深川麻衣「日常のあたたかさに包まれた」、北原里英「今泉力哉監督は“好き”の天才」『街の上で』新公開日は4月9日に!

『愛がなんだ』、『アイネクライネナハトムジーク』と話題作を立て続けに発表する今泉力哉監督が、若葉竜也を主演に迎え、下北沢オールロケ撮影で挑んだオリジナル脚本による長編作『街の上で』。新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて5月1日の劇場公開が延期されていたが、このほど、新たな公開日が2021年4月9日に決定した。併せて、各界著名人17名から本作への応援コメントが寄せられた。

本作は、下北沢の古着屋で働く主人公・荒川青(あらかわあお)のもとに訪れる“自主映画への出演依頼”という非日常的な出来事と、いざ出演することにするまでの流れ、出てみたもののそれで何か変わったのかわからない数日間、またその過程で青が出会う女性たちを描く。

また、製作陣の「2021年に向けて、2020年を少しでも前向きな気持ちで締め括れたら」という思いのもと、大晦日に1回のみの特別先行上映が立川シネマシティにて実施されることが決定した。

【映画『街の上で』二〇二〇年大晦日超特別先行上映】
日程:12月31日(木)14:00台(予定)
会場:立川シネマシティ
詳細:映画『街の上で』公式サイト・公式SNS及び劇場ホームページ(https://cinemacity.co.jp/)にてご案内

▼著名人コメント

■佐久間宣行(テレビ東京プロデューサー)
とても笑えて、とても愛らしい。下北沢で今すぐ飲みたくなっちゃうし、そこに生きてる人の呼吸が聞こえる。関わってるものすべてを好きになっちゃう、魔法みたいな映画。

■燃え殻(作家/エッセイスト)
いつも通りの街で、いつも通りの会話と行き交う人々。あの日に似た風が吹いていて、暑くもなくて寒くもなかった。この映画の中の日常が、今はとっても愛おしくて懐かしい。

■深川麻衣(女優)
下北沢の街を歩いていたら、ふらっと古着屋に入ったら、いつかどこかで彼ら、彼女らに会えるんじゃないかと思える。全然知らない人達なのに前から知っていた気がする。懐かしくて、恥ずかしくて、不器用で、何でもないときにふと思い出したら、くすっと笑えちゃうのに泣きたくなる。日常のあたたかさに包まれました。

■北原里英(女優)
今泉監督は本当に『好き』の天才です。好きってこういうことだったなあっていうのを思い出させてくれます。映画の中で繰り広げられるリアルな会話は、まるで下北での日常を覗き込んでるかのようにリアル。そして若葉さんの真っ直ぐさに、思わず映画館である人物と同じ顔をしてしまいました。これが『好き』か!と。下北で恋したいんですけど、誰かいませんか?

■マヒトゥ・ザ・ピーポー(GEZAN)
駅前には缶ビールが転がり、さよならと手を振った後、吸わないのに服からタバコの匂いがした。今日もあの街の上で人間が人間をしてる。キレイになんて生きてたまるかと思ってる。

■牛丸ありさ(yonige)
わたしたちの日常は思っているより何もなくて、思っているより笑える。今度下北沢に行くときはきっと彼らの姿を探してしまうだろう。わたしの知らないどこかに、実在しているはずだ。

■Rachel(chelmico)
例えば80年代には80年代の、90年代には90年代の、その時にはその時の、その場所にはその場所の、気配のようなものがあって。匂いとか温度とか言葉とか。そういうものを真空状態にしてそのまま密封したものが歴史になっていって、私や誰かの記憶になると思う。「街の上で」はそんな映画だと思いました。いつか今を思い返す日に、この映画があることで忘れないでいれるんだなって。初めて見るのにどうしてこんなに懐かしいんだろう。2010年代後半…というか、もう2020年代か。私は下北沢に確かにいて、荒川⻘と何度もすれ違っていた。ような気がする。街の上で。

