波瑠、ラブホのセットを「全然知らないんですけど、『うわ、ラブホだ!』という説得力。リアルだなと思わせる作り」と絶賛!

第149回直木賞を受賞し、累計発行部数85万部(電子書籍を含む)を突破した桜木紫乃のベストセラーを、武正晴監督が波瑠主演で映画化する『ホテルローヤル』が、11月13日より公開される。このほど、10月26日にスペースFS汐留にて完成報告会イベントが行われ、波瑠、安田顕、夏川結衣、岡山天音、武正晴監督が登壇、松山ケンイチのコメント映像も公開された。

雅代という役を演じて、主演の波瑠は「とても静かに佇んでいることが多くて。台本にも、“雅代『……』”がすごく多くて(笑)」と苦笑い。「これは、下手したらただ突っ立ているだけの日々になるぞ」と焦ったそうで、「きちんと雅代の内面と向き合う作業をしなければと。緊張感のある作品だと思った」と振り返った。

雅代の父親である大吉役を演じた安田は「自分の親父を思い浮かべながら」演じたそうで、「違和感なく親父でした」と自画自賛。続けて「年齢を重ねていくと、親父の嫌なところを自分が受け継いでいたり、特に顔は似てきますね。こればっかりはしょうがない」と諦めた表情を見せて共演者を笑わせた。

ラブホテルのセットの印象を聞かれた波瑠は、「ラブホテルを全然知らないんですけど、ローヤルのお部屋は、分からないのに『うわ、ラブホだ!』という説得力があって。大げさにきらびやかで、統一されているようで、なんだかちぐはぐ」と述べつつ、「よく知らないけど、リアルだなと思わせる、説得力のある作り」とセットを絶賛した。

本作ではホテルが心を満たされる場所として描かれることにちなみ、「最近、心が満たされた瞬間は?」という質問が。「お腹が満たされると、心も満たされる」という波瑠は、自粛期間中に一人家でご飯を食べていたそうで、「寂しかったんでしょうね。久しぶり外食をしたら、すっごく元気が湧いた」ことを笑顔で明かしていた。

イベントでは、この日に登壇できなかった松山ケンイチのコメント映像も公開された。北海道の方言について触れた松山は、「これは内緒ですが、僕は青森出身で、地元の言葉でやっちゃったんです。誰もツッコまなかったので、そのままやらせていただ」と衝撃的な話を暴露していた。

『ホテルローヤル』
11月13日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督:武正晴
脚本:清水友佳子
原作:桜木紫乃「ホテルローヤル」
音楽:富貴晴美
主題歌:Leola「白いページの中に」
出演:波瑠 松山ケンイチ 余貴美子 原扶貴子 伊藤沙莉 岡山天音 正名僕蔵 内田慈 冨手麻妙 丞威 稲葉友 斎藤歩 友近 夏川結衣 安田顕
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 北海道、釧路湿原を望む高台のラブホテル。雅代(波瑠)は美大受験に失敗し、居心地の悪さを感じながら、家業であるホテルを手伝うことに。アダルトグッズ会社の営業、宮川(松山ケンイチ)への恋心を秘めつつ黙々と仕事をこなす日々。甲斐性のない父、大吉(安田顕)に代わり半ば諦めるように継いだホテルには、「非日常」を求めて様々な人が訪れる。投稿ヌード写真の撮影をするカップル、子育てと親の介護に追われる夫婦、行き場を失った女子高生と妻に裏切られた高校教師。そんな中、一室で心中事件が起こり、ホテルはマスコミの標的に。さらに大吉が病に倒れ、雅代はホテルと、そして「自分の人生」に初めて向き合っていく…。

©桜木紫乃/集英社 ©2020映画「ホテルローヤル」製作委員会