ビヨンセ、黒人男性死亡事件を受けメッセージ「ジョージ・フロイドのために正義が必要」

ミュージカル映画『ドリームガールズ』などに出演した人気歌手のビヨンセが、黒人男性が白人警官による暴行で死亡した事件を受け、オンライン著名を自身のインスタグラムで呼びかけた。

▲ビヨンセのインスタグラム(beyonce)より

米ミネソタ州ミネアポリスで起こった、黒人男性のジョージ・フロイドが白人警官に拘束され死亡する事件を巡り、全米各地で抗議デモや暴動が拡大し、多くのセレブがSNSで声を上げている。

この事件を受け、インスタグラムでメッセージを発信したビヨンセは、暴行により逮捕されたデレク・ショービンと事件現場にいた警察官の処罰を求めるオンライン著名をファンへ呼びかけた。

公開された動画で、ビヨンセは「ジョージ・フロイドのために正義が必要です。私たちは皆、彼が白昼堂々と殺害されるのを目撃しました。私たちは打ちひしがれ、嫌悪感を覚えています。この痛みを正常化させることはできません」とコメント。

「私は有色人種の人々だけに言葉をかけているのではありません。白人、黒人、褐色の肌の人、どんな色の肌の人も、今アメリカで起こっている人種差別に絶望しているでしょう」と続け、「無意味な殺人はもうたくさん。有色人種が人間以下のように扱われるのを目にするのはもうたくさん。これ以上目を背けることはできません。ジョージは私たちの家族。同じアメリカ人です」と訴えた。

さらに、「このような暴力的な殺人が裁かれないということが何度もありました。罪に問われた人もいますが、正義が達成されたとは言えません」と、これまでもアメリカで人種差別と不当な暴力が繰り返されてきたことを強調した。

ビヨンセは、「チェンジ・ドット・オーグ(Change.org)」など4つのオンライン著名サイトを自身のオフィシャルサイトで紹介し、「嘆願書に署名し、平和のため、そして私たちの国が思いやりと日常を取り戻せるよう祈り続けてください」と締めくくっている。

ビヨンセは、R&B音楽グループ、デスティニーズ・チャイルドのリードボーカルとして歌手デビュー。2010年のグラミー賞6部門を受賞し、女性アーティストでは史上最多受賞の記録を持つ。テレビ映画『カルメン:ア・ヒップ・ホペラ』(2001)に女優として初出演。『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー』(2002)では、フォクシー・クレオパトラ役でマイク・マイヤーズと共演し、同映画のサウンドトラックに初のソロシングル「ワーク・イット・アウト」を提供した。ミュージカル映画『ドリームガールズ』(2006)では、ダイアナ・ロスをモデルにしたキャラクター、ディーナ・ジョーンズ役でゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネート。サスペンス映画『オブセッション 歪んだ愛の果て』(2009)では、出演と製作総指揮も兼任した。

そのほかの出演作は、『ファイティング・テンプテーションズ』(2004)、『ピンクパンサー』(2006)、『キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語』(2008)、『ライフ・イズ・バット・ア・ドリーム』(2013)、『エピック』(2013)、『ライオン・キング』(2019/声の出演)などがある。