鬼才ジム・ジャームッシュ監督の最新作で、ビル・マーレイ、アダム・ドライバーが主演を務めるゾンビ・コメディ『デッド・ドント・ダイ』が、6月5日より公開される。このほど、ジャームッシュ・ファミリーである永瀬正敏より、本作への熱い感想や絶賛コメントが寄せられた。
本作は、2016年に日本でも大ヒットした『パターソン』よりも前から構想を温めていたという、ジム・ジャームッシュ監督の3年ぶりとなる最新作。アメリカの田舎町センターヴィルに、何やら恐ろしくゾッとする影が…。3人だけの警察署で働くロバートソン署長とピーターソン巡査は、ダイナーでの変死事件を皮切りに、思わぬ事態に巻き込まれていく。次々と墓場から蘇り、町に溢れる死者たち。どうやら生前の活動に引き寄せられているようだ。日本刀を携えて救世主のごとく現れた葬儀屋のゼルダも加わり、時間を追うごとに増殖していくゾンビたちに立ち向かう。
1983年に相米慎二監督作『ションベン・ライダー』で俳優デビューした永瀬正敏は、1989年のジャームッシュ監督作『ミステリー・トレイン』でメンフィスを訪れる日本人カップルに扮して一躍世界から注目を浴び、その後、海外作品にも数多く出演して日本を代表する俳優となった。前作『パターソン』では、27年ぶりにジャームッシュ作品に出演し、監督の当て書きによる重要な役柄で再び映画ファンの心を震わせたのも記憶に新しい。そんな「ジャームッシュ・ファミリー」の一員である永瀬は、ジャームッシュ作品史上最強ともいえるファミリーが集結した『デッド・ドント・ダイ』をいち早く鑑賞し大興奮したと語る。『パターソン』で共演したアダム・ドライバーのみならず、監督を通じて交流があるというイギー・ポップや、『ミステリー・トレイン』で共演したスティーヴ・ブシェミなど、面識のあるキャストも多い。また、本作にはジャームッシュの過去作のパロディとして懐かしのキャストたちがカメオ出演もしており、久々に彼らに会えたという同窓会的な嬉しさもあったという。
まず、ジャームッシュ監督がゾンビ・コメディを撮ったことについて、「ジムに話を聞いたのは『パターソン』の撮影前だったか?撮影後だったか?…忘れちゃいましたけど、予想外で驚いたのは確かです。でも同時に期待感を抑えられない自分がいました。とても興奮しましたね。ただのゾンビ映画、ゾンビ・コメディ映画で終わるわけがないので」とゾンビ映画というジャンルを選択したことに驚きつつも、映画を観るのをとても楽しみにしていたことを明かした。
また、『パターソン』で共演したアダム・ドライバーについて、「アダムさんは普段もとてもいい方です。彼はシリアスからコメディまで役の振り幅がとても広い役者さん。それでいて彼のオリジナリティが毎回感じられる。今回も本当に素晴らしかったです」とエピソードを交えて絶賛。さらに、イギー・ポップ、スティーヴ・ブシェミ、トム・ウェイツ、サラ・ドライバー、ビル・マーレイ、ティルダ・スウィントンなどジャームッシュ監督作の常連俳優が多数集結したことに、「主要キャストを聞いた時は大興奮でした!知り合いも多数出演されますし、大好きな方ばかりなので。その興奮は作品を拝見した後にさらに大きくなりました。皆さん、ジムとの信頼関係はバッチリですし、何より役を楽しんで演じていたのがこちらに伝わってきました。ジムさんの現場はいつもそういう雰囲気をキチンと作ってもらえます。今回もキャストの皆さんから“ジャームッシュ愛”を、ジムさんからは“キャストandスタッフ皆さんへの愛”を感じました」と語り、前作で自身が「現場から帰りたくなかった」と吐露するほど居心地の良いジャームッシュ組の雰囲気を讃えながら、懐かしのファミリーとのスクリーンでの再会を喜んだ。
■永瀬正敏(俳優) 絶賛コメント
深い!恐ろしい!楽しい!全てにおいて、最高過ぎる!!また何とも形容出来ない新しいジャンルの作品をジム・ジャームッシュ監督は創り上げてしまった!
『デッド・ドント・ダイ』
6月5日(金) 全国公開
監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:ビル・マーレイ アダム・ドライバー ティルダ・スウィントン クロエ・セヴィニー スティーヴ・ブシェミ ダニー・グローヴァー ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ イギー・ポップ セレーナ・ゴメス トム・ウェイツ
配給:ロングライド
【ストーリー】 アメリカの田舎町センターヴィルに、何やら恐ろしくゾッとする影が…。3人だけの警察署で働くロバートソン署長(ビル・マーレイ)とピーターソン巡査(アダム・ドライバー)は、ダイナーでの変死事件を皮切りに、思わぬ事態に巻き込まれていく。次々と墓場から蘇えり、町に溢れる死者たち。どうやら生前の活動に引き寄せられているようだ。日本刀を携えて救世主のごとく現れた葬儀屋のゼルダ(ティルダ・スウィントン)も加わり、時間を追うごとに増殖していくゾンビたちに立ち向かう。彼らを待ち受けるのは、希望か、それとも絶望か…!?
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