも称される。もう一人の強烈なキャラクター、中村和利さんは、地域の障害福祉の立役者でNPO法人理事長。服はヨレヨレ、だらしなさ満載。そんな二人の発言や関係からも目が離せない。

監督は、『kapiwとapappo~アイヌの姉妹の物語~』で民族の中の個人を瑞々しく描いた佐藤隆之が務める。

■石川悧々(出演/colors代表) コメント
「生きてる意味はなんだろう?」と、誰しも一度は自問するだろうが、それは障害者の場合には自問だけではなく、赤の他人から言われたりもする。健常者も障害者も「colors」の中で一緒になってゴチャゴチャと遊び、そして、その人たちの生活までも撮ったこの映画は、輝きと強さと、同時に非情な残酷さがあふれ出している。「障害者を応援しよう」という映画を見慣れた皆さんには大変ショッキングな内容だが、それも含めて全部が現実だ。そんな丸裸のリアルを目の当たりにしたら、皆さんの心は必ず震える。そしたら「生きてる意味」の謎がちょっとは解け、障害者にその問いかけをするってことが何なのか、解るかもしれない。自分を楽しむことの天才と、生きてることへの意味付けの天才が、この映画の中に何人も出てくる。それは思うよりも楽で簡単に出来ることなんだと、この映画を観て感じてもらえたならば、私も映画の中で全てを丸裸にされた甲斐がある。

■佐藤隆之(監督・製作) コメント
撮影開始当初の旗印は“アンチ感動ポルノ”だった。障害当事者や深く関わる人達は皆それに賛同してくれた。ほとんどの人たちがいわゆる“感動物語”に仕立て上げられることに抵抗感を感じていたのだ。しかし、撮影を進めるうちにそんな旗印は私の中で次第に薄らいできた。眼の前の現実があまりに面白く、また予想以上の展開になって、そして私自身がその波に飲み込まれていったから。2年弱の撮影と約1年の編集作業は平坦な道のりではなかった。ある出演者は編集後になって出演を拒絶し連絡がとれなくなった。またある聾の人には意図や計画をうまく伝えることができず、悔しさと自責に苛まれた。完成した作品も劇場公開が決まるまでには紆余曲折があった。意図せぬままにすべてがあるがままに流れ、その波に乗れたのは幸運としか言いようがない。その幸運はこの映画を観る人にもきっと繋がっていくと思う。

『ラプソディ オブ colors』
5月29日(土)より、ポレポレ東中野ほか全国順次公開
監督・製作・撮影・編集:佐藤隆之
出演:石川悧々 中村和利 新井寿明 上田繁 Mayumi
配給:太秦

【作品概要】 障害がある人、ない人、グレーな人たちの十人十色な“生”がほとばしるバリアフリー社会人サークルcolorsの500日を切り取った“人間まるだし”スーパーカラフルドキュメンタリー映画。

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