天野千尋監督「申し訳ない気持ちでいっぱい」『ミセス・ノイズィ』公開延期 新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて

『共喰い』『湯を沸かすほどの熱い愛』の篠原ゆき子が主演を務め、『フィガロの告白』の天野千尋監督の最新作『ミセス・ノイズィ』が5月1日に公開される予定であったが、新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて公開を延期することとなった。今後の公開予定は、決定しだい発表される。このほど、天野千尋監督からコメントが寄せられた。

■天野千尋監督 コメント
「ミセス・ノイズィ」の公開延期が決定しました。楽しみにしてくださっていた方々、公開を応援してくださっていた皆様に、申し訳ない気持ちでいっぱいです。残念でなりません。いまは未曽有の非常事態。こんな時、私たちの人生や命が、偶然によって左右されている事実を痛感します。私たちは常に死や危険と隣り合わせにいて、いつ何が起こっても受け入れて、出来ることをしていくしかない。いまは、大切な人や自分の命を守ることが大事。一方で、私が映画を作れたこと、それを多くの人に観て頂けること、そうしたことも偶然の巡り合わせで得られる大切な機会です。エンターテインメントやアートは命に関わるものではありませんが、困難な状況でこそ力になると信じています。私自身は、辛いときに何度もそれらに救われてきました。少し時間はかかりますが、本作が再び上映の機会を頂き、どこかの誰かの心に触れ、その人生を照らしたり、新しい素敵な機会に繋がることを、願っています。

『ミセス・ノイズィ』
近日公開
監督・脚本:天野千尋
出演:篠原ゆき子 大高洋子 長尾卓磨 新津ちせ 宮崎太一 米本来輝 洞口依子 和田雅成 田中要次 風祭ゆき
配給:ヒコーキ・フィルムズ インターナショナル

【ストーリー】 小説家であり、母親でもある主人公・吉岡真紀(篠原ゆき子)。スランプ中の彼女の前に、ある日突如立ちはだかったのは、隣の住人・若田美和子(大高洋子)による、けたたましい騒音、そして嫌がらせの数々だった。それは日に日に激しくなり、真紀のストレスは溜まる一方。執筆は一向に進まず、おかげで家族ともギクシャクし、心の平穏を奪われていく。そんな日々が続く中、真紀は、美和子を小説のネタに書くことで反撃に出る。だがそれが予想外の事態を巻き起こしてしまう。二人のケンカは日増しに激しくなり、家族や世間を巻き込んでいき、やがてマスコミを騒がす大騒動へと発展…。果たして、この不条理なバトルに決着はつくのか?

©「ミセス・ノイズィ」製作委員会