トータス松本「『それが答えだ!』のアンサーソング」ウルフルズが主題歌を書き下ろし!成田凌『くれなずめ』予告編&ポスタービジュアル

「バイプレイヤーズ」シリーズや、『アズミ・ハルコは行方不明』、『アイスと雨音』の松居大悟監督が、実体験をモチーフに書いた完全オリジナルの舞台劇を、成田凌主演、高良健吾、若葉竜也、浜野謙太、藤原季節、目次立樹共演で映画化する『くれなずめ』の公開日が4月29日に決定し、併せて、予告編、ポスタービジュアルがお披露目となった。さらに、主題歌がウルフルズによる書き下ろし楽曲「ゾウはネズミ色」に決定した。

本作は、友人の結婚式で余興を披露するために久々に集まった高校時代の旧友たちが歩く、結婚式の“披露宴から二次会までの狭間”を描いた物語。しょうもないことで笑っていたあの頃があるから、今の自分があることを思い出させてくれる。松居監督ならではの、観る人の予想を超える“仕掛け”に注目だ。

予告編は、高校時代から仲間である6人が、意気消沈して披露宴の会場を後にする姿から始まる。彼らはウルフルズの楽曲「それが答えだ!」をバックに、披露宴の余興として全員で“赤フン衣装”を身につけたダンスを披露するも大スベりしてしまい、招待客から一⻫にドン引きされてしまったのだ。「あれやって二次会行けます?」と動揺する大成(藤原季節)に対し、吉尾(成田凌)は「俺ら素人なんだしさ、一生懸命やったんだからそれで良くない?」とのほほんと答える。余興後、披露宴会場の裏口にたむろする彼らはこのなんともやるせない“二次会が始まるまでの微妙な狭間の時間”を持て余し、他愛ないやりとりで時間を潰していた。その後、映し出されるのは彼らの過去の姿。12年前、高校生の時に「真剣に掃除してよ!」と清掃委員⻑(前田敦子)に怒鳴られたことや、カラオケ店で不良に絡まれたり、落ち込んだ時にわざとふざけて変顔していた吉尾の姿だったり、“しょーもない”、でも、とても最高に楽しかった仲間たちとの記憶。しかし、映像はその楽しかった過去の思い出から一転して“今”の世界へ。余興の練習をするために皆で集まっていたカラオケボックスで「ずっと気になってたんだけど、もしかして俺って…」と言い出す吉尾と、それを大声で遮る仲間たち。そしてその後、卒業して大人になった彼らが過ごしてきた吉尾との何気ない時間が回想される。一体、吉尾という存在は、なんなのか?披露宴と二次会の間の“今”と、過ぎ去った“過去”の時間が交錯する中、6人がこれまでの人生に立ちはだかり、目を背けていた現実に立ち向かっていく。

主題歌は、松居監督たってのリクエストで実現し、本作のためにトータス松本が書き下ろしたウルフルズの新曲「ゾウはネズミ色」。トータス松本が、劇中で6人が赤フン姿でダンスを披露する曲「それが答えだ!」のアンサーソングを意識して作った楽曲だ。

ポスタービジュアルには、久々の再会を果たした後、カラオケボックスで熱唱する6人の姿が収められる。「思い出にするくらいなら忘れてやる」、「過去を書き換えろ」という寂しさを強がりで吹き飛ばそうとする男たちの熱情が感じられる、単なる⻘春ものとは一線を画す、インパクトのある熱いビジュアルになっている。

▼スタッフ&キャスト コメント

■成田凌(吉尾役)
松居監督と二人で「やっぱ主題歌はウルフルズさんがいいよね」「バカなふりして聞いてみたらどうですか?」なんて話していました。ドラマの現場で初めてトータス松本さんとお会いしたときに、「くれなずめ見たで」って言ってくれて、「どんな曲がいいと思う?」って言ってくれたんです。すごくおしゃれで最高な返事をしてくれて、とてもテンションが上がってずっと出来上がりを楽しみにしていました。初めて聴いた時は、身体に染み込みながら響ききった感じがして、映画終わった後のエンドロールの風景で、この曲が入るのかと思ったら鳥肌が立ちました。最後に面白い仕掛けもありますし、主題歌いいし、ほんとちょっとしか出てない人たちがものすごく豪華で最高の瞬間を与えてくれます。自分の作品にこんなことをいうのは照れくさいけど、期待してもらって良いと思いますので、観てください!

