「金貨を拾っただけですよ」“美談の英雄”に祭り上げられた男は本物の英雄か?詐欺師か?『英雄の証明』予告編

第74回カンヌ国際映画祭にてグランプリ&フランソワ・シャレ賞、第93回ナショナル・ボード・オブ・レビュー脚本賞、外国語映画賞などを受賞し、第79回ゴールデン・グローブ賞非英語映画賞にノミネート、本年度米アカデミー賞国際長編映画賞ショートリストに選出されアカデミー賞最有力候補との呼び声も高い巨匠アスガー・ファルハディ監督最新作『英雄の証明』が、4月1日より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となった。

本作は、社会に渦巻く歪んだ正義と不条理を突きつけてくる、予測不可能なヒューマン・サスペンス。ある日、借金を抱えるラヒムの婚約者が偶然にも17枚の金貨を拾う。それを元手に借金を返済しようと奔走するが、いつしか罪悪感に苛まれたラヒムは、正直に落とし主に返すことを決意する。そのささやかな善行がメディアで報じられると、大反響を呼び“美談の英雄”に祭り上げられていく。ところが、SNSを介して広まったある噂をきっかけに状況は一変…。父親を信じる吃音症の幼い息子をも残酷に巻き込んだ大事件へと発展していく。

予告編は、借金のため刑務所に服役するラヒムが、休暇中に金貨を拾い、落とし主を探して銀行を訪ねるシーンから始まる。借金があるにもかかわらず金貨を返却したことがTVで報道されると大反響となり、“正直者の囚人”として美談の英雄に祭り上げられていく。しかしSNSで金貨の行方を問う噂が広まると状況は一変。金貨を返した相手を探し奔走するラヒムは、父親を信じる吃音症の幼い息子も巻き込み、周囲の狂騒に翻弄されていく…。彼は本物の英雄か、詐欺(ペテン)師か…?スリリングな展開を予感させる映像となっている。

『英雄の証明』
2022年4月1日(金)より、Bunkamura ル・シネマ、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテほか全国公開
監督・製作・脚本:アスガー・ファルハディ
出演:アミル・ジャディディ モーセン・タナバンデ サハル・ゴルデュースト サリナ・ファルハディ
配給:シンカ

【ストーリー】 イランの古都シラーズ。ラヒムは借金の罪で投獄され服役している。そんな彼の婚約者が偶然にも17枚の金貨を拾う。借金を返済すればその日にでも出所できる彼にとって、まさに神からの贈り物のように思えた。しかし、罪悪感に苛まれたラヒムは落とし主に返すことを決意。そのささやかな善行は、メディアに報じられると大反響を呼び“正直者の囚人”という美談の英雄に祭り上げられていく。ところが、SNSを介して広まったある噂をきっかけに状況は一変する。周囲の狂騒に翻弄され、無垢な吃音症の幼い息子をも残酷に巻き込んだ大事件へと発展していく。

© 2021 Memento Production – Asghar Farhadi Production – ARTE France Cinéma