■曽我部恵一(サニーデイ・サービス)
ドキドキしてるうちに日が暮れるぼくらの人生。恋も愛もぎこちないけど、それだからこそ美しい。

■末次由紀(漫画家)
登場人物は全員立場も性格も違うのに、全部自分のことのようだ。うまくできないことを示され続け、それでも「そんな君のそこがいい」と付箋でぺたぺた貼られるような物語。めんどくさい彼らが、友達としてそばに居続けてしまう物語。

■小原治(映画館スタッフ)
自分の記憶とは別の回路から、この映画の中に流れている気持ちを思い出すことができる。きっと誰もが、別の誰かの一部でできている。僕もいつか死んで、別の誰かの一部になっていく。どこかの街ですれ違うそんな瞬間に向けて、今を生きようと思った。

■矢田部吉彦(東京国際映画祭シニア・プログラマー)
軽やかでキュートな作品なのに、脚本の絶妙さと、俳優の最良を引き出す演出力から、比類の無い個性を感じさせるのが今泉作品だ。佇むだけで哀感と困惑と興奮を演じ分ける若葉⻯也が今泉台詞を発する時、そこには恋を巡るあらゆる感情が渦巻いて見えるよう。なんて幸せな恋の渦巻き!

■奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティ)
街に魅了された人々が、街と呼応しながら文化をつくる。カルチャーが人をつないでいく。下北沢で出会った人、もう会えなくなった人たちの顔が浮かんで、エンドロールに名前がなかったけれどあの子もきっとこの映画の中にいると思えた。こんなに愛おしい作品に出会ってしまったら、ますます下北沢を離れられないじゃないか!

■門間雄介(ライター/編集者)
彼らは出会い、別れ、また出会う。この街の上で。それだけかもしれないけど、そのすべてがここにはあるような気がする。ただそれだけなのに、それ以上のことなどないんじゃないかと思ってしまう。

■カツセマサヒコ(ライター/小説家)
人生で一番恥ずかしかった経験をエンドロールに忍び込ませたくなる。僕の物語だったし、同じようにどこかの街の上で暮らす、誰かの物語でした。

■能町みね子(エッセイスト/漫画家)
懐かしがったり、自分の思い出と照らし合わせたりしてたら、時間の概念なんて「いちばんどうでもいい」って言われてしまった。今泉監督の映画は自然のなかに急に不穏を混ぜてくる。

■城定秀夫(映画監督/イハとは無関係)
城定イハという冗談のような名前の小悪魔ちゃんに主人公と共にふりまわされ、質の高い笑いと摩訶不思議な多幸感に圧倒され続ける130分を過ごしたのち「残りの人生、恋愛映画は今泉監督のだけ観ればいいや……」なんて、割と本気で思ってしまいました。

■今泉かおり(映画監督)
夫の映画がひさしぶりに面白かったから嬉しかった。

『街の上で』
2021年4月9日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
監督・脚本:今泉力哉
脚本:大橋裕之
音楽:入江陽
主題歌:ラッキーオールドサン「街の人」
出演:若葉竜也 穂志もえか 古川琴音 萩原みのり 中田青渚 村上由規乃 遠藤雄斗 上のしおり カレン 柴崎佳佑 マヒトゥ・ザ・ピーポー(GEZAN) 左近洋一郎(ルノアール兄弟) 小竹原晋 廣瀬祐樹 芹澤興人 春原愛良 未羽 前原瑞樹 タカハシシンノスケ 倉悠貴 岡田和也 中尾有伽 五頭岳夫 渡辺紘文 成田凌
配給:「街の上で」フィルムパートナーズ

【ストーリー】 下北沢の古着屋で働いている荒川青(若葉竜也)。青は基本的にひとりで行動している。たまにライブを見たり、行きつけの古本屋や飲み屋に行ったり。口数が多くもなく、少なくもなく。ただ生活圏は異常に狭いし、行動範囲も下北沢を出ない。事足りてしまうから。そんな青の日常生活に、ふと訪れる「自主映画への出演依頼」という非日常、また、いざ出演することになるまでの流れと、出てみたものの、それで何が変わったのかわからない数日間、またその過程で青が出会う女性たちを描いた物語。

©「街の上で」フィルムパートナーズ