波瑠がラブホテルで働く主人公に!「素敵な共演者のみなさん」『ホテルローヤル』

第149回直木賞を受賞し、累計発行部数85万部(電子書籍を含む)を突破した桜木紫乃のベストセラーを、武正晴監督が映画化する『ホテルローヤル』が、今冬に公開される。このほど、波瑠が主演を務めることが発表された。

本作は、ラブホテルと共に大人になっていく、ホテル経営者の娘・雅代の目線を主軸に、ホテルを訪れる人々や従業員、経営者家族それぞれが抱える人生の哀歓をやわらかく描いた珠玉の人間ドラマ。

主演を務めるのは、連続テレビ小説「あさが来た」をはじめ、ドラマ「あなたのことはそれほど」「G線上のあなたと私」、映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』など、ドラマ・映画と多彩な作品でその存在感を示す女優・波瑠。今年3月に公開された『弥生、三月–君を愛した30年–』では監督を務めた遊川和彦が惚れ込みオファーをするなど、一流の仕事人たちから絶大なる支持を受け主演オファーが絶えない実力派の女優だ。

本作では、北海道・釧路湿原を背にして建つ小さなラブホテル「ホテルローヤル」の経営者の一人娘・田中雅代を演じる。美大受験に失敗し、どことなく居心地の悪さを感じながら、家業であるホテルの仕事を手伝うことになっていく役どころ。ひとときの“非日常”を楽しみ、安らぎと寂しさを胸にホテルを後にする客たちを、少し冷めた目線で眺めながら仕事に励むという難しい心情を繊細に表現する。

原作者の桜木紫乃は、「波瑠さんに、ホテルローヤルのひとり娘、雅代を演じていただいた。誰にも心を見せず開かず、無表情を貫き、黙々とラブホテルの掃除をする彼女の姿は、苦しくなるほどリアルでした」と自身を投影した役でもある雅代を演じた波瑠へ、惜しみない賞賛のコメントを寄せた。

■波瑠(田中雅代役) コメント
ラブホテルで働く人と訪れる人がいて、そこにうまれる微妙な温度差を役者さんたちがどんな風に表現するのかととても楽しみになる脚本でした。撮影期間は、素敵な共演者のみなさんでとても楽しかったです。私が演じた雅代はちょっと周りに馴染めないところがあるので、もっと皆さんと仲良くなりたいなと思いながら我慢していました。雅代はどこかいつも傍観者というか、起こる状況の中心にはいない人で。それも自覚していてどこかコンプレックスだったりもして。いつも所在なさげで可哀想にも思えるけど、悲劇のヒロインにはなりきれないような曖昧さだったり、中途半端にも見えるところが彼女の人間味になればいいなと思って演じていました。

『ホテルローヤル』
今冬 TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督:武正晴
脚本:清水友佳子
原作:桜木紫乃「ホテルローヤル」
出演:波瑠
配給:ファントム・フィルム

©桜木紫乃/集英社 ©2020映画「ホテルローヤル」製作委員会