いまおかしんじ監督最新作 阪神・淡路大震災で娘を亡くした夫婦の葛藤と絆『れいこいるか』8月公開!

阪神・淡路大震災で娘を亡くした夫婦の葛藤と絆を描き、第15回大阪アジアン映画祭で高評価を得た、いまおかしんじ監督作『れいこいるか』が、8月8日より公開されることが決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

本作は、阪神・淡路大震災で一人娘を亡くした夫婦の23年間をテーマにしたフィクション・ドラマ。『つぐない』『あなたを待っています』のいまおかしんじ監督が震災直後から原案を温め、震災後25年の節目を前に作品化。震災での娘の死を機に関係が悪化し、離婚した夫婦の絆の回復を、長田や三宮など神戸の街並みを舞台に描き出す。神戸の下町の風情が残る長田区の路地裏や酒店などを、いまおか監督自らが街を歩き回って探し出し、等身大の神戸を象徴する「震災前から残る風景」がロケ地に選ばれている。監督が「今やるなら、これまでの月日を描こう」と心に決め、2017年1月から撮影が開始された。

主演の伊智子役を務めるのは、関西演劇界で活躍し、本作が映画初主演作となる武田暁。夫・太助役には、北野武監督作『HANA-BI』、阪本順治監督作『顔』、中島哲也監督作『下妻物語』、園子温監督作『恋の罪』、瀬々敬久監督作『64—ロクヨン』と数々の個性派監督の映画に出演する河屋秀俊が扮し、現在進行形の悲しみを背負う二人を描き出す。いまおか監督は、本作の公開に向けて「震災という大きな歴史の陰に隠れがちな、人びとの悲しみと喜びに思いをはせてほしい」と語っている。

ポスタービジュアルには、阪神・淡路大震災追悼行事「1.17 のつどい」の竹灯篭が収められる。

■いまおかしんじ(監督) コメント
大切な人が死んで、残された人はその先をどうやって生きていくのか?実人生の中で、映画を作ることの中で、ずっと考えている。死んだ人のことを忘れたくない。時間がたてば忘れるというなら、忘れない方法はないものかと思う。生きていた時に受け取った何かを何らかの方法で残したい。だから俺は映画を撮るのかも知れない。フィクションの中にその思いを無理やりねじ込んで死者とコンタクトする。本作を撮りながら幾人もの死者の顔が浮かんだ。彼らが俺の後ろにいる。不思議と背筋が伸びるのだ。この映画は死んでいったたくさんの知人に捧げたい。神代辰巳、川島伸夫、林由美香、向井寛、馬場当、しまだゆきやす、上野俊哉、鴨田好史、今岡隆則、伊藤猛、堀禎一、江利川深夜、櫻井拓也に捧ぐ。

『れいこいるか』
8月8日(土)より、新宿K’sシネマ、大阪・シネヌーヴォ、神戸・元町映画館にて公開、以後全国順次公開
監督:いまおかしんじ
脚本:佐藤稔
出演:武田暁 河屋秀俊 豊田博臣 美村多栄 時光陸 田辺泰信 上西雄大 上野伸弥 石垣登 空田浩志 テルコ 川上皓翔 桑村大和 グェンティ・コックミ 杉本晃輔 西山真来 徳竹未夏 古川藍 多賀勝一 水野祐樹 小倉Pee 南山真之 グェンタイン・サン 森千紗花 若宮藍子 北田千代美 上村ゆきえ 徳永訓之 佐藤宏
配給:ブロードウェイ

【ストーリー】 1995年、神戸。伊智子(武田暁)と太助(河屋秀俊)は、阪神淡路大震災により一人娘のれいこを亡くす。その後二人は離婚し、それぞれの生活を始める。淡々とした日常の中、伊智子と太助は、徐々にれいこの死を受け入れていく。2018年、久しぶりに再会した二人は、れいことの思い出の水族園へ行き、イルカショーを見るのだった。

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