■松居大悟(監督)
「ウルフルズは世界一だよ」普段はモゴモゴしてるくせに、ウルフルズと岡本太郎の話をする時だけまっすぐな瞳で呟くアイツが、なんだか恥ずかしかった。友だちへの手紙みたいな映画だから、そのバンドの曲で、下手くそなりに一生懸命、赤フンで踊りたかった。体はだらしなくて口が半開きだったのは、余裕がなかったからだよ。過去を振り返ってばかりだからこそ、映画の最後にはそのバンドの最新曲が流れたらいいなぁなんて、成田君と夢みたいな未来を夢見ていた。トータスさんは、ウルフルズは、この作品の編集版を見て、「書き下ろす」って言ってくれたんだ。「ゾウはネズミ色」なんてとんでもない名曲、どんだけお前のことわかってるんだよ。聞いた?なに?モゴモゴすんなよ。お前へのラブソングじゃねぇよ調子乗んなよ。みんなに見られるのはちょっともったいないけど、「やっぱりウルフルズは世界一だな」ってなるよ、きっと。本当にありがとうございます。ありがとう以上の言葉があればいいのにって何度も思いました。間違い続けて、映画『くれなずめ』を作ってよかったです。

■トータス松本(ウルフルズ/主題歌)
劇中の「それが答えだ!」は、パパイヤ鈴木さんが振り付けを担当してくれた曲。PV用に皆で歌番組の現場とかでも空き時間に通路でずっと踊りの練習していた当時の思い出が蘇ってきました。映画の登場人物が嬉々としている姿が、若い頃の自分達をみているようで、嬉しくもあり、自分のことのように恥ずかしく思いました(笑)。主題歌「ゾウはネズミ色」はそんな「それが答えだ!」のアンサーソングを意識して作りました。あれから約20年経って、「答えとは何か」と言えるようになっているかというと全然そんなことはない。生活していく上で色んなことは学ぶけど、「答え」には辿り着かないということが、昔よりもさらによく分かってきた。だけど「そういうもんなんじゃないの」と思っています。主題歌でかかる僕らの曲は、映画を観た後味を汚さないようにしないといけないのが大事。役者もみんなすごい良いし、ユーモアがあって面白い映画になっているので、この「ちょっとねじ曲がった⻘春群像劇」を楽しんでください。

『くれなずめ』
4月29日(木)より、テアトル新宿ほか全国公開
監督・脚本:松居大悟
主題歌:ウルフルズ「ゾウはネズミ色」
出演:成田凌 若葉竜也 浜野謙太 藤原季節 目次立樹 飯豊まりえ 内田理央 小林喜日 都築拓紀(四千頭身) 城田優 前田敦子 滝藤賢一 近藤芳正 岩松了 高良健吾
配給:東京テアトル

【ストーリー】 高校時代、帰宅部でつるんでいた6人の仲間たちが、5年ぶりに友人の結婚披露宴で「赤フンダンス」の余興をやるべく集まった!めちゃくちゃ恥ずかしいダンスをやりきった披露宴と、二次会の間の妙に⻑い時間を持て余しながら、高校時代を思い出す…「しかし吉尾(成田凌)、お前ほんとに変わんねぇよな。なんでそんなに変わんねぇの?まあいいか、そんなのどうでも」そう、僕たちは認めなかった。ある日突然、友人が死んだことを。

©︎2020「くれなずめ」製作委員会